【目的】 ボロン酸は丶 複数の水酸基を持つ糖類と結合する一方、 ー,2

29pmB196
生理 的条件下 で電 気化学応答 を示 す ジボ ロン酸 -カテ コール システムグル コー ス
セ ンサー
○宮原 粟生 1,赤羽根 粟津子 1,井手 達也 1,出浦 正貴 1,三木 涼太郎 1,
江川 祐哉 1,関 俊暢 l
(1城西大薬 )
【目的】ボ ロン酸 は、複数 の水酸基 を持っ糖類 と結合す る一方 、1,
2ジオール構造
CA) とも結合 し、CA の酸化還元反応 を抑制す ることが知 ら
を持つカテ コール (
れてい る。本研 究では、カテ コール とボ ロン酸の結合 が糖 に よ り置換す ることで
電流応答 を示す糖セ ンサーの開発 を試みた。 ボ ロン酸 としては、 グル コースに結
合力が強い ことが知 られ るジ ピ リジニ ウムボ ロン酸誘導体 を用いた。
【
方法 】pヰ シ レンか ら合成 したジ ピ リジニ ウムボロン酸誘導体 (
pDPBA、1
.
Om
M)お よび CA (
1
.
OmM)を含む溶液 (リン酸塩緩衝液 、p
H7
.
4)を調製 した。 こ
こに糖 を共存 させ、サイ ク リックボル タンメ トリーにて、カテ コールの酸化 ピー
ク電流値 を測定 した。 また、ボ ロン酸の配置の異なる ODPBA、 一
DPBA で も同
様 の検討 を行 った。
【
結果お よび考察】カテ コール の 0.
3
V付近の酸化 ピー ク電流値 は pDPBA を共存
す ることによ り減少 した。 ここに 1
0mM グル コースを共存 させ ると酸化 ピー ク電
流値 はグル コース非共存時の 1
.
3倍 (
電流回復差 4.
3pA) となった。 フェニル ボ
ロン酸では、この よ うな電気化学応答 は見 られず 、pDPBA の低い p
Kaお よび高い
グル コース結合力 が生理的 p
H 条件 での電気化学応答 に適 し
てい るもの と考 え られた。置換位置の異なる 3種類 のジボ ロ
0mM グル コー スに よ り、
ン酸誘導体 を比較 した ところ、 1
mDPBA で 0.
9pA、0DPBA で 1
.
8L
L
A の電流回復が見 られ、
pDPBA が最 もグル コース応答性が良かった。ボ ロン酸位置の
わずかな違 いによ り立体的な構造の違 いが生 じ、それが グル
pDPBA
コース結合性 に大 き く影響 を与 えることが示唆 された。
研