仕様書 1.件 名 ゼロエミッション石炭火力技術開発プロジェクト クリーン・コール・テクノロジー推進事業 クリーン・コール・テクノロジーロードマップの検討 2.目 的 世界での石炭利用について見ると、世界の石炭生産・消費は一貫して増加傾向にあり、 現在、世界全体のエネルギー供給の約3割を石炭が占めている。IEA(国際エネルギー 機関)の見通しでは、今後、新興国における消費量の増加により、2035年の世界全体 の石炭消費量は現状の1.2倍にまで拡大するとされている。石炭火力発電について見る と、現在、世界の発電電力量の40%以上が石炭火力発電によるものとなっており、同じ くIEAの見通しでは、2035 年に向けて、石炭火力による発電電力量は1.3倍に拡 大するとされている。 一方、我が国においても第4次エネルギー基本計画(平成26年4月閣議決定)におい て、他の火力発電に比べて石炭火力発電は温室効果ガスの排出量が大きいものの、安定供 給性や経済性に優れた重要なベースロード電源として位置づけられており、今後とも発電 効率を大きく向上させることで発電量当たりの温室効果ガス排出量を抜本的に下げるため の技術(IGCCなど)等の開発をさらに進め、環境負荷を低減しつつ活用していくこと としている。また、鉱業小委員会(*1)においては、石炭の利用を瀝青炭だけでなく亜瀝青炭 や褐炭といった低品位炭に拡大することで石炭資源の有効活用を図るとともに、石炭の調 達先の多角化による供給リスクの低減及びより安価な調達につなげるため、低品位炭の利 用技術開発を進めることとされている。 これらの技術開発の方針に対して、長期的な視点で、我が国に必要なクリーン・コール・ テクノロジーの技術開発ロードマップを検討することを目的とする。 (*1) 総合資源エネルギー調査会 資源・燃料分科会 鉱業小委員会 3.調査内容 調査項目は、以下のとおり。 平成26年度に策定された我が国のエネルギー基本計画だけではなく、現在、長期エネ ルギー需給見通し小委員会(*2)で行われている2030年時点の望ましい電源構成に関する 検討、COP(国連気候変動枠組条約締結国会議)における温暖化ガス削減目標に関する 協議等、これまでの国内外における石炭火力発電に関する議論を踏まえて、必要な情報を 収集のうえ、2050年に向けた我が国の石炭火力発電の有るべき姿を検討し、これを実 現するためのクリーン・コール・テクノロジーの技術開発ロードマップを検討する。 具体的には、NEDOの指示のもと、2か月に1回程度有識者が参加する委員会の事務 局業務を担うものとし、委員会に供する資料の準備を行うとともに、意見のとりまとめ等 を行うものとする。なお、6月末には中間とりまとめを行うものとする。 (*2) 総合資源エネルギー調査会 基本政策分科会 長期エネルギー需給見通し小委員会 4.委託先要件 以下について、知見を有するとともに幅広く基礎的データを入手できる能力を有するこ と。 (1)石炭に関する世界の資源賦存量、国際需給動向、価格動向等。 (2)国内外における石炭火力発電に関する技術(CCS技術を含む)、低品位炭利用 技術、またこれらに係る技術開発動向等。 (3)全ての電源に関する安全性、安定供給性、経済性及び環境適合性。 (4)(1)から(3)を包含した国内外の政策や国際協力の動向等。 5.調査期間 NEDOが指示する日から平成28年2月29日まで 6.予 算 額 1,500万円以下 7.報告書 提出期限: 平成28年2月29日 提出部数: 電子媒体CD-R(PDFファイル形式、Wordファイル形式) 1部 提出方法: 「成果報告書・中間年報の電子ファイルに提出の手引き」に従って提出のこと。 http://www.nedo.go.jp/itaku-gyomu/manual_tebiki_index.html 8. 報告会開催 委託期間中又は委託期間終了後に成果報告会における報告を依頼することがあります。 以 上
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