カーボンナノチューブの放熱バンプ技術 - Fujitsu

カーボンナノチューブの放熱バンプ技術
Thermal Bumps Utilizing Carbon Nanotubes
あらまし
半導体チップの微細化によって,半導体製品の性能は飛躍的に進歩し続けている。反面,
チップの発熱問題が顕在化してきている。例えばコンピュータのCPU,無線通信基地局の
高出力増幅器,ハイブリッド車のモータ駆動用パワーモジュールなど,放熱性が非常に重要
になってきている例は数多い。
富士通では,これらの放熱性に対する一つの解として,カーボンナノチューブ(CNT)
の高い熱伝導性を利用した放熱技術に関する研究開発を行っている。一例として今回,無線
基地局向けフリップチップ高出力増幅器用のCNT放熱バンプ技術を開発した。CNT放熱バ
ンプを用いることで,高い増幅率と良好な放熱性を兼ね備えた高周波・高出力増幅器の実現
が可能になる。
本稿では,CNT放熱バンプ技術の開発状況について紹介する。
Abstract
Due to the continued miniaturization of semiconductor chips, the performance of
semiconductor products is rapidly improving. However, at the same time, thermal issues
affecting semiconductor chips are becoming serious.
For example, heat dissipation has
become a very important problem in the CPUs of personal computers, high-power RF
amplifiers of mobile communication systems, and power control units of hybrid cars. As a
solution to this problem, Fujitsu has been developing heatsinks for semiconductor chips that
use high thermal conductivity carbon nanotubes. In this paper, we describe our carbonnanotube thermal and source bumps for high-power, flip-chip amplifiers in mobile
communication base stations as examples of our recent developments in this area.
岩井大介(いわい たいすけ)
粟野祐二(あわの ゆうじ)
ナノテクノロジー研究センター
所属
現在,カーボンナノチューブの応用
研究および高速・高出力デバイスの
開発に従事。
ナノテクノロジー研究センター
所属
現在,ナノマテリアル研究の推進と
統括に従事。
FUJITSU.58, 3, p.279-285 (05,2007)
279
カーボンナノチューブの放熱バンプ技術
ま え が き
のバルク材料にはない様々な物性が現れる。グラ
ファイトシートを円筒状にする際の直径の大きさや
カーボンナノチューブ(CNT)が1991年に発見
巻く方向,いわゆるカイラリティに応じて,半導
されて以来,その興味は新材料としてのユニークな
体の物性が出現したり,金属の物性が出現したり
構造,およびその物性面に向けられてきた。現在も
する。
その興味は尽きないが,近年CNTを使った応用研
半導体性のCNTはシリコン(Si)よりも10倍以
(1)-(3) 富士通は,半導体
究も盛んになってきている。
上高い電子移動度を示し,バンドギャップはその直
性のCNTを用いたトランジスタへの応用研究,お
径に依存する。直径とカイラリティが制御可能にな
よび金属性のCNTを用いた配線・放熱応用研究に
り,所望のバンドギャップを持った半導体のみを作
(4)-(6) 配線応用のターゲットは,
取り組んでいる。
り分けできるようになれば,その高い移動度から考
CNTの持つ高い電流駆動能力・低抵抗の利点を生
えて,ポストSi材料としての可能性を秘めている。
かしたLSI多層配線間を上下に結ぶCNTビア配線技
金属的な電気伝導性(以下,金属性)を示すCNT
術である。富士通では,放熱応用のターゲットとし
も特異な物性を有する。炭素原子間の共有結合が非
て,もう一つの利点であるCNTの高い熱伝導率を
常に強く,マイグレーションが起こりにくいため,
利用した半導体チップの放熱・冷却技術開発にも力
電流駆動能力が非常に高い。許容電流密度は銅
を入れている。
放熱技術は,半導体分野において近年非常に重要
になってきている。半導体チップの微細化によって,
(Cu)のおよそ1000倍の109 A/cm2に達し,ポスト
Cu材料としてのポテンシャルは非常に高い。また,
熱伝導率もCuのおよそ10倍,ダイヤモンドと同程
半導体製品の性能は飛躍的に進歩し続けている反面,
チップの発熱問題が顕在化してきている。例えばコ
グラファイトシート
ンピュータのCPUがその例である。現状でも半導
体チップ上で目玉焼きが焼けるほどの発熱量があり,
(5,5)
このままいくと近い将来チップ温度は原子炉の温度
に達してしまうと言われている。近年開発が著しい
ハイブリッド車も良い例である。電力変換に用いら
(7,0)
れる高出力増幅器モジュールはキロワットオーダの
消費電力から分かるように放熱性が重要となること
は想像にたやすい。また,高出力増幅器といえば,
無線通信システムの基地局で用いられる高周波・高
アームチェアー型
ジグザグ型
出力増幅器においても同様に発熱問題を避けては通
れない。これら半導体の分野に山積する発熱問題に
対する一つの解として,著者らは高熱伝導率を有す
るCNTを用いた放熱技術の適用を考えている。
本稿では,まずCNTの特異な構造から生じる物
性について簡単に説明する。つぎに,その高い熱伝
導率を生かした放熱応用技術の一例として,CNT
バンプを用いた無線通信基地局向けのフリップチッ
プ高出力増幅器開発を紹介する。
カーボンナノチューブの物性
カーボンナノチューブは,図-1に示すようにグラ
ファイトシートを直径1~10 nm程度の円筒状にし
た構造を有している。この特異な構造によって従来
280
(5,5)
金属
(7,0)
半導体
図-1 カーボンナノチューブの構造
Fig.1-Structure of carbon nanotubes.
FUJITSU.58, 3, (05,2007)
カーボンナノチューブの放熱バンプ技術
度と非常に高い値を示し,放熱材料としても有望で
ある。図-1に示したCNTはグラファイトシート1
CNTバンプを用いたフリップチップHPAのコンセプト
層が円筒状になったものであるが,図-2のように多
本章では,まず無線通信基地局向け高出力増幅器
数のグラファイトシートによって形成される多層
の現状と課題について触れ,その課題解決に対する
カーボンナノチューブ(MWNT)も存在する。
CNT放熱バンプの有用性について述べる。
MWNTは常に金属性を示し,1層の金属性CNTと
無線通信分野では情報量増加を受けて,その出力
同様の物性面での利点を有している。MWNTの方
増幅器の高周波化,高出力化が求められている。高
が,より低温で簡単に成長できるため,著者らは金
出力増幅器内の高出力トランジスタの発熱量も大き
属性CNTの応用開発ではMWNTを用いている。具
くなるため,放熱性が非常に重要になる。例えば,
体的にはMWNTが束になった状態のものを配線応
無線通信基地局用高出力トランジスタチップには,
用の場合はビア配線に,放熱応用の場合は放熱パス
裸電球2個分に相当する出力の100 Wを超えるもの
の応用に用いている。
もある。一方,高出力トランジスタのチップサイズ
は,数ミリ角と非常に小さい。数ミリ角のチップか
ら裸電球2個分の出力が発生することを考えれば,
放熱が非常に重要であることは想像にたやすい。従
来は,ヒートシンクに直接つながるメタルパッケー
多層カーボンナノチューブ
MWNTの束
ジに,高出力トランジスタチップを直接マウントし,
チップを通してヒートシンクに熱を逃がす,いわゆ
る図-3に示すようなフェイスアップ構造を用いるこ
(7) ところが,フェイス
とで放熱性を確保していた。
アップ構造の増幅器では高周波化が進むと,グラン
ドとチップを電気接続しているボンディングワイヤ
の接地インダクタンスによって利得が低下するとい
う問題がある。高出力増幅器の利得低下は,システ
図-2 多層カーボンナノチューブ(MWNT)
Fig.2-Multi-walled carbon nanotube.
ムの効率低下に直結する。解決策として,トランジ
スタチップを裏返し,チップ電極とパッケージ電極
図-3 従来のフェイスアップ構造の無線通信基地局向け高出力増幅器の概念
Fig.3-Conventional face-up high power amplifier for base station of mobile communication system.
FUJITSU.58, 3, (05,2007)
281
カーボンナノチューブの放熱バンプ技術
図-4 CNT放熱バンプを用いたフリップチップ高出力増幅器の概念
Fig.4-Flip-chip high power amplifier utilizing CNT bumps.
をAuなどの金属バンプで接続するフリップチップ
構造がある。しかし,高出力増幅器の場合,高出力
250 μm
m
ドレインバンプ
トランジスタで発生した大量の熱を逃がすには,従
来の金属バンプの放熱性では不十分である。今後,
伝達情報量の増加に伴って更に高周波化が進むと,
ソースバンプ
現状の技術で高い利得と放熱性を兼ね備えた高出力
増幅器の実現が困難になることが予想される。
ゲートバンプ
その解決策の一つの候補が,図-4に示すCNT放
熱バンプを用いたフリップチップ高出力増幅器で
ある。
CNTバンプは,微細加工性にも優れるため,高
CNT
CNTバンプ
出力トランジスタのソース,ゲート,ドレインの各
電極に直接接続することが可能であり,放熱の役割
のみならず,各電極の配線としても機能させること
(8) 発熱源であるトランジスタ直近のソース
ができる。
電極に熱伝導率の高いCNTバンプが接続されるた
め,良好な放熱性が保たれる。また,ソースに接続
されたCNTバンプを介してソースは基板側グラン
ドと接続されるため,従来のボンディングワイヤを
?m
5μ
?m
1μ
図-5 AlN基板上のCNTバンプのSEMイメージ
Fig.5-SEM images of CNT bumps on AlN substrate.
介していた場合に比べて接地インダクタンスが低減
される。つまり,高い周波数においても高い利得を
形成した後,CNT成長を行う。CNTは触媒金属上
維持することが可能になる。
にのみ,選択的に成長される。触媒としてAl/Fe,
CNTバンプの形成プロセス
本章では,実際のCNTバンプの形成プロセス,
ガスソースとしてArで希釈したアセチレンガスを
用いたホットフィラメントCVD法により,バンプ
として十分な長さである15μm以上の長さのCNT
およびCNTバンプを用いたフリップチップ高出力
を基板に対し,垂直に成長させることが可能である。
増幅器の作成プロセスを説明する。
また,CNTバンプのサイズは,触媒パターンによ
著者らが用いているCNTバンプの製造プロセス
り任意に制御可能であり,高出力トランジスタの微
は,非常にシンプルである。配線を施したフリップ
細電極パターン(幅10μm以下)に合わせた微細
チップの受け側基板にCNT成長に必要となる触媒
CNTバンプ形成が可能である。受け側AlN基板に
金属をフォトリソグラフ工程によって所望の位置に
CNTバンプを形成した状態のSEMイメージを図-5
282
FUJITSU.58, 3, (05,2007)
カーボンナノチューブの放熱バンプ技術
に示す。
ンジスタの自己発熱に起因している。実装した状態
各バンプはCNTの束より成り,その面密度は,
での熱抵抗が大きければ,負性抵抗も当然大きくな
約1011 /cm2 である。バンプを構成しているそれぞ
る。フェイスアップ,フリップチップ両者間で,負
れのCNTは直径およそ10 nmのMWNTである。
性抵抗に差は見られず,CNTバンプが高出力トラ
CNTバンプ成長後,高出力トランジスタチップ
ンジスタからの発熱を効果的に逃がしていることが
をフリップチップ・ボンディングする際のトランジ
分かる。実装された高出力トランジスタの熱抵抗か
スタの各電極とCNTバンプの密着性を上げるため
ら,CNT1本あたりの熱伝導率を見積もると,およ
に,CNT表面に金めっきを行う。図-6に金めっき
そ1400 W/m・KとCuの3~4倍程度の値になる。
後のCNTバンプ構造を示す。金めっきの厚さはお
よそ1μmである。
つぎに,CNTソースバンプによる接地インダク
タンス低減効果を確認するためにフェイスアップお
最後に,フリップチップボンダーを用いてAu
よびフリップチップ高出力増幅器のSパラメタ測定
めっきされたCNTバンプと高出力トランジスタ
を行い,小信号等価回路パラメタを抽出した。用い
チップの各電極を熱圧着してフリップチップ高出力
。
増幅器が完成する(図-7)
高出力トランジスタチップ
高出力トランジスタチップ
CNTバンプを用いたフリップチップHPA特性
本章では,開発したCNTバンプを用いたフリッ
AlN基板
プチップ高出力増幅器の特性について述べる。
高出力トランジスタには,無線通信基地局向け高
高出力トランジスタチップ
出力増幅器(HPA)として開発を進めているGaNHEMTを用いた。図-8は従来のフェイスアップ実
装を行った場合と,CNTバンプを用いてフリップ
CNTバンプ
チップ実装を行った場合の電流・電圧(I-V)特性
である。
ソース,ドレインの配線も含んだ抵抗は,I-V特
AlN基板
性の立上がり抵抗に反映される。フェイスアップ実
装の場合とフリップチップ実装の場合で,立上がり
抵抗に差が見られないことから,CNTバンプの抵
抗は無視できるほど小さいことが分かる。I-V特性
図-7 フリップチップ高出力増幅器のSEMイメージ
Fig.7-SEM image of flip-chip high power amplifier.
の高電圧・高電流領域に見られる負性抵抗は,トラ
めっき後のCNTバンプ
めっき後のCNTバンプ
ドレイン電流 (mA/mm)
140
フェイスアップ
フェイスアップ
フリップチップ
フリップチップ
120
100
80
60
40
20
0
0
5
10
15
20
25
ドレイン電圧 (V)
図-8
図-6 Auめっき後のCNTバンプのSEMイメージ
Fig.6-SEM image of CNT bumps after Au-plated.
FUJITSU.58, 3, (05,2007)
フェイスアップ実装,フリップチップ実装した場合
のGaN-HEMT電流・電圧特性比較
Fig.8-I-V characteristics of GaN-HEMT flip-chip
HPA and face-up HPA.
283
カーボンナノチューブの放熱バンプ技術
G
Cgs
D
Cds
S
Ls
(a) 小信号等価回路モデル
30
S 21 _ モデル
S 21 _ 実測
20
S21 (dB)
S 11 _ モデル
S 11 _ 実測
S 22 _ モデル
S 22 _ 実測
10
0
-10
-20
0
5
10
15
20
周波数 (GHz)
(b) S 11 , S 22 モデル・実測比較
(c) S 21 モデル・実測比較
図-9 小信号等価回路モデルおよびモデルと実測の比較
Fig.9-Small-signal equivalent circuit model and comparison between measured data and model data.
地インダクタンスの低減は,グランド面とトランジ
30
G Amax (dB)
25
20
フ
リッ プチッ プ
フリップチップ
スタのソース電極を長さ15μmのCNTバンプで接
フ
ェイスアッ プ
フェイスアップ
続した効果と考えられる。
測定したSパラメタから最大有能電力利得
15
(GAmax)の周波数依存を求めたものを図-10に示す。
10
5
フェイスアップ実装とフリップチップ実装の
0
GAmaxを比較すると,3 GHz以上の領域で差が出始
1
10
100
周波数 (GHz)
図-10 最大有能電力利得(GAmax)の周波数依存
Fig.10-Dependence of maximum available gain
(GAmax) on frequency.
める。5 GHz以上の領域では,フリップチップ実装
の方が,小さい接地インダクタンスを反映して,
GAmax が2 dB以上高いGAmax が得られている。CNT
バンプ長を最適化し,入出力容量を減らすことでフ
リップチップ高出力増幅器の更なる高利得化は可能
と考えられる。
たトランジスタのゲート幅は2.4 mmである。結果
続いて,CNTバンプを用いてフリップチップ実
を図-9に示す。両者間で異なるパラメタは,接地イ
装を行った高出力増幅器の入出力特性を図-11に示
ンダクタンス(Ls),入力容量(Cgs)および出力容
す。周波数は2.1 GHz,電源電圧は40 V,ゲート幅
量(Cds)のみである。入出力容量には配線とグラ
は2.4 mmである。比較のために従来のフェイス
ンド間の寄生容量も含まれている。Cdsはフリップ
アップ実装高出力増幅器の特性も示した。CNTバ
チップ実装の場合の方が大きい値を示したが,これ
ンプによる効果的な放熱によって,フリップチップ
はドレイン電極とグランド面の距離が短いことによ
実装時のパワー特性はフェイスアップ実装時と同等
ると考えられる。CNTバンプ長を長くすることで,
の結果が得られている。値としては,ゲート幅2.4 mm
Cdsは低減可能である。フェイスアップ実装のLsが
のトランジスタで飽和出力電力が39 dBm,利得が
およそ0.12 nHであるのに対して,フリップチップ
15 dB,そして電力付加効率が68%と良好な結果が
実装では0.06 nHと非常に小さい値が得られた。接
得られている。CNTバンプのもう一つの利点であ
284
FUJITSU.58, 3, (05,2007)
カーボンナノチューブの放熱バンプ技術
フェイスアップ
フェイスアップ
CNTの放熱応用の一例にすぎず,冒頭で述べたよ
70
45
フリップチップ
フリップチップ
うなCPU,ハイブリッド車のパワーモジュールな
60
出力電力 (dBm), 利得 (dB)
出力
30
50
25
20
40
効率
15
30
利得
10
20
5
10
freq.=2.1GHz,
Vds=40V
freq.=2.1 GHz,Vds=40
V
0
0
5
10
15
20
25
電力付加効率 (%)
80
40
45
0
30
入力電力 (dBm)
フェイスアップ実装時とCNTバンプを用いたフ
リップチップ実装時の高出力増幅器のパワー特
性比較
Fig.11-Power performance comparison between faceup and flip-chip high-power amplifiers.
ど,放熱が重要になる他分野への本技術の適用も期
待される。
なお,本研究開発は,NEDO(独立行政法人 新
エネルギー・産業技術総合開発機構)より財団法人
ファインセラミックセンターに委託された,経済産
業省ナノカーボン応用製品創製プロジェクト
(NCTプロジェクト)の一環として実施された。
図-11
参 考 文 献
(1) 粟野祐二ほか:カーボンナノチューブの電子デバ
イ ス 応 用 . 応 用 物 理 , Vol.73 , No.9 , p.1212-1215
(2004)
.
る小さい接地インダクタンスによる増幅器の利得向
(2) H. Dai et al.:Carbon Nanotubes: From Growth,
上の点については,周波数がまだ2.1 GHzと低いた
Placement and Assembly Control to 60 mV/decade
めに見えていない。今後,3 GHz以上のアプリケー
and Sub-60 mV/decade Tunnel Transistors.IEEE
ションにおいて,CNTバンプを適用することで高
2006 IEDM Tech. Digest,p.431-434.
(3) I. Amlani et al.:First Demonstration of AC Gain
利得という効果が期待できる。
む
す
び
本稿では,CNT応用の一例として,その高い熱
From a Single-walled Carbon Nanotubes CommonSource Amplifier.IEEE 2006 IEDM Tech. Digest,
p.559-562.
伝導率を生かしたCNT放熱バンプ技術,およびそ
(4) M. Nihei et al. : Low-resistance Multi-walled
れを用いた無線通信基地局向けフリップチップ高出
Carbon Nanotube Vias with Parallel Channel
力増幅器を紹介した。
Conduction of Inner Shells.IEEE 2005 IITC Tech.
幅10μm以下の微細領域に選択的に高さ15μm以
Digest,p.234-236.
上のCNTを基板に対して垂直配向成長させる技術
(5) M. Nihei et al. : Simultaneous Formation of
を開発した。開発した技術によって,高出力トラン
Multiwall Carbon Nanotubes and their End-Bonded
ジスタの微細電極へのCNTバンプ接合が可能にな
Ormic Contacts to Ti Electrodes for Future ULSI
り,世界に先駆けてCNTがフリップチップ構造の
Interconnects.Jpn. J. Appl. Phys.,Vol.43,p.1856-
バンプとして適用できることを実証した。1本あた
1859(2004).
りの熱伝導率は1400 W/m・Kと金属に比べて非常
(6) S. Sato et al. : Novel approach to fabricating
に高く,またバンプを発熱源直近の微細電極上に接
carbon nanotube via interconnects using size-
合できる。従来のフェイスアップ構造と同等の放熱
controlled catalyst nanoparticles.IEEE 2006 IITC
性を確保したまま,インダクタンスを半分以下に低
Tech. Digest,p.230-232.
減することがでた。その結果,5 GHz以上の高周波
(7) T. Kikkawa et al.:Recent Progress of Highly
での増幅率を2 dB以上に向上させることに成功
Reliable GaN-HEMT for Mass Production . CS
した。
MANTECH Digest,p.171-174(2006)
.
今後,バンプ中のCNTの高密度化を行うことに
(8) T. Iwai et al. : Thermal and Source Bumps
より,さらなる放熱性の向上を実現し,CNTバン
utilizing Carbon Nanotubes for Flip-chip High
プを用いた無線通信基地局向けの高周波,高出力増
Power Amplifiers.IEEE 2005 IEDM Tech. Digest,
幅器の実用化を目指す。また,今回紹介した例は,
p.265-268.
FUJITSU.58, 3, (05,2007)
285