立花再開発PR。JECTに お け るTachibana Super Ne。-F。rmの施エ

U.
D,
C. 69.
057.
5
西松建設技報 vOL.
23
立花再開発 PROJECTにおけるTachi
banaSuperNeoFor
mの施工
Ta
c
hi
ba
naS
u
pe
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o
ゼo
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前田
伊藤
毅*
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売*
Aki
r
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明*
白石
中筋
Aki
r
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s
hi
渡田 -豊串
知行*
To
mo
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ukiNa
ka
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i
梶原
聡*
Ka
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ut
o
yoHa
ma
da Sa
t
o
s
hiKa
j
i
wa
r
a
要
約
ネオ フォーム工法は当社技術研究所で開発 され ,平成9年 1
0月に(
財)日本建築 センターより技術
審査証明書 (
審査証明第9706号)を取得 した打込み型枠工法である.当現場 において高層建物 にお
ける施工能率 を高めるために,工期短縮 ,コス トダウン,安全性の向上 ,また均一化 された品質確
保 を目的として採周に至った.
今回 ,採用にあたっての経緯 ,実証実験および施工の有効性 をまとめて報告する.
目 次
§2.工事概要
§1.はじめに
§2.工事概要
工事件名 :立花南第二地区第一種市街地再開発事業に
§3.ネオフォームの採用経緯
§4.実証実験
伴 う施設建築物新築工事他2件
発 注 者 :立花南第二地区市街地再開発組合
§5.ネオフォームの施工
設 計 者 :㈱環境再開発研究所
§6.おわ りに
工事場所 :兵庫県尼崎市七枚町1
丁 目他
工
§1.はじめに
期 :平成9年 1月28日∼平成 1
2
年3月31日
約2
.
2
ha
建物規模 :再開発エ リア面積
街区 2 敷地面積
9,
6
4
7.
3
7
m2
建築面積
6,
7
49.
1
6
m2
セメン ト系打込み型枠であり,以下の特長がある.
延床面積
①ネオフォーム内面にジベル筋 を配 し,さらに凹凸処理
最高高 さ
6
6,
63
8.
4
8m2
GL+
9
6.
8
5
m
構
造
鉄骨鉄筋 コンクリー ト造
階
数
2
棟)
地下1階 ,地上27階 (
当社技術研究所で開発 されたネオフォームは,薄肉の
を施す ことにより,ネオフォームと現場打 ちコンクリ
ー トとの一体性が向上す る.
②U字型 またはL字型 を基本形状 とす る剛性の高いネオ
フォームを用いることにより,仕上 り精度の高い施=
建物用途
店舗 ・駐車場 ・住宅
スポーツ施設 ・公共公益施設
が可能 となる.
③ネオフォームは工場製品であるため,
在来工法に比べ ,
§3.ネオフォームの採用経緯
現場でのせ き板の加工組立て作業が簡略化 され ,省人
化できるとともに工期の短縮 も可能 とな り,作業の合
理化が図れる.
(
参熱帯雨林型枠合板の消費量低減に効果的である.
外部 フレーム形状 をなす高層住宅部分 において ,当初
c
f(
タイル打込み)が採用 されていた
原設計では一般のP
が ,受注時点での大幅なV
E・
CDによる在来型枠工法お
よび現場 タイル粘 りへの変更により,構造計算 を行い評
定取得 となった.そこで施工計画のポイン トとして (
1)
外壁がタイル貼 りであること,(
2
)
入手 時V
Eによる減額
により大幅なコス トア ップは不可能 ,(
3)
工程短縮 ,(
4)
*
関西 (
支)立花 (
也)
高層建物であり,常に墜落 ・飛来落下の危険性があるこ
75
立花再開発 P
ROJ
ECTにお けるTa
c
h
i
b
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n
aSu
p
e
rNe
o
F
o
r
mの施 工
西松建設技報 VOL.
23
秦- 1 試験体の標準調合
と,以上4
点 を基本 に施工法 を検討 したが ,既存建物の
立退 きが遅れ工事着手が大幅に遅れたため,さらなる工
程短縮 を目的として工業化工法 を検討 した. しか し,入
手時VEにより取 りやめとなったPc
f
を復活 させ ることは
最大寸法
骨材の
(
r
r
m)
(
r
r
m)
フロ
ー値
5
コス ト的に無理がある以上 に,構造断面の外 にPc
f
を配
2P
置す るため建物重量の増加 とな り,再度構造計算 を し,
2
4
0
(
%)
水粉体比
(
%)
細骨材率
6
0
2
8
3
単位盈 (
k
gh
f)
評定 を取得す ることは工期的に不可能であった.そこで
良策はないかと思案 していたところ,自社開発の薄肉セ
衣
セメント 細骨材
粗骨材
混和材料
混和材 混和剤
メン ト系打込み型枠 "ネオフォーム"の存在 を知 り,当
現場への採用の可否 を検討す ることとなった,ネオフォ
水
:
水道水
セメント:
普通ポルトランドセメント
ームを採用す るにあた り,一般のPc
f
で問題 となった重
細骨材
粗骨材
混和材
量増の件 についてはネオフォームの厚みが2
5
mmと薄い
:
川砂
:硬質砂岩7
号砕石
:高炉スラグ微粉末 (
スミットメント
8
∝血 相
混事
滴り .
・
ポリカルボン酸系高性能減水剤
ため ,若干の増打ちとい うことで構造設計事務所の了解
が得 られたため,引続 き材料面の確認およびS
RC高層建
築物の適用性について施工法の検討へ と進めていった.
4- 2 タイル付着試験
§4.実証実験
当工事ではタイル白目地の ものには先 目地処理 を施す
ため,タイル付着性能の確認 を行った.試験方法は以下
4-1
当工事におけるネオフォームの改良点について
当工事におけるネオフォームは,使用部位および使用
規模が従来の ものと異なるため ,当工事に合わせた改良
が必要であった.
以下に従来ネオフォームか らの改良点およびそれに伴
の とお りである.
(
1
)試験体の形状
試験体 は ,1
,
0
0
0
mmX1
,
0
0
0
mmで板厚が4
0
mm (
タイ
ル4
5
mmX9
5
mmX9
mm埋込) とした.なお ,試験体 に
はネオフォームモル タルを使用 し,先 目地材は日本化成
い行った試験 をまとめる.
社製のP
C目地材NS
PC/メヂ を使用 した.試験体の形
(
1
)表面仕様
状 お よび試験位置 を図 - 1に示 す . なお ,タイル は
従来 ,ネオフォーム表面 はコンクリー ト素地仕上げで
あったが ,今回は建物外装がタイル貼 り仕上 げのため ,
タイル打込み とした。 さらに,仕様が白目地であったた
めネオ フォーム成型前 に,タイル 目地 を1
次処理す る必
I
NAX社製のせ っ器質 タイル を使用 し,先 目地材の調合
はN
S
PC/メヂの仕様 に従った.
Eコ四 EZヨE;
ヨE≡∃E
:
:
∃E3 m B
3 にコ[
:
コEコE
≡
:
ヨEヨEヨE:
コE
コ
にヨ[=コE:
コにヨ[
=コ巳
≡ヨEj E
=コ
ロ
[コ匝
亘
コ[
=コEヨ[
亘∃E
E a E
i
i
j
]
Eコ
臼にコ田 に∃巳≡
ヨE:
ヨE
:
=]m Eコロ
に∃E三
コn E=
]E∃匹≡
ヨ巳≡
コEコEコ
E j
E
要が生 じた. したがって上記 を考慮 したネオフォームタ
イル先付 け工法の決定後 「4-2タイル付着試験」 を行
った.
(
2)ネオフォームジベル筋および付着処理形状の検討
他の工事実績では,小規模の施工であったが,当工事
では規模が大 きく,従来 より効率的な製造 を行 うために
ジベル筋形状 ,付着面処理の改良を行った.
これにより,従来の性能 を確保できているかを確認す
るため ,新 ジベル筋 を使用 した板の 「4- 3曲げ強度試
験」,「
4-4付着形状の検討試験」 を行 った.
E 3
=
E
j[
=コE
:
コ臣:
∃E
;
二
ヨe
;
ヨE≡ヨE≡ヨE=]ロ
[
=ヨE
≡ヨEコ巳;]E
≡ヨ匹ヨ巳:
∃【
=コ[
=コ
E
j⊂=]
[:
ヨE3【
≡:
]E∃ E:
ヨE:
]Eエコ E
3
[
:
:
コ匝∃EヨE
≡
:
ヨ匝 ヨE
≡∃巳≡】
匝 五匹:
∃
□[
:
:
コE
:
ヨEB E≡
ヨ E:
ヨ 匹 ヨ 巨:
∃E= 】
田
[
二
コ巨
:
コE
≡≡
]
E
≡]
E
四 匹≡】
EZ
ヨEヨ 巳:
:
∃
□[
=コE
= [
=コに:
]E:
≡ヨ
E
=〕
口 E:
コロ
⊂コ[ =]
⊂コE コEコ[
=コE
=]
[
:
:
コ
E
3
コにコにコE3 □ ⊂
=
コ[
二
コロ
コ
=
コ
[
に
コ
に
に
三
]
[
転
:
享
]
E
:
:
コ【
=コ匝亘
司E≡
コ⊂コ[
垂
:
至
]
⊂=]
臼
に
コ
[
=
コにヨEコE=コ
EコEコ
にコロ
に
ヨ
E
=
ヨEヨ[
:
コEj EヨE:
コ
[
=コにコ
(
3
)吊 り用インサー トの検討
当工事は高層建物であるため,取付 けの際 ,高層階へ
岬1
5
0
:
9
0
0
の吊上げ作業が生 じる.このため,吊 り用インサー トに
関する 「4- 5インサー トの引抜 き試験」 を行 った.
(
4
)ネオフォーム用モル タルの調合および養生の検討
試験 に用いるモル タルの調合は表 - 1を標準 とした.
養生方法は,実製造に合せて ,すべて蒸気養生 とし,そ
図- 1 試験体の形状および試験位置
(
2
)試験方法
試験は,建設大臣官房官庁営繕部監修 「
建築工事共通
の条件は,モル タル打設後前置 き2
時間,最高温度6
0℃ ,
仕様書」の 「
接着力試験」に準 じて行った.加力は一方
3
.
5時間 ,その後 ,自然降湿 し,試験 まで気乾養生 とし
向の単調載荷 とし,任意のタイルについて最大荷重 を測
た.
定 し ,破 壊 形 状 を観 察 した . な お ,付 着 強 度 は
0.
5
9
N/
mm2 (
6
.
O
kg
f
/
c
m2) を目標 とした.
7
6
西松建設技報 VOL
.
23
立花再 開発 P
ROJ
E
CTにお けるT
a
c
h
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b
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n
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p
e
r
Ne
o
F
o
r
mの施工
秦-2 タイルの付着試験結果
試験位置Nl
試験材齢 (日)
最大荷重 糾)
2
3
2
4
6
1
∝)
71
3
上側
中央
破壊形状
目地材.
桝
236
タイル .目地材間
8
0
3
2
1
1
7
1
9
4
8
5
7
1
.
8
8
2
7
4
3
.
4
8
1
3
8
7
6
3
25
7
8
1
0
1
6
9
5
8
7
4
*
2
3
8
ー
3
7
*
1
4
平均 伽
0.
7
6
6
1
4
5
下側
付着強度 (
王
朝Ⅶ
漕
蜘間
イル .目地材
地相間
聞
タイル
1
.
6
7
3
1
5
タイル .目地相聞
タイルE
.タ
目地財
閥
接薪
l
イル間
2.
6
4
】
*:試験位置 N0.8は,接着剤 とタイルとの間で剥離 したため,平均として換算 しなかった.
【
注
表 -4 平板 の曲げ試験結果
o
.重紬
畳
称N
1
1
1
2
1
3
1
6.
l
l
1
5.
88
1
6.
1
8
重曲
鼎度ひ
ず
ミ
みた
わ
み
(
x
1
0
9
荷
重
鼎
談
疲た
わ
み
1
)荷
(
M
m
T
i
)(
〟
)(
r
m
)ひ
す
顎
.
た
わ
み郎
)曲
押
血
t
や
(
r
m
(
N
曲明科嚇 数
(
r
r
幅
m)
r
(
厚さ
r
m
3
0一
0
299.
.
5
30
0.
5
32.
0
31
.
0
31
.
6
【
注】 試験材齢 :1
4日
ひび 割れ
5
71
3
52
53
4
998
9.
7
9.
6
8.
8
260
25
5
2
4
6
1
.
1
2
0.
99
0.
86
3.
7
3.
8
3.
6
3.
1
3.
5
3.
3
最大
1
2.
6
1
3.
1
1
2.
6
73
7
9
71
5
4
7
213
)
1
7.
0
1
4.
0
1
7.
9
載荷スパン :dX
hm
秦-3 試験体の仕様
(
3
)試験結果
タイル付着試験結果 を表-2に示す.いずれの試験位
置 において も目標強度 0.
59N/mm2(
6.
0kg〃cm2
) を滴足
ジベル筋径
(
r
n
m)
板厚 ジベル筋突出部
(
r
r
m)
(
r
r
m)
ジベル筋のかぶ り
(
r
r
m)
し,先 目地材 に関 して も十分 な付着力が確認 された.
4- 3 曲げ強度試験
当工事で は製作数量 が多 く,製造効率 をあげ るため ,
メ ッシュ筋 とジベル筋 を一体化 した新 ジベル筋 を採用 し
た.新 ジベル筋 はかぶ り厚 さが15mm と薄 いためステ ン
l
l
E
1
E
l
I
I
l
l
I
l
I
I
l
E
l
I
l
l
l
レス製 と し,またシングル鉄筋 と したため ,ネオ フォー
ムの曲げ強度試験 を実施 し了性能の確認 を行 った.
(
1
)試験体の形状
卜
▲
-
試験体 は平板 で ,その大 き さは300mmX700mmで ,
板厚 30mm と した.試験体 の性状 を表 - 3に ,試験体 の
形状 を図 -2に示す.
(
2
)試験方法
加 力 は単純梁形式 で2点集 中の一方 向単調戟荷 と した
(
3等分点戟荷 を基本 と した).
また ,試験 方法の概 略 を
図 - 3に示す.なお ,ひび割れ荷重 および最大荷重 をロ
ー ドセル にて ,中央部のたわみ を変位計 ,また ,ひずみ
変
位=
計
をワイヤース トレインゲージにて測定 した.
(
3)試験結果
平板 の曲げ強度試験結果 を表 -4に示す.ひび割れ曲
4N/mm2
,最大曲 げ応 力度 12.
8N/mm2
が確認
げ応 力度 9.
され ,またひび割れ発生後 さらに応 力度 が上昇 し,最大
に達す るといったよ うに ,
靭性 があることも確認 された.
変
位
計
†」
5
0
に
図 -2 試験体 の形状 (
曲げ強度試験)
>
柾
_
_
_
1
7
5
土
欝
」
_
_
_
1
7
5
図 -3 試験方法の概略
77
西松建設技報
立花再開発 PROJECTにお けるTachi
banaSuperNeoFor
mの施工
j喜
コテに て叩 き込み
凹凸冶具に で押 さえ込み
且
パンチンクメタル曙 とし込み
璽妻
壁
_
深
voL
.
2
3
O
ー].
000000000000000C1
000
0000000000000000000
0000000000000000000
000OOOOOOOOOOOOOOOO
OOOOOOOOOOOOOOOOOC1
0
00000000000000C1
0000
・
試解体 N
o
,
1
t
M〔
RK
専用エアセル使用)
試鮒 本N
o2
L
7,アンプ方式
試加
〉
図-4
‥二
味
N
二
‡
∴
試l
貴休N
oI
.
(
7号砕石敷布 )
o3レiンテングメタル使用l
付着形態の概略
4- 4 付着形状の検討試験
秦 - 6 付着試験結果 (
材齢 1
4日)
従来 ,ネオフォームでは付着処理 として全面エアセル
付瀞だ
態
マ ッ トによる凹凸面 としていたが ,今回は製作数量が多
群数
ー
ヽ
b
付着弓
鍍
如′
棚
餌平均
′
棚
破断 状
一
十
I
-2
1
I
-3
1
3
3
i
.
1
0
1
38
1
27
-I
2
i
2
-3
1
.
桝
0
.
80
0
.
6
5
0
.
8
3
3
-2
I
3
-3
0
.
.
9
α)
1
1
.
0
2
0
.
8
4
4
2
1
I
.
3
2
1
1
6
1
25
いことや ,型枠の構造上凹凸処理 (
エアセル使用)が困
難な部位があり,作業性 を含め従来 と同等以上の性能 を
MコK等恥エアセル
確保す るため ,付着形状の検討 を行 った.
(
1
)試験体の形状
パンチングメタル
試験体 は ,3
0
0
mmX90
0
mmで板厚 3
0
mmとした.付着
/
/練
境桶
/
∫
境相∫/壊
/
∫
付着形態の概略 を図 -4に示す.
形態の種類 を表 -5に ,
表 -5 付着形態の種類
試験体小払
スタンプ方式
付着形態
1
MCRK専用エアセノ
唖巨
用
パンチングメタノ
吊吏用
スタンプ方式
4
7号砕石散布
布
∫
/
/
/
境界
破顔
__
_
_
二
「
曳
∩
〓
日
日
2
3
7糊
境弼旗
メ
/
子=
i h: i-
(
2
)試験方法
試験 は,建設大臣官房官庁営繕部監修 「
建築工事共通
仕様書」の 「
接着力試験」 に準 じて行 った.加力は一方
向の単調載荷 とし,最大荷重 を測定 し,破壊形式 を観察
した.なお ,付着強度 は ,0.
5
9N/mm2 (
6.
0
kgf
/c
m2) 杏
目標 とした.
(
3
)試験結果
付着強度試験結果 を表 -6に示す.付着強度 は ,目標
[
二
二
二
二
:
空:
二
二
=コ
L 300 ,!
図 -5 試験体の形状
(
付着試験)
59N/mm2はすべてにおいて満足 していたが ,作
値 の0.
¢6mm
業性 を含め総合的に判断 し,付着形態 として7号砕石散
布 を採用 した.
4- 5 インサー トの引抜 き試験
RC造で鉄骨建方工事が先行す るため ,単体
当工事 はS
の ネオ フォームを高層階 まで吊 り上 げる作業 が生 じる.
∴
_
図- 6 インサー トの形状
このため ,吊 り上げに用い られ るインサー トの強度確認
試験 を行 った.
(
1
)試験体の形状
め6mm筋が弓
=左
方 向に対 して垂直
¢6mm筋が 引抜
方向に対 して平行
試験体 は3
0
0
mmX5
00
mmで厚 さが3
0
mmのせん断引抜
き周 と ,2
5
0
mmX2
5
0mmで厚 さが3
0
mmの純引抜 き用の
IL
:
:-
_ -
、
日
I
2
種類 とした.試験体の形状 を図 -5に ,インサー トの
形状 を図 -6に示す.
r
.
J
i … 「.
ト
隼
」
図 -7 せん断引抜 きにおけるインサー トの方向
78
立花再開発 P
ROJ
E
CTにお けるT
a
c
h
i
b
a
n
aSu
p
e
r
Ne
o
F
o
r
mの施工
西松建設技 朝 voL
.
23
表 -7 吊り用インサー トの引抜 き試験結果
径
WNo. インサート
インサート
の方向
引抜き方向
1
-2
1
-3
平均
(
N)
81
9
8
81
9
8
2-2
2-1
2-3
1-1
M1
0
引抜き方向に対し
¢6
mn筋がて直角
引抜き方向に対し
¢6
m 筋がて平行
せん断引抜き
3-2
94
1
4
7
4
5
3
91
8
9
8
5
3
2
3-1
4-2
4-1
4-3
M1
2
引抜き方向に対
4
)
6
r
r
m筋が
して平行
1
6
2
8
9
1
4
7
3
0*
1
3
4
3
5
1
5
21
0
引抜き方向に対
¢6
mm筋が
して直角
5-2
5-3
5-1
M1
0
-
Ml
2
-
純引抜き
/
)
8
6
8
5
8
3
(
汐
/
/
/
/
/
/
曲げせん断
/
∫
/
/
1
5
6
3
5
/
∫
1
4
9
7
0
曲げせん断
固定部破壊
8
3
3
6
g3
7
5
8
2
9
6
8
3
3
6
9
7
1
2
5
0
8
9
3
7
5
′
′
∫
/
9
2
4
8
:
試験体 No.
4-1は,固定牽
個藩 のため平均として換算しなかった.
】
*
【
注
破壊形状
/
/
1
5
3
6
7
1
5
2
4
9
3-3
6-2
-1
6-3
引抜き
(
N)
荷重
/
/
曲げ引抜き
/
/
/
/
I
J
(
2
)試験方法
せん断引抜 きにおける吊 り用インサー トの方向を図-
分注意す る必要があったが ,風 に関 しては ,一般 のPc
f
7に示す.
フォームであるが故にことさら注意す る問題ではなかっ
(
3)試験結果
立花再開発ネオフォームの吊 り用インサー ト引抜 き試
の取付 けにおいて も少なか らず影響 を受けるので,ネオ
た.また,コンクリー ト打設時の側圧 について も通常の
型枠合板 と同程度の強度で計画する必要があった.
験結栄 を表 - 7に示す.インサー ト径がM12の ものを使
用すれば ,1点当た り15000N程度のせん断引抜 き力を確
保できることが確認 された.
実際の吊 り方法では,せん断引抜 きカのみが作用す る
5- 1 外部足場計画
当建物 はS
RC高層建物であるため,外部足場計画は仮
設計画上大 きなウェイ トを占める.当然連層吊足場の形
ため ,設計値 としては1
5
00
0N/点で変動係数 を安全側 に
状 となるが,躯体作業か ら仕上げ作業 までを考慮 し,逮
15% と設定 し,3♂法にて ,8
25
0
N/点の値 を用いた.
層足場の層数 を決定 した.また,ネオフォーム取付 けに
設計用値 Pu
r
-1
5
00
0×(
1-3×0.
15
)-8250N
際 し,上階の鉄骨および吊足場 が大 きく緩衝す るため ,
さらに,安全 を考慮 し,柱 ネオフォーム吊位置 は2ま
たは3ヶ所で ,1ヶ所当 り3
点のインサー トを配置 した.
クレーンにて揚重 したネオフォームを取付 け位置 まで引
込む必要があり,連層足場の作業床の高 さ,クライ ミン
グステ ップについて も綿密な計画 を立案 し,安全性の確
S5.ネオフォームの施工
今回 ,施工計画上特に留意 したことは,ネオフォーム
保に留意 した足場形状 とした.
5- 2 柱ネオフォームの取付 け
を適用す る建物 が高層住宅であり,また厳 しい工期の中
柱 ネオフォームの取付 けに際 し,地上で玉掛け後 ,部
で ,当然なが ら "いかに工業化 を図るか" とい うことで
材 を引 き起 こし吊上げる時に,吊 りインサー ト部分に余
あった.繰返 し作業による作業員の習熟により工程短縮
分な応力を作用 させないように,玉掛 け位置に回転式の
を図る以前に,使用材料 ,工法 を工業化することでタク
治具 を使用 した.取付 けについては一般のPc
f
であれば
ト工程 を確立 し作業の平滑化 を行い,工程短縮 を図る必
鉄骨部材 にファスナーにての取付 けとなり,Pc
f
自体の
要があった.また ,使用材料の減量化 を図るために,仮
剛性が高いため,特 に支保工は必要 とはならないが ,ネ
設材の転用について も十分に検討 を行 った.なお、工業
オフォームは部材厚が薄いためファスナー使用が困難で
化工法の概念 を図-8に示す。
あり,さらに,今回ネオフォーム使用部位 を外部部分に
ネオフォームの施工上の長所 としては,薄 く軽いこと
限定 したため在来型枠 との取合いが生 じ,コンクリー ト
による取扱いの容易 さがある.この ことは裏 をかえせば
打設にあたっての支保工についてはノンセパ レーターで
弱いとい うことになり,取扱いについては運搬中より十
コラムクランプを胴巻 きす ることで固定 を行い ,そのピ
79
西松建設技朝 VOL.
23
立花再開発 PROJ
ECTにお けるTachi
banaSuperNeoFor
mの施エ
ッチについては,通常の型枠合板 と同程度の条件で決定
に示すように,尼崎立花 にスーパーネオフォームの全貌
す る必要があった.なお,ノンセパ レーターでの施工が
を現 している.施工の合理化 ,省力化 ,工期短縮 ,さら
不可能な部分 については,施工に先立 ち実施 したインサ
に近年世界的に取組 まれているI
SO1
4
0
0
1
の面か らも熱
ー トの引抜 き試験結果により,インサー トにセパ レータ
帯雨林型枠合板の消費量低減 に大いに有効であるネオフ
ーを取付 け,鉄骨に溶接することで強度確保 を行 った.
ォーム,本工事の実績が,今後皆様の参考 となれば辛い
である.
位置精度確保の方法について ,水平方向の位置精度確保
最後に,ネオフォームを採用するにあた り資重な御指
については,部材 自体の重量が軽い とい うことによ り,
予想 より容易に所定の位置にセ ッ トでき,鉄骨部材に溶
導 ,御助言 を頂いた技術研究所 ,ネオフォーム開発時よ
接 したターンバ ックル付 きセパ レーターにより最終微調
り携わ り今回多大なる御協力を頂いた小沢 コンク リー ト
整位置決めを行 った.また,取付 け レベルについては,
工業㈱の関係各位に厚 く御礼申 し上げます.
あらか じめ レベル実測 を行い ,ライナー調整にて所定の
レベル精度 を確保 した.
ち
5-3 梁ネオフォームの取付 け
躯体外周梁部分 にL型のネオ フォームを採用 したが ,
今回はS
RC造のため,梁配筋が完了 した状態でのネオフ
ォーム取付 けとなるが ,上階の鉄骨 およびそれに付随す
る仮設備が取付 けの邪魔 をし,揚重 したネオフォームを
l二
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.
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水平に引き込み取 り付 ける必要があった.また,前述 し
たように,ネオフォーム単体でコンクリー トの荷重およ
育
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助
き
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び側圧 を負担す ることはで きないため ,以上2点 を考慮
麹 闘 磯野
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0
0角鋼管およびH1
0
0を使用 し,L型 に組 まれた治
の縦部材はコンク リー トの側圧 に対す る支保工 とな り,
また治具底面 をサポー トにて支持す ることで鉛直荷重に
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図 -8 工業化工法の概念
対す る支保工 とした.また,コンク リー ト打設前に直接
ネオフォーム底面にサポー トを1
本セ ッ トし,パ ーマネ
ン ト支保工 とす ることでコンク リー ト打設後の支保工の
早期解体 を可能 としたため,
用意 した治具の数量は東棟 ,
西棟 ,各1フロア一分ずつ として上階への転用 を行 った.
位置精度の確保については,先行 して取 り付 けた柱部材
の位置が決 まっているため,容易に確保す ることがで き
た.なお ,柱部材 ,梁部材 ,躯体間の 目地 については,
コンク リー ト打設 に先立 ち先行 シール を施す ことによ
り,ノロ漏れの防止 を図った.余談ではあるが,治具の
玉掛 け位置 については,取付時 ,解体時の2ヶ所 を設定
し,バ ランスを変 えることで作業状況にあった形状 を確
写真 - 1 梁ネオフォームの取付状況
保す ることができ,作業能率 ,安全性 を向上 させた.な
お、梁ネオフォームの取付状況 を写真 -1に示す.
$6.おわりに
今回ネオフォームを高層建物へ ,しかもタイル打込み
の形で使用することについては ,当初いくぱ くかの不安
はあったが,様々な実証実験 を行 うことでその不安 を一
つ一つ取 り除 き,実施工に於いて も当初試行錯誤 を繰 り
返 し,改尊 を行 うことで1
0日タク トの計画 を,最終 8日
タク トまで短縮することができた.現在 ,ネオフォーム
の施工は完了 し,連層吊足場の解体 も終わ り,写真 - 2
80
嬢
も
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㌔
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.
して ,吊込み治具および支保工兼用のL型治具 を開発 し
具 にネオフォームをセ ッ トした状態で揚重取付後 ,治具
V
3
浮
蔓
}
写真 - 2 ネオフォームの取付状況全景