大洲市=肱川=カヌー

特集3
肱
川
と
と
も
に
歩
む
ス
ポ
ー
ツ
―「大洲市
=
肱
川
=
カ
ヌー」―
が、最 大 の 特 徴 は、後 ろ 向 き に 進 む ボ ー ト
と違って、
「前向き」に進むことである。
肱川とカヌー
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大洲カヌー
谷野 秀明
クラブ会長
スポーツ に お い て も、
ジュニアトライアスロ
ン大会やカヌーツーリ
ング駅伝大会、ドラゴン
ボート大会などが行わ
れ て い る。特 に カ ヌ ー
ツ ーリング 駅 伝 大 会 は、
回 を 数 え、毎 年、約
300名の選手が肱川
を舞台にパドルを漕ぎ
合う。
と り わ け「 レ ジ ャ ー
カ ヌ ー」は、国 立 大 洲 青
少年交流の家の野外体
験活動の一環として取
り入れられ、県内外から多くの児童や生徒、
一 般 の 方 々 が 体 験 さ れ て い る。肱 川 ツ ー リ
ン グ や カ ヌ ー 教 室 な ど は、大 洲 市 カ ヌ ー 協
会や県立大洲高等学校カヌー部もサポート
し な が ら、青 少 年 交 流 の 家 と 一 緒 に な っ て
活 動 を 展 開 し、地 域 に 根 ざ し た 取 り 組 み を
行っている。
平 成 年 か ら は、大 洲 市 が 窓 口 に な り、
愛媛県カヌ
ー協会、
大洲市カヌ
ー協会、
大洲カヌー
同好会所属
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2013.1
緊張のスタート
(2012.7 山梨 B&G 大会)
肱 川 は、市 の 中 心 部 を 貫 流 し、市 の シ ン
ボ ル で あ る 大 洲 城、つ つ じ の 開 花 で 赤 く 染
とみ す やま
まる冨士山やミシュラングリーンガイドで
1 つ 星 に 選 ば れ た 臥 龍 山 荘 を 望 む。ま た、
う か い や 花 火 大 会、い も た き、肱 川 あ ら し
など、四季折々の風物詩がある。
大洲城とカヌー(ホリデーインカヌー)
カヌーって
カ ヌ ー は、人 類 最 古 の 舟 と さ れ、最 も 古
いもので6千年前のものが王墓に残される
な ど と て も 歴 史 が あ る。人 類 の 生 活 に 根 差
し た 最 も 古 い 道 具 の 1 つ で あ る が、あ ま り
知られていない。
オリンピックの正式種目でもあるカヌー
は、ヨ ー ロ ッ パ や ア メ リ カ な ど で は、人 気
の あ る ス ポ ー ツ だ が、日 本 で は ま だ ま だ 認
知されていない状況にある。
カ ヌ ー に は、漕 ぎ 手 が 座 る コ ッ ク ピ ッ ト
以外は甲板で覆わ
れ、シャフト(棒)の
両 端 に ブ レ ー ド( 水
掻 き )の 付 い た パ ド
ル( 舷 に 固 定 さ れ て
い な い 一 種 の 櫂 )を
用 い る「 カ ヤ ッ ク 」
と、艇に甲板が無く、
片端にブレードの付
いたパドルを用いる
「カナディアン」の2
種 類 が あ る。カ ヌ ー
は、こ の パ ド ル を 用
いて艇を進ませる
大洲北中学校カヤックペア(青)
!?
特集
青 少 年 交 流 の 家 と タ イ ア ッ プ し、修 学 旅 行
生 の カ ヌ ー 体 験 を 受 け 入 れ、2 0 1 2 年 は
6校243名の生徒らがカヌーに親しんで
いる。
また、大洲市におけ
る体験型観光のメー
ンとして、大洲カヌー
同好会が主催してい
る「 ホ リ デ ー イ ン カ
ヌー」がある。
これは、えひめ町並
博2004の自主企
画イベントプログラ
ムの一つとして企画
したもので、9年間続
いている。大洲に訪れ
る観光客をターゲッ
トとして交流人口の
拡大を目指し、大洲城
や冨士山など風光明
媚な景色を眺めなが
ら、カヌー体験ができ
る。町 並 博 期 間 中 は
250名ほど、ここ数
年は予約制としたこ
ともあり、年間 名程
度の方に体験しても
らっている。
「競技カヌー」
一方、
に お い て は、国 体 を は じ め 各 年 代 の 全 国 大
会 に 参 加 し て お り、過 去 に は 世 界 選 手 権 に
出 場 し た 選 手 を 輩 出 し、市 内 に 在 住 し て
い る 経 験 者 は、現 在 も カ ヌ ー の 指 導 者 と
!!
し て 活 躍 し て い る。ま た、大 洲 高 校 で は、
1 9 8 7 年 に 同 好 会 を 設 立 し、1 9 9 0 年
に部に昇格した県内唯一の「カヌー部」があ
り、2 0 1 7 年 に 開 催 さ れ る 愛 媛 国 体 に 向
けての強化指定校にもなっている。
このように大洲市のまちの中心部
を流れる肱川は、水量が豊富なうえカ
ヌーには抜群な環境であり、子どもか
ら大人まで地元住民だけでなく観光客
等に対しても、官民が一体となってカ
ヌーの普及とカヌー人口の拡大を図っ
ている。
愛媛国体で地元選手を表彰台へ
2012.5 中国レガッタ(広島県)
2017年に開催される愛媛国体に
おいて、大洲市の鹿野川湖ではカヌー
スプリント競技が開催される予定であ
る。地 元 の 選 手 を 育 成 強 化 し、来 る 愛
媛国体での優勝を目指して、2011
年に愛媛県カヌー協会の下部組織とな
る「大洲カヌークラブ」を立ち上げた。
現在、小中学生 名とその保護者が一
緒になって土曜日、日曜日を中心にカ
ヌーの練習を行い、全国大会をはじめ
各種大会に参加している。練習場所は
市の中心部ということで練習環境にも
恵 ま れ、め き め き と 実 力 を 上 げ、今 年
の7月末に山梨県で開催された全国小
学生大会では、6位に入賞した選手もおり、
さらなる飛躍を目指して練習に励んでい
る。
ク ラ ブ の 活 動 方 針 と し て は、水 の ス ポ ー
2012.10 OHK 杯(坂出市)
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ツ と い う こ と も あ り、万 が 一 と い う こ と も
考 え、① き ま り・ 約 束 事 は 必 ず 守 る、② マ
ナ ー や 礼 節 に 対 す る 心 構 え、③ 練 習 場 所 で
もある肱川をはじめとしたクリーン活動へ
の 取 り 組 み 等 を 指 導 し て い る。さ ら に は カ
ヌーを通して郷土に愛着を持ってもらうこ
とを念頭に活動している。
大洲市=肱川=カヌーの方程式
カヌークラブは立ち上げて1年半ほどで
あ る が、子 ど も 達 は 着 実 に カ ヌ ー を 好 き に
な っ て い る。そ こ か ら、生 ま れ 育 っ た 地 域
に 愛 着 を 持 ち、誇 り に 思 う よ う に な り、こ
の よ う な 活 動 を 通 し て、地 域 と 一 体 と な っ
て、い い 選 手 や 人 材 も 育 て て い け れ ば と 考
えている。
ホ リ デ ー イ ン カ ヌ ー や ク ラ ブ・ 大 洲 高 校
の 練 習 拠 点 は「 肱 川 」で あ る。肱 川 橋 を 行
き 交 う 人 々 や 地 域 の 方 々、市 民 に と っ て、
カ ヌ ー は 身 近 な ス ポ ー ツ で あ り、大 洲 市 を
代 表 す る 地 域 ス ポ ー ツ と し て、
「肱川のカ
ヌ ー」を こ れ ま で 以 上 に 定 着 で き れ ば と 熱
い想いを抱いている。
「大洲市に肱川有り、肱川にカヌー
また、
有り。」と認知されるように、1艇でも多く
の カ ヌ ー を 肱 川 に 浮 か べ、地 元 住 民 だ け で
は な く 観 光 客 に も「 カ ヌ ー」を 見 て も ら い、
肱川・カヌーを肌で感じてもらいたい…
そ し て、で き る だ け 多 く の 人 に、生 涯 ス
ポーツであるカヌーの魅力を体感してもら
い、
「大洲市=肱川=カヌー」の方程式が成
り立つように今後も活動していきたい。
2013.1
9
地域に根ざした
スポーツクラブ
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