行政法Ⅰ(国学院大学)開講にあたって 2014 年4月 11 日 担当:森 稔樹(大東文化大学法学部教授) Ⅰ.講義の目的=受講者の皆さんにも努力していただくために 1.憲法との関係を念頭に置きつつ、行政作用法総論の基本的な事項について理解する。 2.公務員試験の択一式問題を解ける程度の力を身につける。 3.司法試験短答式問題を解けるだけの力を身につけるとともに、論述式試験のための 基礎的学力を身につける。 4.国家や地方公共団体の活動の在り方を考える。 Ⅱ.教科書および六法について (1)教科書:櫻井敬子・橋本博之『行政法』〔第4版〕(2013 年、弘文堂) (2)六法:最新版の六法を入手し、持参すること。 Ⅲ.参考書など 私が講義を行うにあたって参考としているものであり、とくに指定はしない。なお、改 訂版が出る可能性も高いので、注意されたい。 ①黒川哲志・下山憲治編著『確認行政法用語 230』(2010 年、成文堂) ②塩野宏『行政法Ⅰ行政法総論』〔第五版補訂版〕(2013 年、有斐閣) ③宇賀克也『行政法概論Ⅰ行政法総論』〔第5版〕(2013 年、有斐閣) ④芝池義一『行政法読本』〔第3版〕(2013 年、有斐閣) ⑤原田尚彦『行政法要論』〔全訂第七版補訂2版〕(2012 年、学陽書房) ⑥藤田宙靖『行政法総論』(2013 年、青林書院) ⑦大浜啓吉『行政法総論 行政法講義Ⅰ』〔第3版〕(2012 年、岩波書店) ⑧宇賀克也・交告尚史・山本隆司編『行政判例百選Ⅰ』 〔第6版〕、 『行政判例百選Ⅱ』 〔第 6版〕(いずれも 2012 年、有斐閣) ⑨橋本博之『行政判例ノート』〔第3版〕(2013 年、弘文堂) ⑩高木光・稲葉馨編『ケースブック行政法』〔第4版〕(2010 年、弘文堂) ⑪下山憲治・田村達久編『判例ライン行政法』(2012 年、成文堂) この他、随時紹介する。 Ⅳ.注意事項 1.教科書に沿って進めるが、プリントなどで適宜補う。実例を多く取り上げるととも に、教科書に書かれていないことや最新の情報についても取り上げる。教科書の立場と私 の立場とが異なることも多くなると思われる。 2.この講義の内容は憲法とも深く関わる。統治機構論、人権論の双方に関する問題を 扱うことがあるので、憲法の講義を履修している(または、していた)学生は十分に復習 などを行うこと。また、履修していない学生は、自習すること(法学部の学生であれば、 1 /2 憲法、民法および刑法の全分野を学習していないとおかしいのであるが)。さしあたり、憲 法の参考書として次のものを紹介しておく。 ①芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法』〔第5版〕(2011 年、岩波書店) ②野中俊彦・中村睦男・高橋和之・高見勝利『憲法Ⅰ』〔第5版〕(2012 年、有斐閣) および『憲法Ⅱ』〔第5版〕(2012 年、有斐閣) ③辻村みよ子『憲法』〔第4版〕(2012 年、日本評論社) 3.この講義の成績評価は、次のように行う。但し、変更の可能性もある。 (1)出席 一応は5%の評価割合としたが、実際には参考程度にしかしない。但し、出席回数が 50% 未満の場合には、評価の対象としない。また、講義中の私語などは厳禁。退室を願うとと もに、以後の出席や小課題・レポート提出、期末試験受験をお断りすることもある。 (2)小課題 不定期に、講義の進行状況に応じ、講義時間の最後のほうに出題する。出席しなければ 出題内容がわからない。小課題が評価の対象にもなる。出題形式としては、論述式、択一 式などを織り交ぜたりすることを考えている。 ▲提出は、原則として K-SMAPY によることとし、翌週金曜日の 14 時 30 分を締め切り とする(暦によって変更もありうる)。 ▲枚数などについてはその都度指定する(指定しないこともある)。 ▲できれば、テキストファイル、リッチテキストファイル、Microsoft Word 2010、 Microsoft Word 2007、Microsoft Word 2003 のいずれかの形式で提出していただきたい。 当方の PC で読むことが出来ないファイルについては再提出を願うこともある。 (3)夏季休暇課題 未提出の場合には評価を出すことができないので、十分に注意されたい。出題形式につ いては、現在検討中である。 (4)期間内試験 試験は、論述式とする予定である。何問かを出し、その中の1問についてのみ解答して いただくことになる。なお、一切の参照を不可とする。 レポートも同様なのであるが、試験の答案については、用語の理解、説明の他、論理展 開などを評価の対象とする。なお、救済措置は一切ないものとする。 参考までに、論述試験の答案の構成の一例を紹介する(普段から、良質の教科書や演習 書をよく読み、答案練習などをしておくこと)。 ①用語の定義、論点の提示 ②論点に関する学説や判例の概況 多数説(通説)、有力説、判例 ③学説や判例の検討、批判 ④結論 (5)成績評価の割合:シラバスを参照のこと。 2 /2
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