30pmF692 アス ピ リン製剤 に対 す る簡易懸濁法適用 の可否 ∼バ イアス ピ リン ⑪とアス ピ リン 末の比較∼ ○菅井 貴洋 1,青木 学 - 1 , 2 ,田中 庸一 1 , 2 ,高間 由美子2 ,新井 隆史 2,柴崎 淳 2, 加藤 雅大 2,塩見 め ぐみ 1 , 2 , 安藤 航 1, 2 ,渋谷 清 1 , 2 ,久保田 理恵1 , 2 ,鹿瀬 隆一3 , 小宮 山 貴子 1, 2( 1 北里大薬 ・ 臨床薬学 ,2北里大 メデ ィカルセ ンター薬 , 3 北里大 メ デ ィカルセ ンター神経 内科 ) 【目的】北里大学 メデ ィカルセ ンター ( 以下, 当院)では,経腸栄養患者 に対す る薬剤投与法 として簡易懸濁法が全病棟 で実施 されてい る.低用量アス ピ リン製 剤 のバイアス ピリン⑧錠 1 00mg( 以下,BA)は,血栓形成抑制作用 を期待 して脳神 経外科や 内科病棟 で多 くの患者 に処方 されている.BA は腸溶性 フイル ムコーテ ィ ング錠であ り,簡易懸濁法実施 時はコーテ ィングを破壊す る必要があ り,腸溶性 が失 われ るこ とや コーテ ィング殻残液 によるチ ューブ閉塞が懸念 され る.そのた め, 当院では簡易懸濁 は不可 としてお り,アス ピ リン末-処方変更 して懸濁投与 してい る. しか し,アス ピ リン末 には血栓形成抑制の適応 はな く,分解 しやすい ことや,患者持参薬 の多 くが BAであるため,BAの簡易懸濁 に問題 がない ことが 確認 されれ ば,臨床現場 にお ける業務負担 を軽減 し,適応 のある製剤 を使用す る ことができる.そ こで, これ ら二種類 のアス ピ リン製剤 について,簡易懸濁法の 適用可否 に関す る検討 を行 った. 【 方法】BA ( 1錠) とアス ピ リン 「 ホエイ」 ( 1 00 mg)について 55 ℃ の温湯 で簡易 懸濁 し,紫外可視 吸光光度計 を用 いて各懸濁液 中のアス ピ リン濃度 を測定 した. また,懸濁性及びチ ューブ通過性 について検討 した. 【 結果及び考察】アス ピ リン末の濃度 は BAに比べて低 く,ば らついた.アス ピリ ン末 は注入 シ リンジ内に薬剤 が残 りやす く,懸濁や注入 の手技 に よって投与量が 少 な く,かつ大 き く変動す る可能性 があることが示唆 された.一方,BA は優れた 懸濁性 を示 し, コーテ ィング殻 によるチ ューブ閉塞 に注意す る必要があるが,BA を簡易懸濁法 に使用す ることは臨床業務上の利点が大 きい と思われ る.
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