NTC「ナショナルメソッド」北信越地域伝達強化合宿に参加して 長野県テニス協会 庭山 裕 今回のテーマは「コーディネーション」、昨年に引き続き少し内容を基本に戻した形で行った。そして指導 者講習会においては、その中身を細分化してテニスのプレーを分析する試みがなされていた。 テクニカルコーチの櫻井氏はジュニア選手に今後レベルがあがっても通用するよう、土台となる基本の考え 方を丁寧に時には厳しく、繰り返し話されていた。ともすれば本来当たり前の「なぜネットしたらいけないの か」や「ポイントを取ったら、次のポイントも続けて取る」ことなどをジュニア達に解るよう解説されていた。 我々指導の立場にいる人間にとって、指導が一方通行にならないようジュニア達から言葉を導き出す手法は いつもながらとても参考になった。 ファンクショナルテスト後、自分のレベルに合ったトレーニングは興味深かった。この年代には柔軟性を上 げてからトレーニングを行うことが大切であると認識した。 ジュニア達ははじめは物怖じしていた子も見受けられたが、徐々に目つきが変わってきて動きも良くなった と感じた。ただもっと大きな声を出して挨拶、返事をしてもらいたいと思う。そして反応の部分ではやや遅い と思われ、今後いかにトレーニングをして上げていけるかが成績にも現れるのではないかと思った。 問題点としては、特に女子選手のコンチネンタルグリップへの移行がうまくいかない部分。当然ネットプレ ーが不安定でネットのポジションでうまく動けない、居心地が悪そうに構える、ネット、アウトが多い等が見 受けられた。サーブの安定感も乏しく、ファーストサーブの確立も低く感じた。 ジュニア選手達自身がなにを考えているのかをもう少し聞き出せたらと思った。2泊しているのだから自己 アピールの場所を設けてもいいのではないかと感じた。もしくはコミュニケーション能力を向上させるゲーム をミーティングに取り入れてみても面白いのではないか。 北信越の指導者講習会の部分では、多くの参加者があり伝達講習という点では成功したと思う。山村氏はじ め福井県テニス協会の方々の努力のおかげであろうと感じた。若い指導者も多く内容の普及に期待が持てた。 ただ、テニスを難しく考えることはやろうと思えばいくらでも難しく出来、もっとシンプルな分かり易い表 現でいいのではないかとも感じたのは私だけであろうか? ミーティングでは各県のコーチと櫻井氏の貴重な話を聞け、また意見交換も出来たので有意義であった。 最後にこの合宿にご尽力いただいた福井県テニス協会各位と櫻井氏、林本氏、日本テニス協会、北信越テニ ス協会に深く感謝いたします。ありがとうございました。
© Copyright 2024 ExpyDoc