重要文化財矢田野エジリ古墳（石川県小松市・六世紀代前方後円墳）出土の埴輪五点の修復ふつう埴輪は素焼きですが、エジリ古墳の埴輪は堅い須恵質で、これは非常に珍しいことです。また、馬、馬上の人物、馬子が完全なセットになっている状態は初めてで、学術的にも価値が高いのです。埴輪の作り方でも工夫が凝らされており美術的にも評価されています。この埴輪たちが、全国的にも珍しく大変貴重であるとして、国の重要文化財に指定されました。－小松市立博物館Ｗｅｂページより引用－を行いました。 2008.09.02　KYOTO KAGAKU 文化 News 小松市立博物館　http:/www.tvk.ne.jp/~kcm ■今回修復した埴輪たち＞ ■修復過程借用時確認員数報告書記載名称備考男子像 2箇右手を挙げる男子全高 640mm・馬子像騎乗の男子 1 全高 415mm・騎馬像馬 1箇飾り馬 1 全高・640mm 円筒 1箇円筒埴輪 5 全高 482mm・ＩＡ１類朝顔 1箇朝顔形埴輪 1 全高・702mm・朝顔Ａ類京都科学・工芸課では、平成 20 年 3 月「埴輪 5 点」の修復を行い石川県小松市立博物館に納入しました。平成 9 年 6 月 30 日に国の重要文化財に指定された埴輪たちです。そのときの修復の様子を少しご紹介させていただきます。輸送現状確認打合せ指定名称解体：わたしはこれからどうなるの。彩色除去解体作業クリーニング作業展開接合・組立作業復元・目地埋め作業形状製作完了彩色作業復元から形状製作完了：ほっ。完成へ修復の方法に関して、実物資料を詳細に観察しながら、各破片の接合関係・欠損箇所の状況を調査して担当者と充分な打合せを行いました。写真中央：弊社スタッフ西谷吉秀 ■修復を終えて今回の埴輪の修復は、歴史資料としての価値もさることながら、造形的に非常にかわいく、ユーモラスな埴輪達でした。多勢の作業員の手を経て少しでも 1500 年前の形に近づけれ彩色作業：大切に彩色を施されて充実のひとときばと思います。　（記　西谷吉秀） http://www.kyotokagaku.com [email protected] All rights reserved. 発行：京都科学　事業本部　企画・販売促進Ｇ