ウェルケア通信第34号 発行日 平成24年1月10日 医療法人社団 裕正会 介護老人保健施設 ウェルケア新吉田 こ こ ろ 明けまして おめでとうございます 2012年の年頭にあたり、一言ご挨拶申し上げます。 昨年は、火山の噴火に始まり、東日本の大地震そして西日本の大雨と洪水が あり、自然災害の年であったと思います。自然が豊富で、四季折々の変化があ り、温泉を楽しむことができる日本では、自然災害は避けることはできませ ん。被害をできる限り小さくして、素早く復興することが私たちにできる唯一 のことです。あまりにも大きな代償ですが、昨年の災害で亡くなられた方々 が、私たちに、それを気づかせてくれました。 昔話にこんな話があります。ある国の殿様が、高齢者を山に捨てるようにお 触れを出します。一人の男が母を背負って山に捨てに行きますが、捨てること はできず家に帰り、母を隠します。ある日、その国の殿様が、隣国から難題を 突きつけられ、解けなければ国を滅ぼすと脅されます。一人の男が難題を次々 に解き、国は助かって、殿様から褒美をもらいます。その席でその男は、捨て ることができなかった自分の母親にすべて教えてもらったと白状します。それ を聞いた殿様は悔い改めて、以後高齢者を大切にしたという話です。 私たちは今、「いかに自然災害に立ち向かうか」という難題を突きつけられ ています。この難題を解くには、最新の科学も必要ですが、高齢者の持ってい る長年の経験から導き出される知恵も必要だと思います。他にも難題はたくさ んあります。このように高齢者の知恵を借りるべき機会は少なくないと思いま す。私たちウェルケアの職員は、ご利用者様がいつまでもお元気で、そしてお 知恵を貸していただけるよう介護をさせていただきます。 本年も宜しくお願いいたします。 施設長 橋本 佳巳 ウェルケア通信第34号 平成23年度 『第9回横浜市介護老人保健施設研究大会』 第9回横浜市介護老人保健施設研究大会において、当施設 の研究発表が、最優秀賞という栄誉に輝きましたので、担当 スタッフより、ご報告させて頂きます。 横浜市介護老人保健施設研究大会を終えて 新棟 安部大輔 今回の研究は、ほぼ寝たきり(終日オムツ対応)、経菅栄養のご利 用者様(以下S様)が 3食経口摂取、日中トイレ誘導、夜間オムツ対応になり横浜市の実 家に在宅復帰後、のちに母島へ移住されるまでの取り組みを発表し ました。 「在宅復帰に向けてのADL(日常生活動作)向上」、「経菅栄養か ら3食経口摂取して家に帰りたい。」というS様・ご家族様の希望に 沿う為、多職種がどの様な援助を行っていくか、情報を共有し支援を 行いました。また母島に移住されるにあたり、S様・ご家族様の不安を 軽減する為にも、ご家族様に必要 な情報を提供し、S様のADL向上 維持に努める事で、その不安を少 しでも取り除き、ご家族様の介護 負担が減少する様に努めました。 (右ページへ続く) 医療法人社団 裕正会 介護老人保健施設 ウェルケア新吉田 ほぼ寝たきり、経管での栄養摂取であったS様 が回復され、在宅復帰を果たされるという老 健ならではのケースであった為、横浜市の研究 大会では最優秀賞を頂きました。賞を頂いた 最大の理由は、S様の気持ちの変化に伴い、 ご家族様・スタッフ一同が一丸となり援助を 行っていった結果、S様がめざましい回復をさ れた為であると思います。改めて気持ちの変化 に気付き、それに伴った援助を随時考えていく 事や、多職種共同の重要性を再認識する事と なりました。 S様・ご家族様は横浜市での在宅 復帰後、ショートステイ等を利用しな がら生活して、7月13日に母島に 向け出発し、翌日無事に母島に到 着されました。今ではご家族と共に 元気に母島生活をエンジョイされて いる。とお手紙やメールを頂きまし た。 今回の研究大会の為に時間やご 協力頂きましたご家族様、スタッフ にはこの場を借りて感謝申し上げま す。ご協力いただきまして誠にあり がとうございました。 また、今回、広報誌への記事掲載 を快く承諾してくださった、S様とご 家族様に感謝致します。 こころ ★恒例のデイケアクリスマス週間は体操や音楽、ゲームで毎日楽しそう♪ ★グループホームのクリスマス会はご家族の皆様も多数参加され さながら小さなお家の大家族のようです♪ ★療養棟フロアでは音楽療法士 によるピアノ演奏を聞きながら クリスマスディナーを楽しみま した♪
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