新製品のご紹介 簡単・迅速・高感度にマイ ・高感度にマイコプラズマを検出 !! MycoAlertTM Mycoplasma Detection Kit Code FL071 10 回用 Code FL072 25 回用 Code FL073 100 回用 ¥20,000 ¥38,000 ¥95,000 Cambrex 社の製品です。 ● 20 分以内に検出が可能。 ● サンプルに試薬を添加し、ルミノメーターで測定するだけ。 ● すべてのマイコプラズマ属が検出可能。 MycoAlertTM アッセイ マイコプラズマは培養細胞や培地などの汚染菌としてよく PCR 増幅 知られ、汚染率は15%以上であることを示唆する研究もあり ます。 蛍光染色法 マイコプラズマの感染は、細胞の増殖速度を低下させるとと もに、細胞機能に深刻な変化をもたらします。例えば、細胞の 14 – 21 Days 培養法 遺伝子発現に大きな影響をもたらすことが知られており、数 百個の遺伝子の発現パターンが変化したという報告 1)もあり 0 1 3 4 5 6 Time( hours) ます。このように、 マイコプラズマの感染は実験結果に多大な 影響を及ぼすため、その感染の有無を知ることは重要です。 2 図1 種々の検出法で要する検出時間の比較 最小の原核生物であるマイコプラズマは、通常のフィルター を通り抜け、またほとんどの抗生物質に抵抗性があるため、 ルシフェラーゼ発光反応によって検出します。発光検出はル 除去することが困難です。そのため、細胞の継代ごとにマイ ミノメーターを用いて行います。 コプラズマの検査を行い、早急な処置を行うことが必要不可 欠です。 従来のマイコプラズマ検出法では、判定までに数時間∼数 ルシフェラーゼ −−→ ATP + ルシフェリン+ O2 −−−−−− Mg2+ オキシルシフェリン + AMP + PPi + CO2 + 光 日を要しましたが、本製品では 20 分以内で判定を行えます (Emission at 565 nm) (図 1) 。しかも、2 種類の試薬を用いるだけで簡単に検出を 実際には、MycoAlertTM Reagent をサンプルに加えて細胞を 行うことができ、かつ高感度です(表 1) 。 溶解した後、MycoAlertTM Substrate を添加する前(A)と後 ■測定原理 (B )のサンプル中の ATP レベルを測定し(図 2 ) 、その比 本キットでは、マイコプラズマが特異的にもつ、ある種の酵 (Reading B/Reading A)を求めます。サンプル中にマイコ 素の活性を測定することで、生きたマイコプラズマを検出し プラズマが存在すれば、その比は 1.0 を大きく超えます。 ます。この酵素がMycoAlertTM Substrate に作用すると、ADP 本キットを用いて測定し、その比を算出した例を表 2 に示し が ATP に変換されます。この生成したATP をルシフェリン/ ます。 表1 種々のマイコプラズマ検出法による検出感度の比較*1(Cambrex 社データ) 検体 MycoAlertTM 培養法 蛍光染色法 A. laidlawii 0 20 200 20,000 200,000 − + + + + − + + + + − − + + − − + + + + M. hyorhinis 0 20 20,000 200,000 − − + + − − − + − − − + − + + + *1:検体として、A. laidlawii と M. hyorhinis が感染した HepG2 細胞を用いた。陽性を+、陰性を−と表示した。 *2: PCR は、35サイクル、1 ラウンドで行った(A 社キット使用) 。nested PCR を行った場合、感度は上昇する。 34 PCR*2 cfu/ml ● BIO VIEW No.45 ■プロトコール Luminescence(RLU) 10,000 本キットによる検出プロトコールの概要を図 3 に示します。 M. hyorhinis infected:B/A ratio 114 Uninfected control:B/A ratio < 1 1,000 Reading A Reading B MycoAlertTM Assay Buffer を用いて、MycoAlertTM 100 Reagent および MycoAlertTM Substrate 溶液を調 10 製し、15 分ほど室温に放置する 1 0 2 4 6 8 10 12 14 16 d Time(minutes) 図2 マイコプラズマ感染細胞と非感染細胞を検体とした場合の発光 反応のキネティクス マイコプラズマ感染細胞の場合では、MycoAlertTM Substrate の添加により発光 が増大し、Reading B/Reading A 比が1 を大きく超える。一方、非感染細胞の 場合では、その比が 1 を大きく超えることはない。 表2 MycoAlertTM アッセイによるマイコプラズマ感染細胞と非感染 細胞の判別例 サンプルに MycoAlertTM Reagent 溶液を添加し、 5 分間放置する d ルミノメーターで発光を測定(Reading A) d MycoAlertTM Substrate 溶液を添加し、 細胞株 感染細胞 K562 A549 U937 HepG2 非感染細胞 HL60 COS -7 Reading B/Reading A 比 123.26 4.10 8.26 1.27 * 判定 陽性 陽性 陽性 ボーダーライン、 24 時間後に再テスト 10 分間放置する d ルミノメーターで発光を測定(Reading B) d Reading B / Reading A の比率を求め、サンプル中 のマイコプラズマの有無を判定する 0.72 0.46 陰性 陰性 図3 本キットによるマイコプラズマの検出プロトコール *:比率が1.0 をわずかしか超えていない場合は、24∼48 時間後に再テストを 行い、比率が増加するか否かを確認する。 【参考文献】 1)Miller, C. J. et al. : Mycoplasma infection significantly alters microarray gene expression profiles.(2003)BioTechniques 35, 812-814. ■性能 感 度:PCR 法、蛍光色素法で偽陰性となるサンプ ルでも、検出可能。 検 出 限 界:50 cfu/ml 以下 検出可能な菌:Mycoplasma 、Acholeplasma 、Ureaplasma なお、酵母、大腸菌を検出することはない。 BIO VIEW No.45 ● 35
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