4.事業の概況(平成 24 年度) - JAバンク高知

4.事業の概況(平成 24 年度)
平成 24 年 12 月の安倍政権発足以降、当面の優先課題を「デフレ脱却」に絞ったことで、市場環境や
マインドが好転、景気は底入れの兆しがみられます。
高知県経済は、個人消費が総じて弱めの展開ながら、一部に持ち直しがみられることに加え、雇用・所
得環境も改善の兆しがみられることから全体として下げ止まり基調にあります。ただし、為替・物価動向が
企業収益や家計所得に与える影響について、今後も引き続き注視していく必要があります。
高知県の農業を取り巻く情勢は、生産者の高齢化に伴う農家戸数の減少や生産資材の高騰に加え、
米や野菜を中心に農業産出額が年々減少傾向にあり(平成 20 年 1,026 億円⇒平成 23 年 958 億円)、
将来予測に関しても厳しい状況となっています。
信用事業を取り巻く環境は、景気回復期待や国債発行の増加見通しなどが金利押し上げ要因となる一
方、日銀による長期国債買入増額など一段の金融緩和やゼロ金利長期化観測が金利押し下げ要因とな
り、当面、金利は低水準で推移する公算が高く、これまで以上に金融機関同士の競争激化等を背景とし
て、収支を圧迫していくことが予想されます。
このような状況のもと、JA バンク高知として信頼性の維持・向上を図り、JA・信連・農林中金が一体となっ
た信用事業運営に努めてまいりました。
平成 24 年度は、皆さまのご期待に応えるべく、役職員一丸となって事業に取り組んでまいりました結果、
以下のような実績を挙げることができましたことをご報告いたします。
(1) 事業実績
① 貯金
JA 貯金は県下統一キャンペーン等の取り組みにより、期末残高は 863,466 百万円(前年対比+25,052
万円、+2.98%)となりましたが、信連貯金は JA からの預け入れ増加と公金貯金獲得に伴い、720,007 百
万円(前年対比+48,137 百万円、+7.16%)となりました。
② 貸出金
高知県の農業振興と地域社会の発展に寄与する幅広い融資を目標に、地場の農業関連企業に対す
る資金需要の提案、新規融資先の開拓、およびシンジケートローン、債権譲渡による貸出の活用に努め
ました。
また、与信管理面においては、系統格付システムの活用による審査与信管理の高度化、および次期自
己査定システムの活用に向けたシステム検証に取り組みました。
貸出金の期末残高は 89,893 百万円(前年対比△1,177 百万円、△1.29%)、貯貸率は 12.48%(同△
1.07%)となりました。
③ 農業金融
農業メインバンク機能を発揮するための取り組みとして、大規模農家や法人はもとより、一般の農家組
合員、担い手を中心とした農業資金ニーズの把握と適切な農業資金を提案するための手引きや、農業資
金関係パンフレットの作成を行うとともに、JA における営農・信用担当者による農業者訪問活動の支援を
行いました。
また、日本政策金融公庫資金(農林水産事業・国民生活事業)の相談対応および審査・実行と、中小
企業者等金融円滑化法に基づく条件変更対応を含めた債権管理に努めました。
④ 余裕金運用
リスク管理の徹底と効率的運用を心掛け、安定的な収益確保に努めました。ただし、日銀による金融緩
和策の強化に伴う一段の金利低下を受けて、中長期的に安定した収益確保を目指すポートフォリオの再
構築が不十分な結果となりました。
⑤ 内国為替
JA の為替事務の堅確化、事務処理能力等の向上を図るため、新人・専門員の集合研修会を開催し、
為替専門員の養成に努めるとともに、15JA、52 店舗の国庫金振込事務検査を実施し、事務指導を行い
ました。
(2) 損益の状況
当会の基本方針である「安定・継続した収益の確保」に努めるとともに、会員 JA の負託に応えうる奨励
金還元を行った結果、経常利益 2,670 百万円、当期剰余金 2,100 百万円の実績を挙げることができまし
た。
なお、決算にあたっては会計原則・経理規程に基づき、適切な処理を行うとともに、自己査定に基づく
不良債権の引当ても全額実施しております。
(3) 対処すべき課題
平成 25 年度は、「中期経営計画(平成 25 年度~27 年度)」の初年度となります。
本計画に基づき、「県下 JA 貯金残高 1 兆円」の早期達成を事業実施計画の柱とし、目標の達成に努め
ます。
「信連業務機能の強化」として、リスクを抑えた効率的な運用を行うことで資金収支の改善に努め、中長
期的に安定した収益の確保を目指します。また、新 BIS 規制に対応するため、十分な内部留保の積み増
しを図り、自己資本の充実に努めます。
第 32 回高知県 JA 大会(平成 24 年 11 月 27 日開催)において、高知県の JA 合併構想を「県域1JA
構想」とし、研究をさらに深化させ、平成 30 年を目処に実現を目指して取り組むことを決議しました。これ
に伴い、信用事業についても、JA・中央会等と連携をとりながら、1JA 構想実現に向け研究を深化させま
す。
また、JA バンクの事業継続計画(BCP)策定を踏まえて高知県版 BCP を早期に策定するとともに、信用
事業システムの安定運行に向けたネットワーク中継機能の見直しならびに事務処理手順の確立に努めま
す。