学校と家庭とを結ぶ学年通信 明石市立魚住東中学校 2011年9月28日 ~「人権作文」の代表作 「パラリンピック」 第1学年 NO,84 発表!~ 1年3組 ○○ ○○○さん 私は今、女子サッカーや世界水泳などで、オリンピックの話題が出ているのを聞いて、同じよう な時期にあるパラリンピックの話題がないのが気になり、競技種目とか、日本人選手はどんな競 技に参加しているのだろうと考え、調べてみようを思いました。 パラリンピックは国際パラリンピック(略称 IPC)が主催する身体障害者を対象としての世界最 高峰のスポーツ競技大会で、始まりは戦争で負傷した兵士たちのリハビリとして「手術よりスポー ツで回復しよう」と言う考えで始まったそうです。日本ではオリンピックは文部科学省、パラリンピ ックは厚生労働省が管理しています。スポーツというより、リハビリの延長線上にある医療・福祉 によって振興を図る大会と見られてきました。競技は障害の度合いに応じた段階があり、障害の 種類も運動機能障害。脳性麻痺・切断などと視覚障害があり、現在は過去に不正に参加した人 の問題もあり、聴覚障害者。知的障害者・精神障害者は参加できなくなっています。競技種目 は夏は陸上・自転車・卓球・車いすテニス・シッティングバレーボール・車いすバスケットボール・ 水泳・馬術などがあり、冬にはアルペン・ノルディックスキー・アイスレッジホッケー・車いすカーリ ング・バイアスロンなどオリンピックで見たことのある競技もあるけれど、どうやってするのかと不 思議に思うものもありました。その中で気になったのが車いすバスケットボールです。ルールは 車いすに乗り競技する以外はほぼ同じで、唯一異なる点はダブルドリブルに関するルールがな く、一回のドリブルにつき、二回以内のタイヤ操作が許されています。一度にコート上でプレー できる選手は障害の重度に応じて分類されており、重度から軽度の障害者が一緒に競技に参 加できるようになっています。 日本人選手の安 直樹さんは茨城県ひたちなか市出身の車いすバスケットボール選手です。 人一倍スポーツが好きで活発な少年時代を過ごしていましたが、十四歳の時に左足股関節の 骨の病気のために受けた手術により、重い後遺症をもつようになり、同級生に見られるのも嫌だ ったほどショックだったそうです。一時は不登校になりましたが、母に勧められてみた車いすバ スケットの障害を感じさせない迫力あるプレーに感動し、自らも没頭するようになりました。その 後、車いすバスケットの第一線で活躍する選手に成長し、現在では車いすバスケットボールの 事を「いすバス」と呼び、より一般的に認知してもらえるように積極的に活動されています。 ソウルオリンピック以後、同じ開催地で開催されるようになってからはパラリンピックも注目され るようになり、スター選手が現れたり、障害者スポーツの発展になりましたが、問題も多く発生し 始めました。まず車いす、義足などの機具を使う為、体に合わせて軽く扱いやすいオーダーメ ード機具を作るのに、最先端のスポーツ医学、人間工学、機械工学、材料工学を最大限利用し ているので、高額になり、経済的に豊かな人しか使えません。つぎにドーピングです。オリンピッ クの場合もあるのですが、パラリンピックの選手は障害に応じて薬を必要とする選手が多く、これ らの薬の中にドーピング検査に反応するものがあるため、開催期間中は薬が使用できず障害の 様子が変化して苦しむ選手が多いそうです。 一つめの問題について私はその人に合わせたオーダーメードになるから他の人には使えな いけれど、それはその人の障害の重さ場所によって違うのだから仕方のないことで、それよりも 誰がいつ、病気やけがで必要になるかもしれないのだから、もっとスポンサーや公的補助がつ けば選手の負担を軽くでき、たくさんの人が気軽にスポーツに参加できるようになると思います。 二つめのドーピング問題は、薬の検査の事は詳しくはわからないけれど、障害のための薬なの だから、やっぱり飲んでほしいと思います。ドーピング検査で違反になるから飲めないんではな く、飲んでも大丈夫な薬を開発してほしいし、したいと思いました。 パラリンピックを調べてみて思ったことは障害を持ったことで、スポーツをするには特別な道具 が必要になり、それが高額になるので自由に楽しめなくなる人が多くなるのはつらいことだと思 います。この中で紹介したい安さんにして手術ミスで障害をもったことで、心にも深い傷を負って しまったけど、スポーツを通じて心も健康に元気になったと思います。パラリンピックの「手術より スポーツを」の考えを生かせる社会の環境が整えばもっとたくさんの人が心から元気になれると 思いました。 (学年通信には、発表者の写真が掲載されていますが、個人情報保護のために割愛いたしまし た。ご了承ください。)
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