広 報 資 料 平成23年2月22日 総 合 企 画 局 (担当 情報化推進室情報統計担当 222-3216) 平成20年度市民経済計算の推計結果について 京都市における平成20年度市民経済計算の推計結果をとりまとめましたので,概要につ いてお知らせします。 ( 「市民経済計算」については,後述の「参考」をご参照ください。 ) なお,この結果の詳細をまとめた統計刊行物「京都市の市民経済計算(平成20年度) 」は, 平成23年3月下旬に発行を予定しております。 1 結果の概要 - 実質7年ぶりマイナス成長 - 平成20(2008)年は,9月におけるアメリカのリーマン・ブラザーズ破綻の影響か ら世界同時不況となり,日本経済も外需が大幅に減少し急速な景気後退となりました。 こうした中,京都市の平成20年度の市内総生産は,名目で5兆9258億円,実質 で6兆3793億円となりました。経済成長率(対前年度増加率)は,名目で2.7%減, 実質で2.5%減となり,名目では2年ぶり,実質では7年ぶりに減少となりました。 また, 一人当たりの市民所得は, 297万7千円となり3年ぶりの減少となりました。 なお,日本経済全体も,経済成長率は名目で4.2%減,実質で3.7%減となり, 名目で6年ぶり,実質で7年ぶりに減少となりました。 市 内 総 生 産 名 実 名 実 名 名 経 済 成 長 率 市 民 所 得 一人当たり市民所得 目 質 目 質 目 目 5 兆 9258 億 6 兆 3793 億 △ 2.7 △ 2.5 4 兆 3685 億 297 万 7 千 円 円 % % 円 円 図-1 実質経済成長率の推移(京都市・国) (%) 6 京都市 実質 4.6 4 国 実質 1.8 2 2.6 △ 0.8 0 0.9 △ 2.5 -2 -4 △ 3.9 △ 3.7 -6 平成12 13 14 15 16 17 18 19 20年度 2 市内総生産(生産)の概要 市内総生産(名目)の減少を経済活動別にみると,主要産業の製造業が大きく減少し たことをはじめ,建設業,金融・保険業が減少したことが要因となっています。 このうち,製造業においては,構成比の高い一般機械製造業,電気機械製造業などが 大きく減少しました。 表-1 経済活動別市内総生産(名目) 経済活動の種類 1 産業 (1)農林水産業 (2)鉱業 実 数 19年度 対前年度増加率 20年度 19年度 20年度 (単位:百万円,%) 構 成 比 19年度 20年度 5,575,067 5,394,510 0.7 △ 3.2 91.6 91.0 10,460 9,526 △ 5.8 △ 8.9 0.2 0.2 358 222 △ 16.6 △ 38.0 0.0 0.0 (3)製造業 1,083,104 991,809 1.8 △ 8.4 17.8 16.7 (4)建設業 235,643 193,627 6.1 △ 17.8 3.9 3.3 98,776 94,778 △ 8.0 △ 4.0 1.6 1.6 (6)卸売・小売業 953,640 971,498 △ 3.2 1.9 15.7 16.4 (7)金融・保険業 437,913 373,590 △ 3.1 △ 14.7 7.2 6.3 (8)不動産業 957,354 978,836 2.2 2.2 15.7 16.5 (9)運輸・通信業 378,399 369,211 0.7 △ 2.4 6.2 6.2 1,419,420 1,411,413 2.8 △ 0.6 23.3 23.8 (5)電気・ガス・水道業 (10)サービス業 2 政府サービス生産者 572,256 572,691 1.1 0.1 9.4 9.7 3 対家計民間非営利サービス生産者 4 小 計 212,702 215,204 △ 2.3 1.2 3.5 3.6 6,360,025 6,182,405 0.7 △ 2.8 104.5 104.3 △ 271,178 △ 256,560 2.0 5.4 △ 4.5 △ 4.3 0.8 △ 2.7 100.0 100.0 輸入品に課される税・ 5 (控除)帰属利子等 6 市内総生産 6,088,847 5,925,845 参 考 [市民経済計算] 「市民経済計算」とは,市内で行われる経済活動により1年間に生み出される「付加価値」 を生産(市内総生産) ・ 分配(市民所得) ・支出の3つの側面から捉えることで市内の経済の 規模や構造,循環を表す統計です。 「市民経済計算」でいう「市内総生産」とは,いわゆる国の「国内総生産(GDP) 」の京 都市分に該当するものと考えられます。 なお,京都市では,平成8年度推計から京都府が算出する府民経済計算の推計結果を基礎 数値として分割指標により市民経済計算の推計を行っています。 [名目値と実質値] 「名目値」とは,各年の市場価格で評価された金額を集計したものであり,物価変動の影 響が含まれています。これに対して, 「実質値」とは物価変動分を取り除いて計算したもの であり,経済の実質的な動きをみることができます。 3 市民所得(分配)の概要 市民所得を項目別にみると,市民雇用者報酬,財産所得及び企業所得の全ての項目に おいて減少したことから,市民所得は7年ぶりの減少となりました。 表-2 市民所得の分配 (単位:百万円,%) 実 数 項 目 対前年度増加率 19年度 20年度 1 市民雇用者報酬 2,934,346 2,919,953 1.6 (1) 賃金・俸給 2,473,712 2,495,311 460,634 424,642 (2) 雇主の社会負担 2 財産所得(非企業部門) (1) 一般政府 (2) 家計 (3) 対家計民間非営利団体 企業所得 3 (法人企業の分配所得受払後) (1) 民間法人企業 115,323 91,376 △ 132,429 △ 143,510 240,007 7,745 19年度 20年度 構 成 比 19年度 20年度 △ 0.5 64.7 66.8 1.5 0.9 54.5 57.1 2.5 △ 7.8 10.2 9.7 33.6 △ 20.8 2.5 2.1 △ 2.9 △ 3.3 △ 2.2 △ 8.4 226,422 14.1 △ 5.7 5.3 5.2 8,464 39.9 9.3 0.2 0.2 1,486,878 1,357,177 9.8 △ 8.7 32.8 31.1 790,272 677,860 11.5 △ 14.2 17.4 15.5 21.4 △ 55.5 (2) 公的企業 54,644 24,313 1.2 0.6 (3) 個人企業 4 市民所得 641,962 655,004 7.0 2.0 14.2 15.0 4,536,547 4,368,506 4.8 △ 3.7 100.0 100.0 4 市内総生産(支出側・名目)の概要 市内総生産(支出側・名目)を支出側からみると,最終消費支出は,民間及び政府共 に増加しましたが,総資本形成(投資)のうち民間企業の住宅投資,企業設備投資がそ れぞれ大きく減少したことなどから,7年ぶりの減少となりました。 表-3 市内総生産(支出側・名目) (単位:百万円,%) 項 目 実 数 対前年度増加率 19年度 20年度 3,172,776 3,217,186 3.3 1.4 52.1 54.3 3,050,250 3,090,085 3.7 1.3 50.1 52.1 122,527 127,100 △ 7.0 3.7 2.0 2.1 2 政府最終消費支出 1,004,717 1,018,218 1.0 1.3 16.5 17.2 3 総資本形成 1,102,812 1,029,550 2.3 △ 6.6 18.1 17.4 1 民間最終消費支出 (1) 家計最終消費支出 対家計民間非営利団体 (2) 最終消費支出 (1)総固定資本形成 19年度 20年度 構 成 比 19年度 20年度 1,053,529 986,781 △ 0.8 △ 6.3 17.3 16.7 a 民間 916,463 831,789 △ 3.0 △ 9.2 15.1 14.0 (a)住宅 177,024 137,459 △ 6.2 △ 22.4 2.9 2.3 (b)企業設備 739,439 694,330 △ 2.1 △ 6.1 12.1 11.7 b 公的 137,066 154,992 17.0 13.1 2.3 2.6 49,283 42,769 189.9 △ 13.2 0.8 0.7 808,542 660,891 △ 9.8 △ 18.3 13.3 11.2 6,088,847 5,925,845 100.0 100.0 (2)在庫品増加 4 財貨・サービスの移出等 5 市内総生産(支出側) 0.8 △ 2.7
© Copyright 2024 ExpyDoc