保健便り8月号

保 健 便 り
気をつけなければならないことは
市 川 高 校 保 健 室
平成26年8月29日
誰がどこで製造したかも分からない・・・
何がどれだけ含まれているかも分からない・・・
どんな健康障害がでるかも分からない・・・
危険ドラッグは大変危険な薬物です
まず薬物について正しい情報を得ること。インターネットの情報はいいかげんなも
のも多い。そんな中で本当に正しい情報を選択する能力をしっかり身につけることで
す。誰がどういう思いで書いているのか、出典とか、どれくらい正確かということに
目を向け、自分に都合のいい情報だけに目を向けないように気をつけて下さい。
それから、誘惑に負けない自分を確立するということ。先輩や仲間に言われても、
自分の意志で善悪を判断してノーと言える自分をしっかり確立させることが、一人一
人にとって大切です。
最 近 、 池 袋 駅 西 口 付 近 の 路 上 で RV車 が 歩 行 者 に 突 っ 込 み 次 々 に は ね た 事 件 な ど 「 危
険ドラッグ」を吸引したことによる自動車の事故・事件が後を絶ちません。
危険ドラッグは、既に規制されている麻薬や覚せい剤の化学構造を少しだけ変えた
物 質 が 含 ま れ て お り 、「 合 法 ド ラ ッ グ 」 や 「 脱 法 ハ ー ブ 」 な ど と 称 し て 販 売 さ れ る た
め、あたかも身体影響がなく、安全であるかのように誤解されていますが、大麻や麻
薬、覚せい剤などと同じ成分が含まれており、大変危険な薬物です。また、法の網を
く ぐ り ぬ け る た め に 「 お 香 」「 バ ス ソ ル ト 」「 ハ ー ブ 」「 ア ロ マ 」 な ど 、 ち ょ っ と 聞 い
ただけでは人体摂取用と思われないよう目的を偽装して販売されているほか、色や形
状も様々で、粉末・液体・乾燥植物など、見た目ではわからないように巧妙に作られ
ています。
ま た 、危 険 ド ラ ッ ク は 、乾 燥 植 物 に 大 麻 に 似 た 作 用 を 持 つ 薬 物 (合 成 カ ン ナ ビ ノ イ ド )
を 混 ぜ 込 ん で 造 っ た も の で 、大 麻 な ど の 規 制 薬 物 よ り も 毒 性 が 高 い 可 能 性 が あ る ほ か 、
商品によって含有量が異なるため、体に及ぼす影響がわからず大変危険であるほか、
料 理 で 使 う 「 ハ ー ブ 」 や ポ プ リ (芳 香 剤 )と は 異 な る も の で す 。
危険ドラッグの恐ろしさ
・意識がもうろうとして倒れた、歩けなくなる、立てなくなる
・呼吸困難になり、震える、痙攣する、吐き気がする
・感情の起伏が激しくなって、理由もなく、叫ぶ、泣く、怒鳴る、暴れる
・興奮して、訳の分らないことを言ってその場から飛びだす
・脳をおかされて、心も身体もメチャクチャになる
・自分の意志で止められなくなる
・薬物乱用により凶悪な事件を起こす
・薬物ほしさに犯罪を犯すようになる
・最悪の場合は死に至ることもある
など、あなたの健康、あなたの周りの社会に計り知れない害悪をもたらします。
薬物乱用は法律で厳しく処罰されます。
薬物乱用を始めるきっかけは?
・「 イ ラ イ ラ が と れ て す っ き り す る よ 」「 肌 が き れ い に な る よ 」「 眠 気 が と れ て 勉 強 が
で き る よ 」「 自 信 が つ く よ 」「 充 実 感 が あ る よ 」「 ス カ ッ と す る よ 」「 元 気 が で る よ 」 と
いった誘い言葉にのせられ、危険な薬物とは知らずに手をだしてしまうケースがあり
ます。
・遊び友達、昔の同級生、職場の仲間など、信頼のおける身近な人から勧められ、い
つのまにか薬物乱用に染まってしまう場合もあります。
「 1回 だ け な ら 」「 少 し だ け 試 し て み な い ? 」「 仲 間 は ず れ に す る よ 」「 空 気 を 読 め 」 な
ど断りにくい状況を作られてしまい、つい…というケースもあります。
「 ダ メ 。 ゼ ッ タ イ 。」 と い う 断 る 勇 気 を 持 ち ま し ょ う
薬物乱用を防止するためには
・薬物乱用の危険性は身近にあり、自分には関係ないと思わないこと
・ 誘 わ れ て も 「 ダ メ 。 ゼ ッ タ イ 。」 と 断 る 勇 気 を 持 つ こ と
・一人で悩まないで友人や家族に何でも相談すること
一度の使用が人生を台無しに
いわゆる危険ドラッグの類は、一時的にいい気分になると言われていますが、その
作用が切れたときの絶望感や不安感は、耐えられないほどに強いので、それから逃れ
る た め に 、 ま た 危 険 ド ラ ッ グ に 手 を 出 し て し ま い ( 依 存 )、 次 第 に 自 分 の 意 志 で は 止
められなくなってしまいます。
ま た 、 繰 り 返 し 使 用 し て い る と 、 一 回 に 使 う 量 が ど ん ど ん 増 え て い き ま す ( 耐 性 )。
こ う な る と 、薬 物 欲 し さ に 暴 力 事 件 を 起 こ し た り 、窃 盗 な ど の 犯 罪 に 手 を 染 め る な ど 、
薬物無しでは生活できなくなります。
さらに、いったん薬物依存症に陥ると、治療には長い期間が必要となります。その間
に 家 族 や 友 人 を 失 っ た り 、若 い 人 は 将 来 が 閉 ざ さ れ 、一 生 を 台 無 し に し て し ま い ま す 。
一生苦痛と後悔、悲しみが続くことになる危険ドラッグや
覚醒剤には手を出さない!
危険ドラッグの恐ろしいところは、身体と精神の発達を止め、破壊していくもので
あり、薬物依存により自分ではどうしようもなくなってしまうところです。
テレビや雑誌などに出てくる危険ドラッグの情報は、興味や関心をあおり、危険なも
のではないという間違った印象を与えるものもありますが、危険ドラッグは絶対に使
ってはいけないものです。
もしも、知らない人から危険ドラッグの使用を誘われても、決して手を出さない強い
意志を持って下さい。
そして、もし危険ドラッグを勧められたら一人で悩まずに、必ず家族や学校の先生に
相談して下さい。