近畿地域 株式会社ファーマフーズ(京都府) 同社は、機能性食品素材として注目が集まっている、ギャバ、カテキン、鶏卵抗体 (IgY)など、「免疫・老化・神経」という3つの機能に作用する製品の企画・開発を進 めている。開発した素材は既に大手食品メーカーなどの有力な商品に採用されている。 例えば、ギャバ(γ−アミノ酪酸「ファーマギャバ」)はチョコレートや飲料などに、 カテキンは飲料用途に、へリコバクター・ピロリ鶏卵抗体(ピロリIgY)はヨーグルト やサプリメントなどに、インフルエンザ鶏卵抗体(インフルエンザIgY)は空気清浄機 用抗体フィルターなどに採用されている。 このような世の中に役立つ製品を生み出すため、毎期対売上高比20%の研究開発費 を投じ、従業員の半分を占める研究開発スタッフによって、大学及び医薬品・食品メ ーカーとの共同開発も行いながら、積極的な研究開発と知的財産戦略を進めている。 バイオベンチャーにとって特許等の知的財産権の確保が研究成果を事業化する上で 重要な位置を占めていることから、研究開発から得られた成果について戦略的な特許 出願をするため、知的財産権の確保のための専門部署を設け組織的・系統的な体制を 近 畿 地 域 整えている。また、ノウハウも数件保持している。企業としての組織力やブランド力 を活用することの重要性から、商標登録についても積極的に進めている。 さらに、平成20年までに中国市場に参入するため、北京に事務所を設置。今年PCT 出願を2件出願するなど海外に向けての取組みも進めている。 研究開発型企業として新たな分野に挑戦している同社は、知財の創造に向けた環境 整備、ネットワーク作りにも余念がない。鶏卵抗体技術については、既にヨーグルト、 サプリメントといった一般食品分野や、空気清浄機用フィルター原料等の化成品分野 に利用されているが、抗原となるタンパク質の多様化により、化粧品、検査薬・診断 薬、医療食・医薬品・メディカルデバイス製品などの分野で用途拡大が期待される。 そこで、バイオメディカル部門の研究開発の拠点として京都府相楽郡木津町に京阪 奈研究所を開設、また、「たまご研究会」を主宰し、他企業や大学とともに健康食品と しての卵の機能解明に取り組んでいる。
© Copyright 2024 ExpyDoc