Title Author(s) Citation Issue Date URL Rights 三線(サンシン)の音色に関する総合的な評価(2) : 弾 弦装置について 粟國, 朝英; 山城, 毅; 伊波, 善清; 渡久地, 實 琉球大学工学部紀要(63): 53-56 2002-11 http://ir.lib.u-ryukyu.ac.jp/handle/123456789/1476 53 琉球大学工学部紀要第63号,2002年 三線(サンシン)の音色に関する総合的な評価(2) ~弾弦装置について~ 粟國朝英*山城毅*、伊波善清**渡久地責** OverallevaluationconcernedwithtimbreofSanshin(2) ~OnthepiCkingequipment~ lbmohideAwAKuNI*TsuyoshiYAMAsHIRo**ZenseilHA**andMinoruToGuoHI** AbStract SanshinisthreestirmgedmusicalinstrumentsinOkinawa・InspiteofSanshmappearedinOkinawa fOr600yearsago,ithasnotbeenscientiEcaUyanalyzedthecharacteristicsanditstimbreasamuBical in8trulnent・Sofar,wehaveperfbrmedthecompariBonbetweenSanshinandanotherstrmgedmuBicaJ instruments(pianoandguitar)intheirwavefbrms,spectra,thephysica1featureanalysisofthetimbreof Sanshin,theanalysisabouttheinnuenceoftheresonanceofitsbodyiandaboutthecharacteristicofthe Sao(Saoi8theneckofSanshin).ThiBpaperdescribestheequipmentfbrpickingabowstrmgofSan8hin atthesamespeedmthesamestrength・Moreover,thiBspaperpreBentstheinHuenceofthetimbreon thespeedwhichpicksthebowstrmgofSanBhmbythepickmgequipment. ● KeyWiords:Timbre1FreqUency,Spectrum,Sanshin,Wave,Pikkingequlpment 1.まえがき 人々の生活の中には様々な「音」が存在し,=ミニニ ケーションの手段として会話には「声」が利用され,クラ クションやチャイムの様にヒトに危険や来客を伝える音も 有る。また,特に意織をしなくても道路の畷1ヨトやラジオ等 から流れる音楽を耳にしている。ヒトは常に「音」と接し ている。ヒトは音と接する時,車のクラクションを聞き 不快な感情を覚えたり,ピアノの美しい旋律を聞いて心地 よいと感じたり,様々な感情を覚える。ヒトが楽器音を聞 き分ける場合両耳から入る音によってその音i原を職別し, 音色により標々な情報を得。また,様々な感情を覚えるの ●●□ ●●■ ●●⑤巾の●● ●●⑥■ ●●■ ■P●■P●Pの ●●の■●の●● ●●●■●■●■ ●●●①●●。● ●●●●●の■● bらpDr■P□し00PG■0■r■●。 ■◆b●』●●● ●⑤●●凸●●■ ■●P⑤P■●● ●■②●●C■■ ●●■●●c●● ●●●●□●、● ●●■■●●■● 0 ●●■ロ●●●■ ●①●●●● ■●・0■■■■SSO■DQCd■■■■0勺■ ●●△。●。●C ■ ■●●● $■●の .《・・・・ ●■●●●●●■ ●白毎●●●●ロ 、 ■ ・へ0,千ローO《00》■《・・〉0’6 ■ ● ■■1■■の ロ⑪●●■●●● ●●● ■●■ ■■』■●●■● ●P●■◆■■● ■■●●●●■の ●らち●⑤●巴■ ■●● ⑤●C 0j■■ご□0■ ■ ●■■ニー。●● ●◆●。●●。■ 。●●●①●■ △b ひ■の●凸●● …』….l…。 ●■●●。●S ●■U 6, □●C-Op■●● ̄●■ ● 》 ■。 ・--.1・・・・0.... ●。●■■●● ■ 。c CC ̄ ̄●■●●■。■せ 。。□も00の□のOQPCP1トヮ● ■● ・・一十・・・1.-.. .-.÷.・・6..-口 ⑪●■●。》● 。●の●。ご● 。● ●b●■●●● ●●己●●⑤■ ●●●■●●● ●●●』■●■ ●●●P 。●■ C ■●⑰●●●● ■ pOq ●■ロー■■ご■ ̄ ̄●●●● ̄■' p●。 ■の●△■C0c0●0,9,□■2垣■■ ...十・・・4-.CO・・・・ ロ〒十。〒+0丁〒十。 。十十。〒+0T十十。〒 ...▲...』--.-8--.. 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これまで,三線脊の物理的な將犠や胴の共鳴が音色に及 □〒十。〒十十二 色も様々であり,同じ楽器でも音色の良い楽器と力偲い楽 器と呼ばれる物がある。楽器はその構造により楽器音に含 まれる部分音成分(周波数分布)と波形の振幅,それらの 時間的な変化が複雑に絡み合い音色を構成している。ま た,音色は音を聞く時の心理的な影響も受けるとも言われ うことを目的とする。 一一一一一一】 恵一塞一翠一 である[11.楽器には様々な形や種類が見られるがその音 より,その音色の善し悪しの要因を具体的な物理量として 求めることにより,三線の音色に関する総合的な評価を行 時閃(ポイント田W410oOIBeCI】 ■… ■」■D nm0 mmO Q血 置割国: ●◆‐一・。■■。■--◆■CC-C-●■・■-■▲・・・・。■cc■・●。。■。■・・●ぜ●●●--●●=●■■-●ご■■●。●●● ̄●q●●~!■●●●●●●●b●●●▲■□■■ 吟・÷・・-1...・P・ロ・・十・・・4.--9-.-.サーーマ・・・・9-…?・・・十・‐・↑・・・-1....9.-.十一・゜1.-..1....$…十・・. 墜蕊蕊iH麟鱗iH鱒灘鱗ii -ぬ四四 一一一一一(的一 詞 ̄ 屯ロ… コヨ:: 一・---ロローーーIB寺一UU-, Fig.1 濠iii:鰐洲鯛;職:;:ii ヒトが弾弦した場合の波形(第三弦開放膏) 54 粟國・山城・伊波・渡久地:三線(サンシン)の音色に関する総合的な評価(2)~弾弦装置について~ Figl(a)(b)は,ヒトによって極力同じ強さ〆速度で弾 弦を行った波形である。(a)と(b)の時間波形を比較する と,一見して同じ波形のように見えるが,振幅レベルの大 きさや波形のうねりが異なる。Fig.1(aXb)の時間波形を 周波数分布で表すとFig2(a)(b)の様になる。周波数分布 についても振幅の異なる分布を示しており,ヒトによる弾 弦では,繰り返し全く同様の弾弦を行うことはできないと 言える。この様な問題を解決し一定条件下での測定するた めに弾弦装置を製作した。 また,ステッピングモータはマイクロステップタイプを 用い,ステップ角は最小000288。(識651rodl)まで設定 でき滑らかな弾弦が可能である。弾弦装置への三線の設置 は,棹部分と胴を両側から固定している。また,固定部分 は,装置自体への共振による影響を少なくするためゴム や,発砲スチロール等の防振素材を用いている。 弾弦の際には,パルス発振器によりコントローラを介し てモータードライバにパルスを送る構成とし,ユニバーサ ルカウンタによりパルスレートをチェックした。(Fig4) パルス発振器 ユニバーサル カウンタ パルスレートチェック 篭 パルス コントローラ パルスI数設定 モーター 面 ご■守一●●守令申で◆①む ち●⑪|●●●《●●①●中 ドライバ 守■⑤●●●一●●●●TC ■①②●●。●●⑪。●■の P。◇●的●毎ロ●屯]■凸 』P一■●己『二勺一▲・・ ①●の■句■凸●P凸とや▲ 已』▲⑪ザ。●●■■■。■ 000169●■■、のGP6□O◆0司曰■J■。qコロロ9屯■●■宅■p〃■■■■■■0■06016, ▲。』■一一』凸。●●●● ●一●CC●。甲。』⑤●● ロ中戸■● ●■■■ロ ■。』一一一●一一■己●■ ■●勺①■● ●句←⑤▲ 』■■●の ●PCC● Aロ 。●■やの  ̄ ̄l■ ̄ ●●■ ◇---..-0-.・・・--÷----.8 --.-.-1-..-.-. のの●■一凸の。⑤●●▲■ : ● : ■■● ■ 。。■ ■ ■■●勺◇{●⑤●■一』P ■ ■。■の』■■←●●}■⑤ □ ウーセヴ●■■勺● ̄● ̄▲⑤---■-℃-●■ 勺■●① ■ 』■匂⑪●● い■--p■-砂-■-F-色■ ■ D B D ●'■● ̄ ̄ ̄■eい ̄C-U■⑰ ̄'■●---●■ ■ ●⑪の●■■ ■。■■■一◆●》の■一■ ⑤&■⑪←●●■』匂。二s ■●●●ロウ●●の」●■■ ■ロロ}▲Ce●」■●■● ■ ■⑤■』のP■字◇△■■■ ■。■』』●の●。■『■で ■ ■■●■●C●⑤②■■Sc ゛・・---1 ■⑤⑰一二●■一■⑤『■●| ロ ●■■⑤■・勺』①。◆い● ■ 字⑰け▲■■●G■ロロロワ●■●』午▲ エエ悪一仁二一二・ 凸一』■⑰。●●句■■ロ■▲ ⑤】』■句。『■『』(『■ ■●●●●可▲“凸』■■■ ■■■●■●●●●●⑪■● ■■■』■』■P■や●■● 。。。.」。。今.・・・1 。}字■巴■●●■■●匂い 』⑪●●■■。●句●可f■■■■■・ ・・・一・--0--.-.- 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⑲=/0巾。。/sIであるので式(1)により求められる。 V=,w=「ん031m/31 『….~~.……… ̄~~--- 瞳Tjl ステツピン や-ヶ パチ ii剖強鞠准 jdi騨霧 ;炉 胴 ■■▲Cl ̄■I6■●□ ・;・さ・:P;・`・1.5P、10..1* ①~ ~● 羽:人刀テータロード[パルスUhT丘 610 Fig.3 弾弦lil樽 Fig.5.パルスーントロール回路 (1) 55 琉球大学工学部紀要第63号,2002年 22弾弦装置によるデータの再現性 弾弦装置のデータの再現性を確かめるために,第三弦開 放弦(基本周波数26L6囚zl)について,同一速度で2回に 分けて弾弦した音について測定した。この音の時間波形及 び周波数分をそれぞれFig.6とFig.7に示す6 ● ● ■ の Dq D O ● ● ■ ■ ■ ⑪ ● ● ■ ● ■b ● □C 字L--■__ルー▲-■▲■△●▲●● ● ■□.p出、--」----J---▲ ステッピングモータへのパルス周波数ノ[Hzlを変化させ て三線音を録音し周波数分布の比較を行った。ただし,録 音については,録音レベルを一定にし,コンデンサマイク 速度の変化に伴う波形の最大振幅をプロットしたものを □B0Udd01000qd0J00D9p・ DO6 ,00 -.〒-△、。・・・i・・・・ け 00-『I0DTP0j■P■j■0G屯■0 ● ■ 一一但要 ■ ■口▲ ■■0ヶ■■■Tl■■し00■し00■F■□ ■■》DOD・■■孚・□■』■□■》00 戸■ 房一一一一 ●■●Pb■。~ご勺。~~CQ●。~S 弾弦速度による三線の音色に与える影響を調べるため, (位圏固定)を用いてコンピュータに入力した。サンプリン グ周波数は44100[HzL量子化ピット数は16(bit]である。 第三弦開放音(基本周波数26L6lHzl])について,弾弦 ■0『000100砂1日・己・ロロ ● 00『0●0010,J■.■■$■0』■ ■ iL茎: 0●ケ・●0ケ●・凸●00』・0■ -1….!…・ ● ⑤■の □・》O00r■。』PPP』、。 駕穏鼬穏翠 ;…+… 3.弾弦速度と音色 Fig8に示すも 時岡(ポイント勘441000【secD ●▲● 0 □ ■ODBb 6000■ 。ODC■ ■■■引守c■守●句-c印■--~。▲●●■ヴ■■■■ 0、■●D P00●■ ● ・・・・;・・・・・{・・・・l---i一・十・・・ 句 ■no■D 00『q051q0J006■000 句勺c-■q●▲●●P●■●■●●■● ....8....、.-.1---8‐・・・b・・・. 86P0ddr●●1,■GSD0D 6四口 D●● CD色● np⑩ ■■『0.’0』00■0凸・日中リザワと I6fm 00『609 騨脛 乱mO 爵 、■DO 34000 0 ■■■■ aⅨ、 ロ0■■も0■j0□0■Iu -ぬ四⑩ 。mロロ ・mPp0 ■ヨ血 時間(ポイント勘441000【secD Fig、6.2回に分けて録音した波形(第三弦開放音) --◆-▲ ̄ ̄」■●■'■寺 ̄‐ F._=~-●,■■公●■・■一宇一一一 0 ■ 0 0 -・・・・-1---..- .一・・・・一一トー----. ロ 薮::::t:ここ: B ■ ̄●C●●●qPCc■ ̄■ ̄ ,●-c●。■■▲ロCCCS●● pq_●ロの咄●●●●●の● □ 。 ▼  ̄~●■■■'■T⑤ローマー ̄- ■■■ ̄■ ̄=寺O■。 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄● ■ 0 1●■■●ロロ。●■■■■ ̄●■ --■-■-・Gop---- ●□●の。■■■ ̄■■凸ロ●のO ■-●,■●●-ごLロゥーーC●●■ C O -..…!…・… ●●●●●。●■0印一■■。●Cg 、■。■-■-●C令-■-1■■●-  ̄・■ ̄●●▲ ̄ ̄D■ ̄■'■● ̄ ̄■ p ● 》 》 麺 》 坤 画 麺 。 辱》 趣 周波数[HzI ■ ■ 字 『 ● の P 巳 牢 ● ■ 。 0102030405060708090100110120 弾弦速度に、/s⑧C] Fig.8.弾弦速度に対する最大振幅の変化(第三弦開放音) 次に,弾弦速度による波形変化を観るために第三弦の開 放音をそれぞれ弾弦速度を126[cm/s]と6281cm/slで録 音した三線音の周波数分布(Fig.10,11)を測定した。 『●合●●』■二 ■⑤■句■■q ● ・・00 守●■●』。■ 理顧 一一一一』一韓I ●■の●●。■ 唖 》 ■ 碑 ■■●■一一F■■■■■ T■巴■■⑤■ ■ ●■●■●ニウ■■■■■■ }▲ 哩 ■l ■ ■ q0I0c0000■、00■S0■■■0□■0■●q●qqD▲■□■■Ld0.Q■ 。 ニ一 ●●●の守●● ● ● ●■■●』-0口ⅡⅢ00口q0bZDb ■ ① 巳■しや■CO 。 ロ 》季》》》》I 。 ■ ● ? ● ● ■ ロ 0 ■。⑤の 巧 ● - ●●●● ① ■ Fig.6(a)(b)を比較すると振幅及び形状ともにほぼ同様 の波形が得られていることが分かる。また,Fig.7の周波 数分布においてもほぼ同様の振幅スペクトルが得られてお り,ヒトが弾弦した場合(Figl,Fig2)に比較べてデータ 飽和する傾向が見られる。 ●●T亜 ● ■ Fig.7.2回に分けて録音した周波数分布(第三弦開放音) Fig.8より,弾弦速度が速くなるに従って波形の最大振 幅は増加するが,弾弦速度が50km/seclより速くなると ●●の■ ●●。中□凸 』⑤。■● ● ● 輕 坤 巳 周波数[Hz] 、の再現性が高いことが確かめられた。 iiil蕊|霧職I 伽卸卸姻知如、0 □ ⑤ ● 勺 ● 勺 ■ ■■● 写 C T 』 守 ●P■●● 。●ご■●●二 勺 ● ●一■ こ ■ 0●■▽■』■。■』■gB-■■■U]■0勺00Gq0l ⑤ 。 。 ●い●守 ご c ● ▲い●●■■●●□ ご ● ● ●の■⑤■■■●⑤Cロ② ●▲。{」●■・勺一一{ {一口●●■■■●●》■■ ● ● 、 。 ● ⑤ロ●●の●■●の由』 ひ■●S字の●&●■● の ⑰ ● ← { ● の ● ◆ ●■●●◆●●》』一《必》 ● ● { ■ ■ ▲印■PCの●Qの■● ⑤ ● 一 。 ← 』 。 『 》00勺一■0J■■|■■■■■■0s6,.日●O▲●●0●6040 ● ● ご ■ の ● 口 。 の ■ 。 。■□■Scの●△■」》{一 一 C ● ■ ■ 』 ■ ち ■ 。 ● む ■I ■ 己 。●。 ̄ ̄ nm■rTm氏-mⅡヨニロエ兀 ● 。 ・ ri.:. 廻 廼 2 雫血 回 甲0 0 [;・-rj- ● ・ 1 .‐・ト・・・-・・ IIT ● ⑰ 0 ● } ⑤ b の 巳 P 口--...゜・炉----・・・ ■ ● S ● 』 ● ← q ・---■・■■しCp-●⑪-■ ● 。 q P--■■■■■仰●■。●印一■ 」 古 0 ‐一・・・・・卜・・-.-. 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00-00{060》I0-PP《00■》□1》00-05{000千90》OB士Gbふり■■千0■(●印Ⅲ ⑪。●■』■●◇●●●』の■。 ●勺●■句●凸●●●の凸●Pの ●。●の■●■●●C、●●■●| ■□●←△』●。◆●▲■●。。■△■|■ ■巳●字●ロ。□●C白C■●△■■■■ ●の■①■C●●■■●■■●の OG■■BD00●も0●●●6つ0●●1●0勺■■■■■(■00010■QODj●Uls0gCC0●■●0 二●の?●●。。①企のI■ⅡⅡI■ⅡⅡ、■■■■■■且 ’ 一■■■●◆の■。■●⑤●●● ●●の●□■●◆の 0 70 一郭 ■I ■PC●●●■ご●■ ●■■●』』●●■ 。ご●→●午●●』 巴●●。●●■寺の守句 動、晒函呵唾坤靱、、、麺鈎、、“ 鷺 ●』 ̄ ■-■-■-。●⑤ ̄ ̄凸■●■ 尻似]OBDOO10。Ⅸ DOC HUOq-uL 300040000qOOO8,00010, 田波散O団 Fig.9.6.28(cm/secIで弾弦した鍋r合の周波数分布(第三弦開放音) 56 粟國・山城・伊波・渡久地:三線(サンシン)の音色に関する総合的な評価(2)~弾弦装置について~ 皿周 麺汕、咽却却、”羽仰双mm0 llIj ユニ:掌:::エニ:二:i:::::::=二i:::二:鷺二本二::::二::二 :::::::二!:=:::::r:::;::二:::::::::ニドニ::::::::?::::::;::二:::::::::::: …-.……;………………1-----…・…-トーーー--………;……………… :::::::::;;::=::::::::!:=:::::::::=;=::::::::::!:二:::::::::::: ::…::::::↓二:::ニニ::::::;:二二二二;二::二二_:#::=:::::g:l 。.・・・~ ̄・・・-...-.- ̄.~.。・・・。・・・・ ̄~-----.一・・.ア。--.‐・----.・・・電-...-..-.゜。・・・・・・・ il蒋三i聯三三繁三j豊蘇透幾 TT ⅨJ、40000丘000BLOUO100m u乙DUO40000QOOOaOOO】0,OCC Fig.12より,特に3,5倍音での変化が著しく,単鯛関 係ではないが弾弦速度が増すにつれ振幅が増す傾向にあ り,他の倍音の振幅変化はわずかである。これらの結果よ り弾弦速度が増すにつれて特に3倍音と5倍音の強鯛さ れた音色となることが分かった。 4.まとめ ロ波田mbO Fig、10.12.61cm/B1で弾弦した場合の周波数分布(第三弦開放音) ,4 00 iii:二Xirii二;二;エi二鷺ii 02 00 000 800 6pO OOO 200 0 I ■。●■◆■■P■●■■■●● ̄●。-い-● ̄字p■●●■●■■●■●●●① llJlJ二J|■三三 DC●●●●●●● ̄■ ̄■●■●●● ̄●●●●●●●■●■の●⑤。。■●● ■■の⑤ロロ■■■'■■●-■-ロc」●●■-p●●■■●●凸一□の●●■ ■ □ q ■ ■'■・・一・・凸■,■---●◆c■。L■。・・・▲。⑤。□・・口。.■□ gHXjqpOOQOOO且0m】on、 O乙OOOdOOO6bOOOaOOOlqOOC 閂波Eml因) Fig.11.62.8{m/81で弾弦した場合の周波数分布(第三強開放音) Fig9と59.10および、9.11の周波数分布を比較すると, 30001Hz1以下の倍音,特に3倍音及び5倍音では振幅が 増し,それ以上のの倍音ではほとんど変化が見られない。 実際の音を聞いた印象では弾弦速度が増すにつれて音が太 くなる印象を受け,これは低次倍音成分が大きくなった事 考案した弾弦装置を用いることにより,一定速度での録 音データの再現性が認められた。また,弾弦速度を上げる とある速度まではアタック時の最大振幅が大きくなる。こ の波形を周波数分布として観ると約3000IHzl以下の倍音 の振幅が増し(特に3倍,5倍音),低周波数域の振幅が強 鯛され,音としては太い音色として聞こえる。それより商 い周波数での倍音の振幅にはほとんど変化が見られない。 弾き方による音色の違いについては,パチを挿入する深 さや角度による影響も考えられ,また,様々な種類の三線 について実験を行い総合的に考察する必要がある。 また,胴皮の張力についても,音色に影響をおよぼすと 考えられるので検詞する必要がある。さらに,部分音の特 徴が三線のどの部位(弦,胴,棹,皮など)によるもので あるかを究明した上で,一般的に“良い音色の三線であ る''と呼ばれる三線と普通の三線との各特性を比較する事 により“良い音色''の要因となる音の性質について検討が 必要であろう。 によると考えられる。 次に,これら周波数分布の主要な倍音成分の振幅につ いて,弾弦速度を変えてプロットしたグラフをFig.12に 参考文献 示す6 111懸波精一郎:“音色の測定・評価法とその適用例'',応用技術出版, 1992. ● ● ● ● 一 ● ◆ 口 』 C ● の ■ 。 ● 。 OO 雪 クからコンピューター音楽まで''’日経サイニンス社,1989. 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