2月補正・2010年度予算への要望書 日本共産党鳥取県議団 錦織陽子

2月補正・2010年度予算への要望書
鳥取県知事
平井伸治
様
日本共産党鳥取県議団
2010年1月20日
日本共産党鳥取県議会議員団
団 長
市谷知子
幹事長
錦織陽子
2月補正・2010年度予算への要望書
民主党中心の鳩山政権が発足して5ヶ月が経過しました。民主党政権は部分的には福祉
や教育など前進面を持ちながらも、自公政権時代からここを一番変えてほしいと国民がの
ぞんでいた問題―「後期高齢者医療制度の廃止」、「労働者派遣法の抜本改正」、「沖縄普天
間基地の移設」-などが先送りされ、その上一連の強権的な政権運営、「政治とカネ」の問
題など新政権の問題点がつぎつぎと露呈する中で、
「期待はずれだった」という声も少なか
らず広がっています。
そして、日本の経済危機と国民生活の実態の深刻さは、政権交代後も続いています。雇
用情勢は完全失業率、有効求人倍率とも過去最悪水準であり、日本経済を支える中小企業
の年間倒産件数は2009年には13000件を超え、倒産によって毎月1万人の雇用が
奪われています。鳥取県内の2008年の倒産件数は69社・対前年比で46,8%増、
(2009年の倒産件数は1月20日に発表予定)。2009年11月では3件で前月比5
0%増,負債総額44億円、12月は5件で最大の倒産は一社で42億円と大型倒産も続
いています。鳥取県中小企業団体中央会は、
「県内中小企業の景況の先行きの見通しが立た
ない暗中模索の経営環境のなか、中小企業の経営体力は限界に近づきつつある」としてい
ます。
この深刻さの背景には、1997 年から 10 年間での雇用者報酬は 280 兆円から 253 兆円へ
と約 1 割も落ち込む一方で、大企業の内部留保は200兆円から400兆円に倍増という
結果にみられるように、労働法制の規制緩和による正規雇用から派遣への切り替え、リス
トラ、中小零細企業への下請け単価切り下げなど国民からの絞り上げによって、大企業が
巨額の金をためこんできたことがあります。深刻な経済危機から地域経済と県民生活を守
るためには、大企業の過度の内部留保を社会に還元させるルールをつくり、また自公政権
がすすめた社会保障削減路線が作った傷跡を速やかに是正することが求められます。
しかし、新政権は、この経済悪化の悪循環から脱却できず、政策も中途半端で右往左往
し、国民に明確なビジョンを示すことができません。それは、長らく続いた自民党政治の「日
米軍事同盟」絶対、「財界大企業」優先の「二つの呪縛」からのがれられないことが最大の原
因です。
このことは民主党政権になって初めての来年度予算編成にも現れています。大企業の法
人事業税等の優遇施策の継続、軍事費は4兆8千億円と増えるなど、
「二つの聖域」を維持
する一方で、大企業が業績の回復に伴って「使い捨て」の派遣労働者を再雇用したり、政府
が子ども手当等をスタートするための財源として、当面は継続性が担保できない国債や埋
蔵金をあてながら、その後配偶者・扶養控除を廃止し、将来の社会保障の充実のためには
消費税増税しかないというように、庶民大増税への道をひこうとしています。
新政権は今、国民要求実現の上では、
「過渡的な状態」であり、国民は、新政権の現状に
不満を高めつつも、簡単に国民が「自民党政治の復活」を許すものでなく、切実に要求実現
の道を模索しています。こういった状態の時、県が果たすべき役割は、県民と力を合わせ
て県民要求実現に力を尽くすと同時に、その県民要求実現を阻んでいる「二つの呪縛」に
も真剣に向き合い、「大企業優遇からルールある経済社会」へ、「軍事同盟優先から基地の
ない独立・平和な日本」への根本的な転換のため、力をつくすことです。
以上の立場から、次のことを要望します。
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2月補正・2010年度予算への要望書
日本共産党鳥取県議団
【要望項目】
1.深刻な経済危機から県民のくらしを守ること
(1)大企業に社会的責任を果たさせながら緊急雇用経済の充実をはかること
①雇用のルールを確立し、正規雇用があたりまえの社会を築くため、労働者派遣法の抜
本改正を早期に行うよう、再度国に求めること。また違法な解雇、雇い止めは指導す
るよう労働局に求め、新たな失業者をつくらないようにすること。
② 失業給付の延長と、加入期間の短縮化、失業給付が受けられない人への支援を強化す
るよう国に求めること。
③ 中小企業を支援し、全国一律時給1000円以上の最低賃金の創設を国に求めること。
④ 県の『緊急雇用対策事業』は、失業者救済のための事業を増やし、臨時雇用の募集枠
も拡大すること。また資格を要しない雇用や高齢者ができる仕事を創出すること。ま
た暮らせる賃金とし、長期就労を可能にすること。募集については広く、十分な募集
期間とすること。
⑤ 職業訓練中の生活費支援費も支給されているが、増額及び対象に訓練中の高校新卒者
を加えるなど、更なる充実をはかること。
⑥ 鳥取県産業の中心である中小企業での雇用や、若者を優先的に雇用するための助成制
度を確立すること。
⑦ ワンストップ窓口を継続すること。
⑧「鳥取県経済成長戦略」の考え方の根本には、
「県経済や雇用への貢献が保障されない
まま大企業の成長にたよる」政策ではなく、国民の懐を直接温めることやくらしを豊
かにすること、また県経済の主役の中小零細企業支援を中心にすえて考えること。そ
のことが内需主導型の経済発展と企業等事業所の発展につながる。
⑨公共事業予算は、無駄遣いにメスを入れることは当然だが、必要な公共事業は行う必
要がある。建設業者の仕事をふやし経済波及効果をあげるためにも、県産材活用やバ
リアフリーといった目的をもうけない、琴浦町で実施されているような「住宅リフォ
ーム助成制度」を創設すること。
「地域活性化・経済危機対策臨時交付金」
(一次補正)
や「地域活性化・きめ細かな臨時交付金」(二次補正)の活用も検討すること。
⑩新・信用保証制度は、業者が活用しやすいよう条件緩和すること。
(2)社会保障の削減政策の「傷跡」を速やかに是正し、充実すること
①地域主権の名のもとに、
「地域主権推進一括法案」によって、介護・障害者・児童など
福祉施設の最低基準が地方自治体の条例にゆだねられようとしているが、国の責任と
財源保障の根拠が失われ、支援の地域間格差を生む可能性があり、最低基準の緩和に
は反対すること。また保育所の最低基準の底上げをするよう国に求め、県は市町村の
おこなう最低基準の引き上げを継続支援すること。
② 国の緊急経済対策で、
「利用者と事業者の間の公的契約制度の導入」
「保育に欠ける要
件の見直し」
「利用者補助方式への短観」
「保育料設定のあり方」など保育の規制緩和
路線、及び民間参入の促進が提起され、保育の公的責任の後退が懸念される。この流
れに反対し、公的保育の充実を求めること。
③ 22年度の私立保育所運営費の一般財源化は先延ばしになったが、公立の運営費の一
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般財源化を補助制度に戻すよう国に求めること。
④ 新保育所保育指針は保育所の独自性を制限し、画一的なカリキュラムに陥るおそれが
ある。保育者の自由度をいかすガイドラインにもどすよう国に求めること。
⑤ 子ども医療費助成を中学校卒業まで拡大すること。また無料にすること。
⑥ マンモス校では学童保育の入級希望者が多いため、対象学年の引き下げや、フルタイ
マーでないと入れない、定員を超えて児童を入れるため、本来の学童保育ができない
状況がある。クラスを分けられるよう県としても支援すること。また、国の30人学
級実施に伴い空き教室から学童保育が追い出される可能性がある。既存のクラブが専
用施設の整備をすすめるための財源保障を国に求めること。
⑦ ドクターヘリは関西広域連合加入でなく、広域連携で実施すること。
⑧ 国保料滞納世帯の高校生に保険証を交付すること。国保滞納者への短期保険証、資格
証明書の発行をやめること。国保料減免制度の創設と周知、医療費窓口負担軽減制度
の創設を市町村にはたらきかけること。生活困窮で保険料が払えない人に対して、納
付期限をさかのぼって減免を認め、延滞金をとらないよう、市町村や国にはたらかき
かけること。
⑨ 国民年金掛け金はさかのぼって支払うことができるが、延滞金が大きすぎて生活困窮
者が苦慮している。生活困窮者から延滞金をとらないよう国に求めること。
⑩ 生活保護の母子加算(月額2万3260円)は復活されたが、継続を求めると同時に自
公政権が母子加算と同じ理屈で削った老齢加算(月額1万7930円)を復活するよ
う国に求めること。
⑪ 障害者自立支援法は総合障害者制度へと見直しがおこなわれる予定であるが、応益負
担の解消の予算は当初の1/3の予算しかつかなかったため残ることになった。この
間軽減されたからといっても障がい者と家族にとって重い負担に変わりはない。国に
応能負担に戻すよう求めること。
⑫ 事業者が安定して運営ができるよう、報酬を月払い制度に戻すよう国に要望すること。
⑬ 障がい者の小規模作業所について
・県補助金が、障害者自立支援法の廃止や見直しの見通しが立たないまま23年度末
に打ち切られれば、行き場を失う障がい者が出る可能性がある。せめて法の見直し
の見通しがたつまで補助金を継続すること。また新法に小規模作業所が位置づけら
れなかった場合は、現在の補助金を継続すること。
・精神障がい者の作業所への人数制限を設けることは、無理な統合につながりかねな
い。結果として精神障がい者をひきこもらせるおそれがあることから、特別の手立
てをとること。
・障害者手帳を受けていない障がい者も小規模作業所の補助金の対象人数になること
を市町村に周知すること。
・新体系に移行しない場合でも施設整備・拡充の支援をすること。
・県として目標を設定し、県からの仕事の発注を増やすこと。
・利用料に法と同等に減免制度をもうけること。
⑭ 後期高齢者医療制度の保険料引き上げをストップし、即時撤廃するよう国に求めるこ
と。また、県の健康診査費用助成は継続し、健康診査の充実のためにあてることを広
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域連合に要望すること。
⑮ 特別養護老人ホームの待機者が厚生労働省の調査でも 2006 年 3 月 1856 人から 2008
年 4 月以降 2320 人と広がっており、増設すること。
⑯ 子宮ガンの6~7割をしめる子宮頸がんはヒトパピロ-ウィルス(HPV)を発生原
因としている。性交渉すればだれでも感染する可能性があるが、感染率の高い10~
20代の若年層の検診率が低いため死亡率が上昇する事態になっている。教育・保健
行政の連携によって性教育の普及とHPV・子宮頸がんの危険性をつたえるなど早期
検診の重要性を周知すること。
⑰ HPV・子宮頸がんの予防策として抜群の効果をあげているHPVワクチンはすでに
欧米諸国など100カ国以上で早期摂取され、検診・ワクチンによってほぼ100%
の効果を挙げるといわれている。しかしワクチンは半年の間に3回摂取でおよそ6万
円の自己負担がかかることから、ワクチンの公費助成をするよう、国に求めること。
2.ゆがめられた税金の使い方と集め方を正し、民主的な税務行政を
①あすなろ会の資金不正流用事件の徹底究明と再発防止のために
・社会福祉法人あすなろ会の剰余金不正流用事件は、県が定例監査をしているもとで
発生しており、監査体制についての見直しをすること。
・あすなろ会の改善計画書では不正にいたった原因が明らかになったとはいえない。
また使途やお金の動きが不明確なままである。介護報酬の原資は税金であり、あい
まいなままの決着は許されない。県として徹底究明をすること。
・県職員の天下り禁止、県議会議員が役職をつとめる法人・企業等への補助金や公的
契約をやめるなど、政官業の癒着の疑念がもたれる構造にメスを入れること。
②「鳥取県地方税滞納整理機構(仮称)」の設立はやめること。景気の低迷とリストラや失
業者の増大で県民生活は一層困難さを増して、貧困化がすすんでいる。全国でも移動
たこ焼きの営業車をタイヤロックされ一家心中するなど悲惨な事例が相次ぐなど、生
活実態を把握しない強引な滞納徴収がおこなわれている。すでに市町村との相互任用
制度が導入されている。まず行うことは滞納者への相談活動に力点を置くことである。
③税滞納者への徴収執行猶予が08年度はわずか1%であり、『徴収の猶予』
『換価の猶
予』
『滞納処分の停止』が県職員や相互併任制度の市町村職員への周知が徹底がされて
いるのか疑問とするところである。制度の周知と、多重債務者の掘り起こし、福祉等
の連携を総合的におこなうこと。また県税の独自の減免制度を創設すること。
④「子ども手当」をはじめとする福祉の財源確保を理由に、所得税及び住民税の扶養控
除、配偶控除廃止、消費税増税はやめるよう国求めること。
3.軍事同盟優先から基地のない独立・平和な鳥取県へ
①米軍基地化された米子空港の返還を
米子空港(美保飛行場)が124番目の米軍基地となっていたことが判明した。環日本
海交流の玄関口とする米子空港は、民間によって平和的に経済や人々の交流こそすす
めるべきであり、米軍の訓練基地とは相容れないものである。米軍の訓練基地にしな
いため福岡県築城町のように基地訓練受け入れ拒否を宣言すること。
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4.安心して住み続けられる住宅行政を
①深刻な不況のもと職と同時に住居を失う人や、民間住宅の家賃がはらえないなど、
「住
宅難民」の増大、住宅の貧困問題は表面化している。こうした中での県営住宅の役割
はますます重要であり、対策が急がれる。民主党は住宅問題で「生活・住宅困窮者にと
って、公営住宅などは重要なセーフティネット」と位置づけていることから、国に公的
責任での住宅保障へ転換を求め、県は県営住宅の現状維持の方針を変更し、建設計画
を持ち県民の要求に答えること。
②県営住宅の入居基準がせばめられ、入居者の家賃の引き上げや使用継承問題への不安
が高まっている。05年の「使用継承の制限」について京都府や兵庫県では実施せず、
多くの自治体で制限の対象者を緩和させている。昨秋も親の死亡に伴い、30年以上
県営住宅に住んでいた30代の女性が入所基準内収入だったが「使用の継承制限」を
うけ、親と住みなれた住まいを同時に失うということになった。この範囲については
公営住宅法第27条6項で事業主体(自治体など)の判断によるとしており、罰則もな
いことから、従来の範囲に戻すこと。
③複数入居で居住人数が減った場合、単身になった場合など、入居者の意向を聞いて、
部屋の交換ができるようコーディネートすること。
5.すべての子どもがいきいきと、安心して学べる条件整備を
①鳥取県では高等学校耐震化を前倒しして整備につとめているが、09年4月の公立小
中学校の耐震化率は、62,9%と全国平均に及んでおらず整備を急ぐ必要がある。
しかし、国の2010年当初予算では耐震化への施設整備費が削減された。地震防災
対策特別措置法の補助率のかさ上げ措置の延長をし、2009年度並の予算を組むよ
う国に求めること。
②高等学校の授業料無償化の実施でも、これまで減免をうけていた生徒には新たな支援
とならない。減免にあてていた予算を、学校徴収金の減免や通学費の助成金、あるい
は就学援助の高校生版の制度を新規創設するなど、経済的に困難な世帯の子どもたち
の支援にあてること。
③県は全国学力テストを新年度から悉皆方式から抽出調査に切り替えるが、鳥取県は県
独自で全校調査できる体制を整備する方針である。全校調査は学校間の競争をあおり、
そのため事前学習をするなど平常の学習に弊害をもたらすものであり、抽出調査のま
までいくこと。
④国は30人学級の方針を打ち出したが、義務教育期間の少人数学級を貫徹すること。
⑤米子市では小学6年生の同和学習の実施に際し、学習の意義について保護者への説明
会を開き、2回のうち必ず出席をするよう求め、出欠をとるなど、体育祭や学習発表
会にはない行き過ぎがある。同和を特別扱いする人権学習はやめるよう市町村教育委
員会に徹底すること。
⑥教育支援センター運営費補助事業を継続すること。
⑦高校再編にあたっては、関係市町村の意見をよく聞いて対応すること。平成23年度
の学科再編計画は、とりわけ境港の高校については凍結すること。
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6.農林水産業の再生と発展のために
①コメの戸別所得補償制度は、再生産が可能な額となるよう国に求めること。
②転作奨励金の増額及び対象品目の拡大をはかること。
③日米FTA、日豪EPAの中止を求めること。
④農林水産業サポート事業を継続すること。
7.環境・安全対策・その他
①地球環境保全や自然エネルギーへの移行の観点から、島根原発のプルサーマル計画は
中止するよう求めること。
②玄海原発で昨年12月からプルサーマルの本格稼動が開始された。
「防災対策を重点的
に充実すべき地域の範囲」
(EPZ)に一部含まれる隣県の長崎では、あらたなプルサー
マルの開始、使用済み核燃料の県外搬出やMOX燃料の搬入について、行政も住民も
不安を持っている。このように直接電力会社との安全協定が交わせない全国の自治体
と連携して国に法改正を求めるなどの働きかけを検討すること。
③現行防災指針の「防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲」
(EPZ)については、IAEA
の安全要件 GS-R-2 及び安全指針 GS-G-2.1(DS-105)において提案されている緊急
防護措置計画範囲(UPZ)をならい、熱出力 100M 以上の原子炉施設については 8~
30km に、核燃料再処理施設については 5 ~30 km に、加工施設等については 500 m
~1 km に改めるよう国に申し入れること。
④中国電力は島根原発の考慮すべき活断層はないとして1、2号機を建設運転してきた。
3号機増設計画に伴う再調査で98年8キロと発表し、広島大学の中田教授らの「鹿島
断層18キロ」という科学的指摘を無視して過小評価してきた。その後中電や国が否定
してきた活断層が、中田教授ら大学グループのトレンチ調査で確認された。このこと
は国の原子力行政にとって重大なことであり、なぜ中電が過小評価し、国が「安全審査」
で追認してきたのか、国や中国電力に対し検証と説明を求めること。
⑤新設される中海の水質、治水に関する協議会のメンバーに、漁業者、農業者、住民を
いれること。
⑥こどもエコクラブ活動支援事業を継続すること。
⑦中小零細企業者をささえる家族従業者の働き分(自家労賃)は税法上、所得税法56条
により必要経費に認められていない。世界の主要国は税法上必要経費に認めており、
ひとりの人間として働いていることを認めるかどうかの人権上の問題でもある。所得
税法56条は廃止するよう国に求めること。
⑧同和事業について、一部の市町村では終結にむかっているが、県が予算をつけ事業を
推進しているため、事業を縮減・廃止できないという市町村の声がある。差別解消に
逆行する同和事業は終了すること。特定運動団体への補助金は廃止すること。
⑨『集中改革プラン』は県職員の5%削減を目標に、正規職員を減らし、非常勤やアウ
トソーシングをふやしている。その結果、職員の専門性の継承ができない、残業時間
が多い、ストレスなどからくるメンタル面での長期休職者が増加するなどデメリット
が顕著になっている。集中改革プランを見直すこと。
⑩関西広域連合は、そもそも道州制の導入と一体のものであり、鳥取県独自の決定権が
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失われ、地方分権や地域主権に相反するもととなる可能性があり、加入は見送ること。
⑪ 義務化されている火災報知器の設置がすすんでいない。市町村と一緒になって、設置
費助成、とりわけ障害者や高齢者世帯への設置費助成をすること。
⑫ 鳥取県は消防体制の広域化が他県に比べて既にすすんでおり、その中で現地対応がし
にくいとの声が関係者からもあがっている。中海圏域の中海市長会が検討している消
防の指令業務の一本化への対応は慎重に行うこと。
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