N A D E S H I K O N o . 6 N A D E S H I K O N o . 6 Ａ．東京慈恵会医科大学です。私の ったこともありましたが、連携室の皆 具体的には、感染症対策、特定健康 父も同校出身でしたので、強い憧れ さんのおかげで、医療スタッフとの橋 診断、6項目のがん検診、夜間急病診 をもっていました。 渡しを手早くやっていただいて、顔の 療所などがあります。特に年中無休 Ｑ．開業するまで、どのような病院 見える連携だと思っています。逆紹 で夜間急病診療所を行っているのは、 を回ってきましたか？ 介もスムーズですし、なにより医 全国的にみても前橋市だけでしょう。 Ａ．東京慈恵会医科大学病院 （10数 師や職員の方が真剣に医療に取り また、がん検診の中でもマンモグラ 年勤務） 、富士市立中央病院 （静岡） 、 組んでいることが良くわかります。 フィー検診は先導に立って取り組ん 町田市民病院 （東京）、国立西埼玉中 Ｑ．趣味や、今はまっていることは でおり、検診のシステムについて学 央病院です。 ありますか？ びたいと県外から訪れてきます。 Ｑ．開業されたのはいつ頃ですか？ Ａ．ゴルフ、車、ジャズ音楽鑑賞で あとは准看護学校と高等看護学院 Ａ．昭和63年8月23日です。 す。そして今はまっているのは自転 ですね。前橋市医師会が建設にほぼ Ｑ．開業されてご苦労されたことは 車。ロードレーサーに乗って暇なと ありますか？ 群馬県済生会前橋病院 地域連携課だより 6 第 号 2014年2月発行 〒371-0821 群馬県前橋市上新田町564-1 TEL.027-252-6011 FAX.027-253-0390 地域連携課 027-252-1751 （直通） 露にふす 委託されている事業が多くあります。 末野の小草 良いかわからず、行き違いもあり戸惑 いかにぞと Ｑ．出身大学をお聞かせ下さい。 あさ夕かかる は行政とも良い関係を築いており、 わがこころかな ね。それ以前はどのように紹介をして ふしみのみやさだなる 八木先生について なでしこ 生活に困窮し、社会の片隅で病 んで伏している人はいないだろ うか、いつも気にかかってしか たがない 八 木 茂 先生 をうかがいました。 ※初代総裁・伏見宮貞愛親王殿下は明 治四十五年、本会事業の精神を野の なでしこ 撫子に託して、歌にお詠みになりま した。いつの世にも、その御心を忘 前橋市医師会副会長 八木医院 院長 いています。 登録医 第5回目は、前橋市医師会副会長の 済生会病院 『八木医院院長 八木 茂先生』にお話 れないようにと、大正元年から撫子 の 花 に 露 を あ し ら っ た 紋 章 を用 心と心の連携を ∼地域をささえる連携を∼ http://www.maebashi.saiseikai.or.jp 地域連携 2014 リングシステムの更新と電子カルテの導入に引き続き、 連携医の方々との情報共有ツールの導入を決定しました。 紹介・逆紹介患者の情報確認や医療機器の共同利用など にご活用いただけるのではないかと考えております。 患者サポートセンター長 吉 永 輝 夫 また４月に地域医療支援病院の要件も見直されること が検討されています。その中で地域の医療従事者に対す 2008年4月地域医療支援病院として活動を開始し、 る研修も医師のみではなく幅広い職種に対象が広がるこ 今年で6年目の春を迎えようとしています。現在では登 とになりそうです。すでに多数の先生方にご出席いただ 関わっておりますので、自分達で作 録施設484施設、登録医師数692名、これも地域の先 いている症例検討会などの医師向け研修はもちろん、こ きに2∼3時間利根川サイクリング った、という意識が強いです。高崎 生方のご支援の賜と感謝申し上げる次第です。 れからは連携施設のスタッフの方々などに向けた研修も Ａ．祖父も父も医者で、私は三代目 ロードを中心に走っています。可能 市医師会様とタッグを組み、看護師 4月からの診療報酬改定と消費税8％が医療機関にも 充実させていきたいと考えています。いずれにしまして になるのですが、叔父が前橋市の医 であればロードレース、ヒルクライ さんが地元の診療所、病院に勤めて たらす影響は計り知れないものがありますが、医療資源 も地域の先生方のご協力無しには成り立たないことばか 師会長をしておりましたし、祖父の ムレースに出場して完走したいと思 いただけるよう、ずっと支援してい 患者さんが地域にたくさんいました っています。 きたいと思います。 の効率的な活用と医療機関同士の密接な連携が求められ りです。2014年もますますのご支援を賜りますよう、 から、開業後も特に不自由はありま Ｑ．先生がこれから目指す地域医療 このような取り組みをさせていた ることは間違いありません。そこで、この正月のオーダ よろしくお願い申し上げます。 せんでした。 とは？ だけるのも、医師会の先輩の先生方 Ｑ．診療に心がけていること、治療 Ａ．国の方針で、在宅医療に注目が のおかげです。先生方が培ってきた 方針をお聞かせ下さい。 集まっています。現在、医師会の理 ものを、さらに良い方向へもってい Ａ．地域医療に貢献することが開業 事仲間で在宅療養支援診療所の連携 けるよう、これからも努力を重ねて の目的でしたから、かかりつけ医と グループつくり、会員の先生方のモ いきたいですね。 して全ての人に優しい医療を心がけ デルとなるよう、積極的に在宅医療 ています。母校である慈恵医大の校 を行っています。今後お年寄りの方 前橋市医師会副会長としてのお立 訓に『病気を診ずして、病人を診 がさらに増えますから、介護の分野 場と、院長先生というお立場から、 よ』（医師は病気や症状だけでなく、 にも力を入れつつ、在宅で一生を終 えたいと願う患者さんの為の医療を 患者さん全体を診るべきだ）とある 今後とも末長く当院をご指導いただ のですが、その言葉を座右の銘にし 目指していきたいと考えています。 お忙しいところ、貴重なお時間を て診察しております。 また、平成26年度の診療報酬改 いただきましてありがとうございま Ｑ．医師を目指したきっかけは？ 定により、開業医は診療のみでは経 した。 Ａ．幼いころに父を早く亡くしたこ 営が厳しくなると予想されます。地 ともありまして、みんなの期待を背 域の先生方と連携しながら、協力し 負っていましたから、小さい頃から てやっていきたいですね。 医者にならなければならないと思っ ていました。 きたいと思っております。 前橋市医師会様について Ｑ．病診連携を通して、当院の印象、 Ｑ．前橋市医師会様が取り組んでい ることは？ またご要望をお聞かせ下さい。 Ａ．（済生会前橋病院は）平成18年 Ａ．前橋市医師会のモットーは市民 から病診連携をスタートしていますよ の健康の維持・増進です。当医師会 4 八木医院様外観 ■インタビュアー 地域連携課 大西 NADESHIKO No.6 誌上症例検討会『胆管結石に対する新しい内視鏡的治療について』 2 消化器内科 田中 良樹 医師 生化学自動分析装置を更新しました 3 INFORMATION 地域をささえる連携を 4 前橋市医師会 副会長 八木医院院長 八木 茂先生 ●お知らせ 電子カルテを導入しました！ 当院では、平成26年1月より電子カルテシステムを導入いたしました。 当分の間は多少の混乱が予想され、患者さんの診察時間や待ち時間が長くな る場合があります。 登録医の先生方や患者さんには大変ご迷惑をおかけいたしますが、今後とも 医療サービス向上に努めてまいりますので、何卒ご理解ご協力をお願い申し上 げます。 社会福祉法人 恩賜 財団 群馬県済生会前橋病院 N A D E S H I K O N o . 6 胆管結石に対する新しい内視鏡的治療について N A D E S H I K O N o . 6 生化学自動分析装置を更新しました 【おわりに】 一般診療において欠かすことの出来ない生化学 いる「精度保証認証施設」となっています。これ EPLBDは、全胆管結石症例に適応はなく、本症 検査ですが、その分析精度は使用機器や検査施設 は「標準化の実践と精度が十分に保証された施設 例のような、拡張した胆管に、巨大結石や積み上げ によって違っています。 」を第3者機関が認めるもので、現在47都道府県 結石を認める例に、適応が検討されます。この症例 当院では平成26年1月より、日立ハイテクノロ で485施設が認証されています。 に対して、従来通りの治療を選択した場合は、砕石 ジーズ㈱の生化学自動分析装置（LABOSPECT 以上のように、当院では最新の分析装置を使用 具を用いて結石を破砕した後に、結石を除去する方 008）に更新しました。この分析装置は群馬大学 するとともに厳格な精度管理を行うことで、常に 【はじめに】 法となります。この場合は、結石除去に時間がかか 附属病院でも採用されており、全国的にみても主 安定した正確な検査結果を迅速に提供出来る検査 内視鏡的乳頭括約筋切開術（endoscopic り、破砕した微小結石が残存してしまう可能性があ 要な施設で採用されています。 態勢を整えておりますので、今後とも済生会前橋 sphincterotomy；EST）は、胆管結石に対する ります。EPLBDを用いることで、治療時間の短縮、 多くの施設で選ばれる理由として、分析データ 病院を宜しくお願い致します。 治療として、最も標準的な手技の一つであります。 結石の完全除去につながります。偶発症に関しまし の信頼性や装置の耐久性などの面で十分な実績が また、内視鏡的乳頭バルーン拡張術（endo- ても、適応を十分に判断すれば、従来の治療と同等 あることや、日本医師会等の全国的な精度管理調 scopic papillary balloon dilation; EPBD）も、 ではないかといわれておりますが、現在のところ、 査でも良好な結果を収めていることなどがありま 乳頭機能温存を重視する場合や、出血傾向を有す 蓄積症例がまだ少なく、適応基準など、今後更なる す。この分析装置は1時間に最大2000テストの る症例を治療する際に、行われている手技であり 検討が必要とあります。もし、胆管結石の治療で難 処理能力がありますが、当院ではこの分析装置を ます。 渋してしまう症例がありましたら、ご相談ください。 2台導入しましたので、外来診療等においても迅 消化器内科 田 中 良 樹 近年、高齢化に伴い、巨大な胆管結石や、多数 速な検査結果の報告が可能となっています。 の積み上げ結石を有する症例を経験することが多 また、当院は日本臨床衛生検査技師会（JAMT） くなり、今までのESTやEPBDだけは、完全な結 と日本臨床検査標準協議会（JCCLS）が認証して 石除去が困難なケースを経験するようになってき 口径のバルーンを用いて胆管開口部を拡張させ巨 INFORMATION 大結石や積み上げ結石を除去する方法（endo- ●第5回 症例検討会開催報告 ました。このような治療困難な症例に対して、大 scopic papillary large balloon dilation; 図1 EPLBD）がここ数年本邦でも施行されてきてい 【検査科技師長 林 和樹】 去る1月16日㈭19時30分より、当院の会議 室にて『第5回症例検討会』が行われ、内分泌内 ます。 科・荻原貴之医師が『3日間パスとCGM∼治療 当院にても、昨年よりこの手技を導入しました 効果の判定における有用性』という題名で講演致 ので、実際の症例を提示します。 しました。 【症 例】 当日は院内外合わせて77名が参加されました。 70歳代 女性 ご出席いただいた皆様には、この場をお借りして 【治療経過】 急性胆管炎の加療目的に、当科紹介入院となり、 厚く御礼申し上げます。 図2 ●第6回 症例検討会のお知らせ 緊急ERCP施行。結石性胆管炎の診断のもと、 EST付加し、EBD施行。 日時：平成26年2月27日㈭ 19：30∼ 後日、全身状態の改善を待ち、再度ERCP行い、 場所：群馬県済生会前橋病院会議室（A棟3階） 胆管結石に対して排石術を施行（図１） 。この際に、 胆管結石大きくEPLBDを行い（図2）、15㎜× 図3 15×20㎜大の巨大結石 を排除した。 20㎜大の結石を排石した （図3）。 2 講師：外科・腹腔鏡下センター 藍原 龍介 ※お問い合わせ・お申込みは、地域連携課までお願い致します。 3
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