霧 島 火 山 砂 防 霧 島 火 山 砂 防

年の 有 珠 山 及 び 三 宅 島の 噴 火
年に霧島御鉢で臨時火
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霧島火山砂防
平成
活動や、平成
山情報を発令した経験などから、防災
情 報 整 備 や 各 行 政 機 関 との 連 携 確 立
が 重 要であると 考えています 。そこで、
宮 崎 河 川 国 道 事 務 所では、2県︵ 宮 崎
県・鹿 児 島 県 ︶にま た が る 霧 島 火 山 群
︵ 活 火 山 ︶において、火 山 防 災 体 制の確
立を目指し、関係各所と今後の火山防
災について検 討 を 進めており、平 成
防 計 画の策 定に向け、検 討を進めてい
年度からは、火山噴火緊急減災対策砂
るところです。
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12
近年の主な火山災害
不動池
硫黄山
●昭和34年2月17日
(1959年)
新燃岳噴火、噴石量21万t、降灰及び亜硫酸ガス
はその後の植生にも大きく影響
●平成 3年(1991年) 新燃岳、火山灰噴出
●平成 7年(1995年) 火山性地震が群発
●平成11年(1999年) 火山性地震、微動が群発
●平成15年(2003年)
御鉢噴火活動、火山性地震、微動が群発
●平成18年(2005年)
新燃岳、火山性地震、微動が群発
●平成19年(2006年)
御鉢、火山性微動が群発
●平成20年(2008年)新燃岳、火山性地震、微動が
群発、火山灰噴出
●平成23年(2011年)新燃岳、爆発的噴火、大量の
火山灰による降灰被害発生
韓国岳
大幡山
新燃岳
中岳
御鉢
高千穂の峰
霧島市
霧島火山砂防
平成12年の有珠山及び三宅島の噴火活動や、
平成23年霧島連山新燃岳の爆発的噴火によ
る降灰被害などから、
防災情報整備や各行政機関との連携確立が重要であると考えていま
す。
そこで、
宮崎河川国道事務所では、
2県(宮崎県・鹿児島県)にまたがる霧島火山群(活火
山)
において、
火山防災体制の確立を目指し、
関係各所と今後の火山防災について検討を進
めており、
霧島火山緊急減災対策砂防計画の策定を行い、
今後も火山防災についての検討
や対策を進めていきます。
H5 今ヶ倉崖くずれ
(都城市)
H5 蒲牟田橋流出
(高原町)
近年の主な土砂災害
●平成2年10月7日
(台風21号)
高崎川堤防(蒲牟田)崩壊、下川原橋(町道)流出下
川原頭首工(高原町)埋没
●平成5年8月1日
(集中豪雨)
山田町 全壊家屋5戸、床上浸水12戸、床下浸水
28戸、橋梁流出8箇所
●平成5年9月3日
(台風13号)
蒲牟田橋(町道)流出、下川原頭首工(高原町)埋没
及び下流左岸堤防決壊
●平成9年9月16日
(台風19号)
蒲牟田川砂防えん堤護岸被災
●平成17年9月5日
(台風14号) 七瀬谷川崩壊
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砂防事業計画
Sabo
○大淀川水系では昭和25年から直轄砂防事業に着手
系では昭和25年から
○大淀
おお よどがわ
爆発的な噴火の発生
しょうないがわ
け
域は都城盆地の北
○事業計画区域は都城盆地の北西部
高崎川上流の大幡川、矢岳川、
高崎川上流の大幡川、矢岳川、高千穂川は重荒廃地域に
位置し、土砂生産が活発な渓流
位置し、
土砂産業が活発な渓流
H23.1新燃岳噴火により
、庄内川
を含めて計画を見直し
平
成23年1月新 燃 岳 噴 火により、庄 内 川 上 流 の 高 千 穂
峰南側渓流を含めて計画を見直し
水
水 系
水
系
大淀川水系
流 域 面 積
幹川
2,230㎞²
流
幹川流路延長
107㎞
以下の3県6市6町1村
・宮崎県
流域
宮崎市、都城市、
流域内市町村
えびの市、小林市、
国富町、綾町、
[ 大淀川水系位置図
大淀川水系位置図]
高原町、三股町、
[
西米良村
・
鹿児島県
宮宮
熊熊
崎崎
霧島市、曽於市
本本
県県
県県
・熊本県
宮崎県
多良木町、あさぎり町
鹿鹿
児児
島島
県県
:事業計画区域
大淀川水系
大淀川水系直轄砂防事業
の事業計画区域
砂防事業の目的と効果
Sabo
火山砂防(土石流対策)
水系砂防(土石流・洪水氾濫対策)
目 的:計 画 規 模1/ 1 0 の 降 雨による土 砂 移 動が引き起こす土 石 流 、
河床上昇に伴う洪水氾濫による災害の防止
洪水時に土砂流出がある場合
目的:土石流による直接災害(土石流氾濫)
の防止
砂防施設がない場合
氾濫
家屋の崩壊
土石流が
家屋の浸水
流出して氾濫
土砂の堆積により水位上昇・氾濫
効果:土砂捕促・調節による
水位上昇の軽減
洪水時に土砂流出がない場合
砂防事業の実施(砂防堰堤等の整備)
効果:土砂捕捉
砂防施設がある場合
砂防施設が
砂防事業による水位上昇の軽減
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土石流を捕捉
新燃岳噴火に伴う流域の降灰状況
Sabo
○平成23年1月に新燃岳が噴火し、
3月まで爆発的噴火を繰り返した。
○高崎川流域、庄内川流域に多量の降灰が堆積し、現在も土石流発生の危険度が高い状況にある。
噴火状況(H23.1.27)
噴火により広範囲にわたって
降灰が確認されている
(黄枠内が特に降灰量大)
小林上空から南方向を望む(H23.1.27)
1㎝以上の降灰分布図
都城市の降灰状況
(H23.2.2)
都城市の降灰状況(
H23.2.2) 高崎川流域内での降灰の堆積状況
高崎川流域内での降灰の堆積状況
H23.1新燃岳噴火後の事業実施状況
Sabo
緊急対策工事の実施
○緊急対策工事として、既設砂防堰堤を活用し、除石、
( 直轄砂防堰堤9基ほか)及び遊砂地等を整備
○既設堰堤を活用することにより、短期間、低コストで土石流の危険に対し緊急的に対応
あらそ
■荒襲川における緊急整備(遊砂地)
みいけ
はらいがわ
えんてい
■御池第1砂防堰堤の除石
えんてい
■祓川砂防堰堤の除石
荒襲川
導流堤
L=180m
導流堤
L=85m
砂防堰堤
L=60m
着工前→
あらかわうちかわ
■荒川内川における緊急整備
やだけ
えんてい
■矢岳第3砂防堰堤の除石(矢岳川)
荒川内川
砂防堰堤
L=33m
導流堤
L=75m
導流堤
L=100m
除石後
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土砂災害防止法の一部改正について
Sabo
土砂災害防止法の一部を改正する法律が、
5月1日より施行されました。
土 砂 災 害 警 戒 区 域 等における土 砂 災 害 防 止 対 策 の 推 進に関 する法 律 の 一 部を
改正する法律が、
5月1日より施行されました。
背 景
① 岩 手・宮 城 内 陸 地 震( H 2 0 )、新 潟 中 越 地 震( H 16 )の
際 、多 数 の 天 然ダム( 河 道 閉 塞)が形 成され、県など地
元自治体からの要請を受け、国が支援を実施。
②天然ダム、火山噴火に伴う土石流、地滑りによる大 規模な土砂災害が急迫している場合、
・ひとたび発生すると広範囲に多大な被害が及ぶおそれ
・時々刻々と状況が変化し、
リスクの把握に技術力が必要
岩手・宮城内陸地震による天然ダム 当初想定された磐井川下流域の避難対象エリア
(天然ダム(河川閉塞)から概ね20㎞)
法改正の目的
課 題
大規模な土砂災害が急迫している場合について
している
① 大 規 模 な 土砂災害が急迫している場 合において、
①住民に避難指示をする権限は市町村にあるが、 技
市 町 村が適 切に住 民 の 避 難 指 示 の 判 断を行える
術 力 が不 足し、避難指示の判断の根拠となる情報を
よう国又は都道府県が被害の想定される区域・時期
自ら入手することが困難。
の情報提供
このため、国又は都道府県による技術的支援が必要。
②高度な技術を要する土砂災害については国、その
②国と都道府県の役割や関与が不明確。
他の土砂災害については都道府県の役割や関与を
法律上明確化。
概 要
大規模な土砂災害が急迫
(天然ダム、火山噴火に伴う土石流、地滑り等)
今回の
追加項目
天然ダムや火山噴火に伴う土石流、天然ダムの湛水(高度な技術を要する土砂災害)
については国、地滑りについては都道府県が緊急調査を実施
緊急調査に基づき被害の想定される区域・時期の情報(土砂災害緊急情報)を
市町村へ通知・一般へ周知
市町村長が住民への避難を指示(災害対策基本法第60条)等
土砂災害から国民の生命・身体を保護
今回の噴火後の緊急調査においては、土砂法が改正されることを受けて先行的に緊急調査を行いました。
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