V。caー F。ーd Paraーysis= Treatment 。f Uniーateraー V。caー F。

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8東 京 大 学 医 学 部 附 属 病 院 耳 鼻 咽 喉 科 抄 読 会 山 内 彰 人
Vocal Fold Paralysis: TreatmentofUnilateralVocal Fold Paralysis
RubinAD
,SataloffRT.OtolaryngologyC/
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lNorthAmerica2007
,
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:1117-1131
一側性声帯麻薄 (
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:UVFP)の治療目的は誤憾の制御と音声改善である。
UVFPは明らかに反田神経を切断、切除した場合でなければ自然回復の可能性を考慮して、 9ヶ月から 1年は不可
逆的な手術治療を避けるべきとされている。その聞の初期治療として、経過観察、音声治療、一時的声帯内注入術
InjectionLaryngoplasty:
一般的に、声帯内注入術は主に萎縮に対して質量を補うための治療で、位置異常の矯正には効果は限定的とされ
る。しかし、特に CaHA
、脂肪注入術においては固定位置の内転効果も報告されてきている。
声帯内注入術材料の内、アテロコラーゲン(局麻)、自家脂肪(全麻)は本邦で頻用されており、 CaHA(
全麻)、ヒア
ル口ン酸(局麻)も一部の施設で使われている。
アテロコラーゲンは、低侵襲である半面、効果は限定的でしばしば反復治療を必要とする。自家脂肪は、比較的持
続力があり若干の内転効果もあるとされているが、全身麻酔を必要とする。自家脂肪には主として腹部皮下脂肪か
ら採取する方法 (Umenoら)と、頬部脂肪体から採取する方法 (Tamuraら)がある。
が選択される。
UVFPの発症後に音声治療 (
V
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)を行うことにより 64-68%
の症例で満足する音声を獲得し得たという報告がある
CaHAは長期的効果が最も望める注入材であるが、材料が高価で扱いに難がある。
一方で (H巴U巴
「
ら
, 1998)、VTのみでは初期治療として不十分で、術後早期に一時的声帯内注入術を行うべきであ
K
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n巴ら, 2
011)。
るとの立場がある (
VoiceTherapy(VT):
基本的に UVFPの全症例に対して適応がある。 VTI
ま熟練した言語聴覚士 (SpeechT
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:ST)と連携して
行う。 VTの目的として、1.音声改善、 2
.患者の治療への協力、動機、理解を高める、 3
.不要な手術を回避する、 4
.
最適な術後音声を獲得し易くする、などが挙げられている。
VTは発症後できるだけ早期に開始し、 p
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uに達しても十分な音声改善が得られなければ手術を検討すべき、
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とされている。術後も新たな音声への最適化のため、やはり p
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uに達するまで VTを続けるべきとされる。
従来から行われてきた声帯の過内転を誘導する手法(硬起性発声、 p
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eなど)は、近年過緊張発声
MedializationLaryngoplasty:
を助長するという指摘から推奨されなくなっており、代わりに過緊張による代償の解消(頚部筋群のリラクゼーショ
ン)、呼吸トレーニング(胸複筋の筋力増強、呼吸の意識化、呼吸コントロールの強化、腹式呼吸、有酸素運動)、喉
頭内筋の筋力や瞬発力強化、適切な p
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hの指導、発声 e
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eなどを軽負荷で頻固に行う手法が推奨されて
甲状軟骨形成術 I型は質量の補正には適しており、位置の矯正にも若干効果があるとされる。充填剤として主には
シリコンブロック、ゴアテックスが使われる。
いる。 VTI
こ際しては、発声の仕組み、声帯麻薄の病態、声の衛生に関する l
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e、音声治療の理屈などを含める
と、より効果的とされている。
SurgicalTreatment:
声帯麻簿では、固定した位置と二次的な萎縮
による問題の 2つが生じるため、それらの程
度に応じた治療法を選択する必要がある。
主な治療法として、声帯内注入術 (
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ArytenoidAdduction:
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)、喉頭枠組み手術
(
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lframeworks
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)がある。
披裂軟骨内転術は位置の矯正に最も優れ、広範な高部声門間隙を有する症例、 l
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巴l
差のある症例に対しては第
一選択となるが、質量の補正はできない。いくつか手法が提唱されており、 I
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iらによる原法、 Maragos法
、
後者の代表例は甲状軟骨形成術 I型 (
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ytype1
)、披裂軟骨肉転術 (
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)で、個別
に、ないしば組み合わせて行われる。
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n法などが提唱されている。
AAは 1週間強の入院を要 L、mmoげmajorc
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nを合わせると、:3.1-33%で合併症を認める
(13・18%の報告が多い)。特に気道狭窄の r
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kが有名で、ぱらつきは多いが気道狭窄によりか 11%で気管切闘
を要したと報告されている (
2-4.%が多い )
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oらは d
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nの有無が気道狭窄に関連が強いと報告している。
OtherOptions:
最近、神経再吻合 (
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n
)、遺伝子治療 (genetherapy)が模索されている。
Reinnervation:
主な目的は、脱神経による筋萎縮の防止と、声帯の緊
張の維持である。頚神経ワナ、横隔神経、交感神経、
舌下神経、神経筋弁を用いた方法が提唱されている。
Evidence:
1巴v
e
l N)、TP1とAA
Hirano(2012)によると、声帯麻薄の治療に関する論文はいずれもエビデンスベレルが低く (
+TP1を比較した 3本の論文において、両者に有意差は認めなかったという。
Crumpyらは頚神経ワナと反囲神経の吻合による手
術成績の報告を、 Tuckerらは頚神経ワナの分枝に前
頚筋の一部を付けた神経筋弁を麻痔した喉頭内筋
以下に、脂肪注入術 (
F
I
)、甲状軟骨形成術 I型(丁目)、披裂軟骨内転術 (AA)、神経再吻合 (
R
I
)に関する代表的
(LCA、TA)に移植し、喉頭枠組み手術単独例より、喉
頭枠組み+神経筋弁移植術例の方が術後の音声が
な報告を示す。
良好であったと報告している。
F/u
治療法, N,注入量
MPT
MFR
Kimuraら(2008)
22mos
Collagen,121,0.9ml
8.0→ 12.9
525→ 279
Um巴noら(2008)
3yrs
F
I,64,2.7ml
4.7→ 11
.9
365→ 187
TP1,AA,TP1+AA,62
3.8→ 8.9
450→ 224
AA,5
.
9
3
.
1→ 8
736
→ 244
AA+TP1,10
4.1→ 11.0
575→ 194
AA+Reinnervation,6
→1
3.6
5.6
640→ 169
843→ 170
i
くodamaら(2011)
1yr
Katadaら(2011)
unknown AA+TP1,14
4
2.4→ 13.
Umezakiら(2011)
3mos
TP1,207
4.5→ 13.2
Mo比ensenら(2009)
3mos
FI/TP1,45/14,
ー
8
.
1→ 12.6
366
→ 236
AA+TP1,26
8.1→ 14.8
400
→ 219
922→ 153
Tokashikiら(2012)
1yr
AA+TP1,39
→1
9
.
1
2.8
Tuanら(2012)
1yr
F
I,25,0.5-2.0ml
.2
5.9→ 11
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凶
Hogikyanらは、ネコを用いた実験で、健側の TAと反
回神経を切断した側の TAを神経 g
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巴r
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nし、約半数で麻痩側にも神経経路が形成され、内転運動
が回復した例も中にはいたと報告している。
本邦では、近年、 Kumai、Yumotoらが神経筋弁手術を報告している。
GeneTherapy:
神経の生存と再生を促進する成長因子がいくつか同定されており、それらをコードする遺伝子を宿主に導入するこ
とで、障害された反田神経の変性を妨ぎ、再生を促す効果が期待されている。
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iらは、反田神経を切断した rat(n=48)を甲状披裂筋 I
こIGF
・1の遺伝子を n
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lvectorにより導
入した結果、神経の再生が増強し筋萎縮が軽減したと報告している。
b-FGF)の声帯内注入療法、自家脂肪注入術に成長因子 (b-FGF-Tamuraら
、 Houngshinら
その他、成長因子 (
Complication:
声帯内脂肪注入術 l
ま4日程度の入院を必要とし、 3%過剰注入、 1%1こ肉芽形成、喉頭浮腫を認めると報告されて
いる (Sanderson,
2009.Tamura,
2011)。
TP1は通常 1週間弱の入院を要し、 minor/majorc
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nを合わせると、 3.7-18%で合併症を認め、
0・10%で気管切開を要した。
2008.HGF-Umenoら
、 2008)を併用する手法が試行されている。