美術・工芸講座 - 佐賀大学 産学地域連携機構

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佐賀大学研究室ダイジェスト
文化教育学部
美術・工芸講座(文化教育学部ー9)
美術・工芸講座は 60 年の歴史を有する伝統のある講座です。美術教員、作家、一般企業の美術・デザイン部門な
ど、幅広い分野に優秀な人材を輩出してきています。4 年間で美術・工芸の技術、理論をみっちり学べます。
荒木博申教授は、タイポグラフィ(文字や記号を媒体とするデザイン)やインフォメーショ
ングラフィックスを専門とする(佐賀大学美術館及び正門周辺の整備計画においては、設備、
ロゴタイプ、サイン、印刷物などのデザインを一手に担当)が、デザインの対象は美術に留ま
らない。企画自体の意義、考え方、プロセス、機能、社会的影響などを客観的に追及し、既成
概念や流行、形や表面的・感覚的な美しさに惑わされないデザインの実践・助言を心がけてい
荒木 博申教授
る。
井川健准教授は、漆を使った造形表現に取り組んでいる。その中でも、髹漆(きゅうしつ)
と言われる「装飾によらない塗りによる表現」を表現手法の柱とし、器から大きな造形まで幅
広い表現を手がける。漆の素材性に着目した構想、造形における「面」と「線」の表現、研ぎ
を生かしたシャープな造形表現などに特徴がある。個展、公募展など国内外で発表活動を行な
っている。
井川 健准教授
石崎誠和講師は、
「現代の日本画制作」
「ポストコロニアル的美術としての日本画」をキーワ
ードに、日本画にとらわれずに日本画の伝統や画材などを生かした現代的表現の研究に取り組
んでいる。
石崎 誠和講師
小木曽誠准教授は 1500 年~1800 年ごろの西洋の絵画を研究し、制作発表を行っている。
当時の絵画はギルドとして高いものがあり、日本の美術においてないがしろにされてきた歴史
がある。今後そのようなものを自己の作品に昇華し、展開出来ればと考えている。
小木曽 誠准教授
田中右紀教授は、「有田焼」
「唐津焼」
「伊万里焼」等、肥前陶磁器生産地において、産業の
活性化、人材養成、地域振興を、やきものの生産、造形表現、デザイン、発表方法など国際的
な視点から産地に問いかける。
田中 右紀教授
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田中嘉生教授の所属している染色教室は、開設当初より染色工芸の平面表現としての可能性
を追求し今日に至っている。染色素材を中心にした造形活動はもちろんだが、幅広い造形思考
が出来る学生が育っている。田中教授も代々の先生が培ってきた教室の伝統を受け継ぎ、防染
技法と染色意匠の関係等の研究を進めている。
田中 嘉生教授
德安和博准教授は、日展の彫刻部門で2度特選を受賞している彫刻家である。
「塑造による量
感表現の研究」
「塑造活動と触覚性との関わりに関する研究」
「彫刻による美術教育」
「幼少期の
感覚訓練としての粘土による造形活動」をキーワードに、美術科教員の育成、新人作家の育成、
彫刻による地域貢献活動、教員免許更新講習などに取り組む。
德安 和博准教授
吉住磨子教授は1600年前後のイタリア美術史が研究テーマの中心。また、ジェンダー美術史、
社会の中のマイノリティーの図像などについても勉強中。平成25年10月にオープンした佐賀大
学美術館の活動については、美術館といっても「美術」の枠にとらわれることなく、総合大学
らしい学際的、領域横断的な企画を考えていきたいと思っている。文化教育学部在職10年余の
経験を、美術館という新しいステージでどのように活かしていけるか、期待に胸をふくらませ
吉住 磨子教授
ている。
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