微生物利用による水質の改善 ~ 家庭でできる川の水の浄化と魚の生息環境の向上 ~ 【えひめ AI-2(あいに)について】 by ~ 愛媛県工業技術センター(曽我部義明さん) ◎ “えひめあいに”とは? 酵母菌・乳酸菌・納豆菌を主体に糖蜜などを用いて発酵培養させた酵素を含む複合微生物であ り、環境浄化微生物資材として様々な用途に利用できる。 主に、水質浄化(排水路や河川、水槽)や防臭(排水管、生ごみ)に使われる。 ◎ 作り方 ※身近にあるペットボトル容器(500mℓ)を使う場合 材 ○ ○ 料 白砂糖や黒砂糖、三温糖など・・・・・・・・25g ドライイースト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2g ヨーグルト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25g 水道水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・450mℓ 納豆・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1 粒 道 ○ 具 ペットボトル(500mℓ) ヒーター(熱帯魚用のヒーターなど)→夏場は軒下などの暖かいところで行っても良い(常温) ○ ミキサー(手でよく振っても良い) ※以下では、ドライイースト 1 袋が 6g 入りなので、ペットボトルを 3 本用意した(デスク上にて・・・)。 ①:※ミキサーを使わない場合 先に砂糖を各ペットボトルに 25g ずつ入れ、その 後続けて各ペットボトルにヨーグルトを 25g ずつ 入れる。次に、納豆を手でつぶしながら各ペット ボトルに 1 粒ずつ入れる。 図 1 砂糖・ヨーグルト・納豆の順に投入 ②: 各ペットボトルに水道水を半分ほど入れ、ふたを 閉めて 30 秒ほどよく振る。 ※ ドライイーストを入れてから振ると、攪拌によ り菌が急激に増殖し、数分後に内溶液があふれ 出してしまうので注意する(CO2 の発生)。 図 2 水道水を入れふたを閉めてよく振る ③: ふたを開け、各ペットボトルに 2g ずつドライイー ストを入れる。投入後、表面でドライイーストが 固まるので、ふたを開けたままペットボトルの口 を片手で持ち固定し、もう一方の手で底を持ちゆ っくりと回転させ、全体に攪拌させる。 図 3 ドライイーストを入れる ④: ペットボトル容器満タンではなく、少し余裕を持 たせるぐらいを目安に静かに水道水を入れる。 ※ 温水浴初期に、炭酸ガスの発生で内容物が上層 に噴出してくるための余裕空間。 図 4 水道水をペットボトルの肩まで入れる ⑤: 熱帯魚用のヒーターを使って、33~35℃設定で一 週間温水浴で培養する。 ※ 温水浴中は、炭酸ガスが発生するのでふたは少 し開けておく。 ※ 温水なので水の蒸発が早いので、水槽などふた 付の容器で培養した方が効率がよい。こまめに 水位の確認をする。ペットボトルの肩よりやや 下まで温水に浸かっているほうがよい。 ※ 7~9 月は、温水浴なしの常温室内でも可能。 図 5 熱帯魚用のヒーターを使って温水浴 ペットボトル 1 本分(約 450 mℓ) ⑥: 最後に、pH 試験紙で pH を簡単に確認します。培 品名・価格 養開始時の pH は 4~5 程度。一週間後には、pH3 上白糖 ~4 になり、パンやお酒のような良い香りがすれば 98 円/1000g 数量 原価 25g 2.45 円 134 円/450g 25g 7.44 円 で雑菌が入り繁殖したと思われます。雑菌の少 納豆 ない状態で再チャレンジしましょう。 47 円/120g 1g 0.39 円 ※ できあがったものは、冷暗所に保管し約 3 ヶ月 ドライイースト を目安に使い切りましょう。 895 円/500g 2g 3.58 円 できあがりです。 ※ 腐敗臭がするときは、途中もしくは始めの段階 ※ 水槽 10ℓあたり 5mℓを 1 週間に 1 回入れる。 ヨーグルト 合計 (2009 年、複数のスーパーの価格) 13.86 円 約 14 円 ◎ 使い方 週に一度 250 mℓずつといった具合に定期的に台所や洗面所の流しに直接流す。せっかくの生きた 微生物が死滅するので化学系物質(洗剤など)を使わない時間帯(就寝前など)に流すのが好ましい。
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