式 辞 佐伯の春、先ず城山に来り。しみわたる番匠川のしじま。春爛漫、生を受けしすべてのものが、躍動の気に満ち たこの佳き日、多くのご来賓のご臨席を賜り、保護者の皆様方のご出席をいただき、大分県立佐伯豊南高等学 校第一回入学式を挙行できますことに感謝し、厚く御礼申し上げます。 先ほど、大分県教育委員会教育委員長松田順子様より開校宣言が行われ、校旗を拝受し、本日ここに大分 県立佐伯豊南高等学校が開校致しました。本校は佐伯豊南高校と佐伯鶴岡高校を発展的に統合し、農業・ 工業・福祉専門三学科に加え総合学科を有し、総合選択制を取り入れた全国でも類のない新しいタイプの高校 であります。両校の輝かしい歴史と伝統を継承するとともに「地域、社会全体に貢献度の高い学校づくりを推進し、 地域産業、福祉を担う有為な人材を輩出する」ことを建学の精神とし、新たな歴史を刻んでいく所存でございます。 第一期生二百三十五名の新入生の皆さん、入学おめでとう。今、皆さんの心には、喜びや希望が満ちあふれ ていることと思います。今まで支えてくださった方々への感謝の気持ちを忘れることなく、若さと情熱で大いなる挑 戦をし、夢実現への第一歩を踏み出してほしいと思います。 「真・凜・美」本校の校訓です。学校教育目標に掲げている「今を懸命に生き、将来を逞しく生き抜く人間の育 成」を端的に表したものです。 「真」志強く、真理・学問を追求する。自分への自信は、努力すなわち自己研鑽により揺るぎないものとなり得ま す。幸い本校には、新入生の皆さんの知的好奇心を満たすそれぞれの分野のエキスパートがおります。専門性 は、様々な道に通じることで磨かれます。常に高みを目指し、学ぶ喜びを体感してほしいと思います。 「凜」りりしく、誇り高く礼節を重んじる。規範意識は、他を慮ることであり、協調性は、人生そのものを豊かにします。 志を同じくする友、学校行事、部活動等で交流する鶴岡高校、現豊南高校の先輩方の存在は、大きな支えと なってくれることでしょう。特に校地をともにする鶴岡高校とは、一体となって地域に輝く学校づくりに邁進しましょう。 「美」創造性・独創性を持って美を感じる。美意識は、心美しく生きることにつながります。青い海、きらめく清流、 豊かな緑に囲まれたこの佐伯の地。日常生活の一コマ一コマの中で、自らの美を追求してください。 本校では、知性、規範意識、感性を磨き、豊かな心を育むと同時に一人ひとりの生徒を大切に、進路希望実 現に全身全霊を傾けてまいります。 保護者の皆様、お子様の入学心よりお慶び申し上げます。これまでのご苦お慶び申し上げます。これまでのご苦 労さぞやと、お察しいたします。喜びもひとしおかと存じます。職員一同、晴れの日に当たり、新入生の人間力の 育成、将来の幸福の礎づくりに向け、決意を新たにしているところでございます。ご安心いただくとともに、新入生の 育成に対しましてご協力、ご支援を宜しくお願いいたします。 教育は、学校、家庭、地域が揺るぎない信頼関係のもと、それぞれの役割をきちんと果たすとともに、お互いが 手を携え、力を合わせてこそ、成果を上げるものと考えます。 終わりになりますが、ご来賓の皆様には、ご多用の中ご列席いただき、誠にありがとうございます。また、本日にい たるまでご支援いただきました多くの関係者の皆さまに重ねて厚く御礼申し上げます。今後とも、倍旧のご支援ご 協力を賜りますようお願い申し上げます。 三年後、更なる成長を遂げた第一期生全員が、誇りと希望を胸に学舎を巣立っていくことを祈念し、式辞といた します。 平成二十六年 四月九日 大分県立佐伯豊南高等学校 校長 糸永 正弘
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