コージェネレーションの導入事例 平成24年10月 資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 導入事例①(工場) 1.A社(化学系工場)では、地球温暖化防止に向けた取り組みの一環としてコジェネを導入。 2.発電出力7,000kW級のガスタービンを1台導入し、発電効率32.5%、排熱回収は蒸気で行 い、利用効率は45.1%(総合効率77.6%)。原油換算で約4,900kl/年の省エネを実現。 3.コジェネで発電した電気は、生産機械や所内の空調動力・照明等の電力需要に利用し、 熱(蒸気)は生産プロセスや空調に利用。 排ガス 蒸気 排ガスボイラー 生産プロセス 空調 に利用 排熱利用効率45.1% 都市ガス 電 気 電力 生産機械 空調・照明 に利用 熱 コジェネ 発電効率32.5% <プロセス・フロー模式図> <システムイメージ図> - 1- 導入事例②(地域冷暖房) 1.B社は、会議場、ホテル、オフィスなど、ビジネス地区への地域冷暖房用の熱を供給。 2006年に高効率化の一環として、世界最高効率のコージェネを導入。 2.9MW級と7MW級のガスエンジンを1台ずつ導入し、発電効率は43.3%、排熱利用効率は 蒸気18.5%・温水5.5%(総合効率67%)を実現。全体で一次エネルギー消費を約25%削減。 3.コージェネで発電した電気はプラント内設備で利用し、余剰電力は売電。熱は、温水・蒸 気の2種類で回収し、地域の冷暖房用熱源として利用。 地域冷暖房エリア 排ガス 蒸気 排ガスボイラー 蒸気吸収 冷凍機 都市ガス 排熱利用効率34% 温水吸収 冷凍機 冷水 地冷プラント内 電気 プラント内 で利用 冷水 売電 コージェネ ガスエンジン 発電機 <プロセス・フロー模式図> 電力 発電効率43.3% 蒸気 <システムイメージ図> - 2- 導入事例③(発電・地域冷暖房) 1.C社は、地域への効率的なエネルギー供給を目的としてガスコジェネを導入し、発電時排 熱を有効活用する熱供給施設を併設。特定電気事業者として基本的に電力を優先した運 転となっているが、電気と熱の需要変動に応じ、最適な熱電比での運転を行っている。 2.6,000kW級のガスタービンを6台を導入し、発電効率31%、排熱利用効率23%、総合効率 54%を実現。全体で一次エネルギー消費を約20%削減。 3.コジェネで発電した電気は、プラント及び供給地区内のオフィス、ホテル、住宅等へ供給。 蒸気として回収した熱は、供給地区内の冷暖房熱源として利用。 排ガス 地域冷暖房エリア 蒸気 排熱ボイラー 排熱利用効率23% 蒸気吸収 冷凍機 冷水 都市ガス 電力 地冷プラント内 コジェネ 電気 冷水 蒸気 <プロセス・フロー模式図> 発電効率31% <システムイメージ図> - 3- 導入事例④(病院) 1.D病院は、地域の中核医療を担い、救急救命センターの指定を受けており、2008年度より、 エネルギーセンターにコジェネを導入し、構内の建物を跨いだエネルギーの融通を行って いる。 2.2,000kW級のガスエンジンを2台導入し、発電効率41.6%、排熱回収効率38.6%(総合効 率80.2%)を実現。その他の省エネ対策含め、全体で一次エネルギー消費を約14%削減。 3.コジェネで発電した電気は空調・照明等に利用し、熱は吸収式冷温水機や冷凍機を通じ、 温水や冷水として利用。 排ガス 病院構内 排ガスボイラー 蒸気・温水 吸収冷温水機等 空調、給湯 に利用 排熱利用効率38.6% 都市ガス 電気 熱 電力 空調・照明等 に利用 コジェネ ガスエンジン 発電機 発電効率41.6% <プロセス・フロー模式図> エネルギーセンター <システムイメージ図> - 4- 導入事例⑤(老健施設) 1.E特別養護老人ホームは、コジェネと太陽熱利用・太陽光発電等の再生可能エネルギー を組み合わせた、環境に優しいシステムを構築。 2. 25kWの小型ガスエンジンを1台導入し、発電効率約31%、排熱回収効率44.3%(総合効 率75.3%)を実現。コジェネ、太陽熱利用、太陽光発電等の導入で、従来型システムに比 べ約26%の省エネを実現。 3.コジェネで発電した電気は空調・照明等に利用し、熱は給湯用として利用。 太陽光発電 太陽熱利用 太陽熱温水設備 温水 貯湯ユニット 給湯に 利用 排熱利用効率44.3% 都市ガス 太陽光発電 電力 小型ガスエンジンコジェネ 発電効率31% <プロセス・フロー模式図> 空調・照明等 に利用 電 気 熱 コジェネ <システムイメージ図> - 5- 導入事例⑥(官公庁施設) 1.F市消防本部庁舎は、過去の震災の経験を踏まえ、平常時は市民の交流の場として機 能し、災害時には災害対応支援を担う計画の一環として、コジェネを導入。 2.25kWの小型ガスエンジンを6台導入(計150kW)し、コジェネで発電した電気は照明等の 電力需要に利用し、熱は空調(冷暖房)、給湯用に利用。全体で5%以上の省エネが見込 まれている。 3.また、電気や熱は隣接する防災センターにも供給可能。エネルギー供給の安定化をコン セプトとし、コジェネ(停電時対応)や非常用発電機を組み合わせ、電源の多重化を図っ ている。 排ガス 冷水 排熱投入型 冷温水機 温水 空調に 利用 温水 都市ガス 温水 給湯に 利用 電 気 熱 電気 電力 照明等に 利用 防災 センター 熱 コジェネ <システムイメージ図> 小型ガスエンジンコジェネ(6台) <プロセス・フロー模式図> - 6- 導入事例⑦(ホテル) 1.Gリゾートホテルは、 自家発電比率を高めると同時に、排熱を客室及び厨房の給湯に利 用することで省エネ・省CO2を達成することを目的にコジェネを導入。 2.500kWのディーゼルエンジンを3台導入し、自家発電比率を80%に引き上げ。導入時に 比べ、原油換算で約1,500 kl/年、約5年間の累計で約39%の省エネを達成。 ※現在、燃料価格高騰のため運転停止中 排ガス 温水 排ガスボイラ 給湯に利用 電 気 A重油 電力 ディーゼルエンジン 発電機 <プロセス・フロー模式図> 熱 空調・照明 等に利用 コジェネ <システムイメージ図> - 7- 導入事例⑧(発電所) 1.H発電所は、50,000kW級のガスコジェネを設置し、食品コンビナート各社に電力と蒸気を 供給している発電会社。 2.蒸気タービンを用いて熱電比率を可変にし、最適供給を実現するとともに、余剰電力は新 電力を経由して首都圏の需要家に供給。 3.自立運転が可能である。東日本大震災後の計画停電時には、コンビナート内の食品会社 の安定操業に貢献することができた。 コンビナート 蒸気 供給 蒸気タービン 新電力 都市ガス 蒸気 電力 蒸気 電力 電力 供給 発電所 ガスタービン 発電機 <プロセス・フロー模式図> <システムイメージ図> - 8-
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