海砂採取の全国的傾向

資料5-1 浅海域の地形改変の現状
海砂採取の全国的傾向
1. 砂利採取状況の推移
昭 和 46 年 度 から平 成 16 年 度 までの全 国 の砂 利 採 取 量 は、年 ごとにばらつきはあるが、
昭 和 46 年 度 から 62 年 度 までは採 取 量 が増 加 し、それ以 降 は減 少 傾 向 にある(図 1)。
砂 利 採 取 量 のうち、海 砂 の採 取 量 をみると、平 成 11 年 度 までは概 ね横 ばいであるが、そ
れ以 降 は急 激 に減 少 している。砂 利 採 取 量 のうち海 砂 が占 める割 合 をみると、平 成 11 年 度
は 26%であるが、平 成 16 年 度 には 12%と急 減 している。
なお、海 砂 採 取 量 は瀬 戸 内 海 沿 岸 の 11 府 県 の採 取 量 が非 常 に多 い。全 国 の海 砂 採 取
量 における瀬 戸 内 海 の割 合 は 60∼70%以 上 である。しかし、近 年 はやや減 少 傾 向 にある。
瀬 戸 内 海 沿 岸 の 11 府 県 については、砂 利 採 取 は海 砂 がほとんどであり、川 ・山 砂 は少 な
い。
(千m3)
200,000
100%
180,000
90%
160,000
80%
140,000
70%
120,000
60%
100,000
50%
80,000
40%
60,000
30%
40,000
20%
20,000
10%
0%
0
昭 47 48 49 50 51 52 53 54 55 56 57 58 59 60 61 62 63 平 2
46
元
海砂(全国)
その他砂利(全国)
全国の海砂採取量における瀬戸内海の割合
3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14 15 16
海砂(瀬戸内海)
その他砂利(瀬戸内海)
砂利採取量のうち海砂が占める割合
図 1 全 国 の砂 利 採 取 量 の推 移 (昭 和 46 年 度 ∼平 成 16 年 度 )
注 1).「砂 利 」とは、砂 利 、砂 、玉 石 、玉 石 砕 石 をいう。
注 2).「その他 砂 利 」とは、川 、山 、陸 、その他 の砂 利 の合 計 である。
注 3)瀬 戸 内 海 とは、瀬 戸 内 海 沿 岸 11 府 県 (大 阪 府 、和 歌 山 県 、兵 庫 県 、岡 山 県 、広 島 県 、
山 口 県 、香 川 県 、徳 島 県 、愛 媛 県 、福 岡 県 、大 分 県 )の合 計 である。ただし、山 口 県 、福
岡 県 及 び大 分 県 の海 砂 採 取 量 は、瀬 戸 内 海 海 域 以 外 を含 んでいる。
注 4).数 値 は四 捨 五 入 してある。
出 典 :せとうちネット内 資 料 (砂 利 採 取 業 務 状 況 報 告 書 集 計 表 経 済 産 業 省 、国 土 交 通 省 )
1
資料5-1 浅海域の地形改変の現状
2. 瀬戸内海沿岸の海砂採取の現況
瀬 戸 内 海 沿 岸 11 府 県 の 砂 利 採 取 状 況 を 県 別 に 見 る と 、平 成 16 年 度 最 も 海 砂 採 取
量の大きい県は福岡県であり、ついで愛媛、香川、山口となっている。
た だ し 、 瀬 戸 内 海 沿 岸 の 11 府 県 で は 、 現 在 海 砂 採 取 を 概 ね 禁 止 す る 方 向 に あ り
( 表 1) 、 瀬 戸 内 海 の 海 砂 採 取 量 は 今 後 さ ら に 減 少 す る と 考 え ら れ る 。
現 在 で も 海 砂 の 採 取 を 許 可 し て い る の は 福 岡 県 、大 分 県 、山 口 県 で あ り 、全 く 規
制のない県は福岡県、大分県である。
(千m3)
瀬戸内海沿岸11府県砂利採取量(平成16年度)
4,000
3,500
海砂以外
海砂
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
500
0
大阪
兵庫
和歌山
岡山
広島
山口
徳島
香川
愛媛
福岡
大分
図 2 瀬 戸 内 海 沿 岸 11 府 県 砂 利 採 取 量 (平 成 16 年 度 )
注 )山 口 県 、福 岡 県 及 び大 分 県 の海 砂 採 取 量 は、瀬 戸 内 海 海 域 以 外 を含 んでいる。
表 1瀬 戸 内 海 での府 県 別 の規 制 状 況 (平 成 16 年 度 現 在 )
府県名
大阪府
和歌山県
兵庫県
岡山県
広島県
山口県
香川県
徳島県
愛媛県
福岡県
大分県
規 制 の状 況
採 取 認 可 の実 績 がない
採 取 認 可 の実 績 がない
昭 和 51 年 から採 取 を禁 止
平 成 15 年 度 からの採 取 禁 止 を決 定
平 成 10 年 2 月 、採 取 の全 面 禁 止
響 灘 海 域 (瀬 戸 内 海 にかかるのは下 関 市 蓋 井 島
近 海 の一 部 )に限 定 して採 取 を許 可
平 成 17 年 度 からの採 取 禁 止 を決 定
昭 和 53 年 から採 取 を禁 止
平 成 18 年 度 からの採 取 禁 止 を決 定
瀬 戸 内 海 海 域 での採 取 を禁 じていない
瀬 戸 内 海 海 域 での採 取 を禁 じていない
出 典 : Ship & Ocean Newsletter 第 70 号 (( 財 ) シ ッ プ ア ン ド オ ー シ ャ ン 財 団 )
山口県HP,愛媛県HP等
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埋め立ての全国的傾向
埋め立ての面積は、昭和30∼40年代に多く、近年は比較的安定的に推移している。
埋立面積の推移(全国)
1,200
120
埋立面積(km2)
累計(km2)
100
800
80
600
60
400
40
200
20
0
1956-65 1970
(S31-40) (S45)
1975
(S50)
1980
(S55)
1985
(S60)
1990
(H2)
1995
(H7)
2000
(H12)
埋立面積(平方km)
累計(平方km)
1,000
0
2005
(H17)
岡山県と香川県の例
45.00
累計(平方キロメートル)
40.00
12.00
岡山県
香川県
岡山県累計
香川県累計
10.00
35.00
8.00
30.00
6.00
25.00
20.00
4.00
15.00
10.00
2.00
埋立面積(平方キロメートル)
50.00
5.00
0.00
1956-65(S31-40)
1975(S50)
1985(S60)
1995(H7)
0.00
2005(H17)
出典:国土地理院「全国都道府県市区町村別面積調」
注1:「埋立等」は、地方自治法第9条の5第1項の規定による都道府県告示(新たに生じた
土地)。なお、北海道、宮城県、神奈川県及び鳥取県並びに愛知県の一部については、
同法第153条第2項の規定による市町村長の告示。
注2:なお、岡山県と香川県の例では、両県の境界未定区域の数値を含まない。