金融の基本Q44~46

金融の基本Q44~46
担当 藤井
Q44ガソリンや食品の値段が上がったりしています
が、金融と関係がありますか?

近年、生産者でも需要者でもない、株式
や債券に投資している投資家も商品投資
をするようになった。
背景
 投資家が新たな投資対象を求めていたと
き、商品市況が上昇傾向
 金融緩和などで、世界的に資金の流動性
が拡大。中国など新興国において、商品
需要向上。
商品投資の特性

株、債券、商品の相場動向が異なるた
め、各投資対象を適切な比率で資産に
組み込むと、投資リスク低下
→運用成績を向上

インフレが進行しているときに商品市
況は上昇する傾向にあり、投資資産の
一部に商品を組み込むと、物価上昇に
よる資産の実質価値の低下をある程度
避けられる。
大口投資家の商品市場参加が関連性を強
化

`07以降サブプライムローン問題を契
機に金融市場が混乱する中、金融市場
から退避した投資資金が商品市場に大
量流入し、商品市況が異常に高騰。
→ガソリン価格が急上昇。
食品の実質的な値上げ。
Q45 銀行業界は今後どのように再編されて
いきそうですか?
銀行再編の背景
 日本の金融システムの不安定さが増す
中、顧客基盤や資本基盤などの統合を
通じ、規模拡大によって生き残りを図
ろうとした。
銀行再編の進行
90年代以降、金融自由化が進行したこ
とに加えて、バブル崩壊後の金融危機
が深刻になったことが背景。
 大手行間での統合の機運は高まり、
`05年までに現在の3メガバンクグルー
プにまとまる。

しかしながら….
規模が大きすぎるとむしろ経営の目が
行き届かないために非効率な面も出て
くる。また大きすぎて潰せない
⇒大手行の間での大きな経営統合は当
面起きづらいのではないか。
海外との提携や出資
要因
・海外の銀行ビジネスのほうが日本に
おける銀行ビジネスよりも収益性や成
長性が高い。
・日本のメガバンクの資産は日本国内
に集中しすぎており、同規模の海外の
銀行と比べると、事業地域分散が図ら
れていないこと。
Q46 低金利が続く世の中ですが、銀行は今
後どのようにして生き残りを図るのでしょ
う?
投資銀行や海外事業へのシフト
今後、日本の銀行も収益性を上げるた
めに、競争の厳しい国内預貸金事業か
ら、より収益性や成長性の高い事業分
野に徐々にシフト

~具体的に収益性や成長性が高いと見込まれ
る分野~
①アジアや北米などにおける銀行業務
②M&Aや証券事業などの投資銀行業務
③金融商品販売などのリテール事業
大手行は規制や会計制度などの変化への対応
も迫られる
バーゼル委員会では、グローバルに活
動する銀行に対する現行規制をさらに
厳しくしようとする動き。
→最近大手行の間で多額の普通株資本
を調達する動きが見られた。
論点
コモディティの金融商品化