ゲーム理論(第2回)

入門B・ミクロ基礎
比較優位について
2014年12月1日
2014/12/01
1
弁当屋問題
• 太郎君と花子さんが,弁当屋を共同では
じめたとする。
• メニューは、和食弁当と洋食弁当の2種
類であるとする。
• 太郎君は、1日(8時間)に和弁だけを
作れば20個、洋弁だけを作れば10個
作れる。
• 花子さんは、 1日(8時間)に和弁だけ
を作れば10個、洋弁だけを作れば20
個作れる。
2014/12/01
2
太郎君の生産可能性フロンティア
洋弁個数
1日の時間は限られているので,トレー
ドオフが存在する。
10
20
2014/12/01
和弁個数
3
花子さんの生産可能性フロンティア
洋弁個数
20
10
2014/12/01
和弁個数
4
機会費用と比較優位
• 一方の財を生産するために,他方の財の生
産をあきらめるような場合,あきらめた量
(または価値)ではかった費用を,機会費
用と呼ぶ。
• ある生産者が,他の生産者に比べてある財
の生産に関する機会費用が低い場合,その
生産者はその財の生産に比較優位を持つと
言う。
2014/12/01
5
機会費用:問題1
機会費用
和食弁当1個
洋食弁当1個
太郎
洋食弁当1/2個
和食弁当2個
花子
洋食弁当2個
和食弁当1/2個
左側:和弁を1つ作るために,洋弁をい
くつあきらめなければならないか。
2014/12/01
6
2人の生産可能性フロンティア
洋弁個数
2人の生産可能性フロンティ
アを組み合わせて,経済全体
のフロンティアを作り出す。
30
20
10
2014/12/01
20
30
和弁個数
7
中間試験
• A県の労働者とB県の労働者は,ともに1
年間に1人当たり10キロのリンゴを生産
できる。A県の労働者は1年間に1人当たり
40キロのミカンを生産できるが,B県の労
働者は1年間に1人あたり20キロのミカン
しか生産できない。両県ともに人口は100
万人であるとする。
2014/12/01
8
生産能力
リンゴ
A
B
2014/12/01
ミカン
10キロ
1人あたり
10キロ
1人あたり
1人あたり
1人あたり
40キロ
20キロ
9
機会費用
ミカンではかった
リンゴ生産の機会費用
リンゴではかった
ミカン生産の機会費用
A
4(=40/10)
1/4(=10/40)
B
2(=20/10)
1/2(=10/20)
「ミカンではかった」=ミカン何キロか?ミカンを何キロあきらめているか?
例:A県。リンゴ10キロ作るのに,ミカンを40キロあきらめている。
だからリンゴ1キロ当たり,ミカンを4キロあきらめている=リンゴ生
産の機会費用は(ミカン)4キロ。
2014/12/01
10
機会費用
ミカンではかった
リンゴ生産の機会費用
リンゴではかった
ミカン生産の機会費用
A
4(=40/10)
1/4(=10/40)
B
2(=20/10)
1/2(=10/20)
機会費用の大小:どれだけ費用がかかるかをあらわす。費用だから,大きけれ
ば大きいほど不得意=無駄が多い。
A県はリンゴ生産の費用がB県よりも高く,ミカン生産の費用がB県より
も低い。B県はその逆が言える。だから,A県はミカン生産に,B県はリ
ンゴ生産に特化するのがよい。
2014/12/01
11