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省エネ型空気浄化技術開発プロジェクト
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A Project for Developments of Energy-saving Air
Cleaning Technology
半田 美沙子 (Handa Misako),大平 泰生 (Ohira Yasuo)
関口 和彦 (Sekiguchi Kazuhiko)
株式会社テクノ菱和,工学院大学,国立保健医療科学院,三菱電機株式会社
By instituting “Revised Air Pollution Control Act”, printing offices, paint shops, and some of places
where emit volatile organic compounds (VOCs) are needed to regulate their VOCs emission by
themselves. Present condition of counter measure which reduces solvent use and simple treatment
act by adsorption has poor efficacy because of problems such as working hours and secondary
treatment in small and medium sized enterprises. In addition, innovative unit of recovery and
disassembly of VOCs has difficulties with the aspect of high capacity investment and running cost. In
this project, we aimed at development of energy-saving air cleaning technology combining microbubble and ultrasonic mist with photocatalyzed reaction. In the experiment, we use water so that the
low running cost and ecologically friendly cleaning technology can be achieved.
In this project, graduate students and related company cooperated together in order to develop a
practicable unit, and thereby we step up the measurement, analysis and obtain skills to make the best
use of inventiveness from several aspects.
「改正大気汚染防止法」の制定により、印刷、塗装などの揮発性有機化合物(VOC)ガスを
取り扱う工場や事業所では、VOCガスの排出削減に向けた自主規制の必要性に迫られてい
る。中小事業所における対策の現状としては、溶媒の使用量の削減、吸着などによる簡易処
理を行っているが、作業時間や吸着材の二次処理の問題等があり、有効な対策とは言えな
い。また、VOC回収・分解装置は高い設備投資やランニングコストの面から導入は困難と言
える。そこで本プロジェクトでは、マイクロバブルや超音波霧と光触媒反応を組み合わせた省
エネ型空気浄化技術の開発を目的とする。実験には水を用いるため、ランニングコストが安く、
環境にも配慮した浄化技術であると言える。
本プロジェクトでは、大学院生を中心とした評価実験を実践するだけでなく、共同で実施す
る実用化に向けた装置開発を進めることで、測定、分析技術を習得し、多角的な視点から創
意工夫する能力を身につけることを目的とする。
UVとMB(マイクロバブル)を用いた処理装置
前回の報告では、マイクロバブル(MB)と光触
媒反応を組み合わせてトルエンの分解実験と共
に、水に不溶であるp-キシレンの除去実験を行
い、MB技術により汚染ガスの連続的処理や汚
染ガスの溶液への捕集の効果があると確認し
た。
今回は、Fig.1の実験系を用い、前回と引き続
きマイクロバブル(MB)と光触媒反応を組み合
わせ、4000 ppmのトルエンに対しUVランプの波
長と出力を変えて分解実験を行った。その結果
をFig.2に示す。
オゾンランプ(254nm +3 % 185 nm)を使用し
た場合、殺菌ランプ(254 nm主波長)に比べ
OHラジカルの生成量が増加し、除去率の向
上がみられた。
Fig. 1. Schematic diagram of the
experimental setup.
実験系の概要図
O2  h ( 243nm)  O(1 D)  O( 3 P)
(1)
O( 3 P)  O2  M  O3  M (M  O2 or N 2 ) (2)
O3  h ( 310nm)  O( D)  O2
(3)
O(1 D)  H 2 O  OH 
(4)
H 2O  h  H  OH  at 185nm
(5)
1
Fig. 2. Time dependence of toluene
removal ratio at the
different kind of lamp.
トルエンの除去率に対するランプの種
類と出力の影響
A:容量40 Lの水槽。高速旋回方
式MB発生装置を用いてモデ
ルVOCガスを導入する。
B:反応槽を擁する部分。UVラ
ンプと光触媒担持不織布が設
置いる。
C:加圧溶解式MB発生装置。
Aの水槽から送られた水に
MBを含ませて送り返す役割
を持っている。
ランプ出力を増加させることで単位面積当
たりの光量が増加したため、光触媒反応が
活性化し、除去率が向上
また、株式会社テクノ菱和と共同でFig. 3に示す
新実験系を構築した。
UVとUS(超音波)を用いた処理装置
トルエンと過酸化水素ミストの接触確率また
はOHラジカルの生成速度が除去率に影響
流量を変化させて実験を行った(Fig. 5)。
流量を少なくすると、装置内のトルエンガス
の滞留時間が増え、過酸化水素含有霧との
反応が促進され、高い除去率を得たことが考
えられる。
100
0.6L/min
75
60
50
29% 32% 33%
22%
25
8%
30%
13%
0
0
2
10 24 52 103 1000
H2O2 concentrations in solution
[mg/L]
Fig. 4. Removal ratios of toluene
gas under UV254 irradiation.
Toluene gas concentration:
4.0 ppm, Gas flow rate: 1.0
L/min.
254 nmのランプ照射下におけるトルエ
ンガスの除去率
Removal ratio [%]
Removal ratio [%]
前回の報告では、溶液中の過酸化水素濃度を
増加させると、霧中の過酸化水素濃度も増加す
ることを確認した後、254nmの主波長をもつUV
ランプと過酸化水素を用い、トルエンの分解を
行った。過酸化水素を含まない霧の場合、ほと
んどトルエンガスを分解されていないことから、
霧の表面上で紫外光と過酸化水素からOHラジ
カル生成していたものと考察を行った。
Fig. 4は過酸化水素濃度を0 ~ 1000 mg/Lと
変化させ、トルエンの分解実験を行った結果で
ある。
Fig. 3. Schematic diagram of the new experimental setup.
新実験系の概要図
50
1 L/min
1.5L/min
51%
37%
40
27%
30
20
10
0
Fig. 5. Effect of the gas flow rate
for removal ratios.
流量変化が与えるトルエンガスの除
去率への影響