Risk assessment

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リスクアセスメント
Risk Assessment
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リスクアセスメントのメリット
 物質と財産への損害の減少
 効果的な職務遂行
 怪我や災害の減少
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定義: “hazard” and “risk”
 BS8800:1996
 Hazard とは
 危害の可能性を持つ“源”または“状況”
 BS8800: 1996/OHSAS 1999
 Risk とは
 危険事象の可能性と結果の組み合わせ
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リスクとは何か?
リスクは活動または出来事による悪影響の可
能性とみなされる。
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リスクの概念
危険源
(hazard)
リスク
(Risk)
事故誘因
出来事
(incident)
事故
(accident)
損害
(harm)
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リスク(個々の認識)
リスクは個人的な概念であり、それぞれ異なる。
車の運転という行為を考えたとき、あなたはどのように
リスクレベルを見積もるか?
F1ドライバーだったら?
タクシードライバーだったら?
年老いた老人だったら?
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リスク(個々の認識)
リスクは、個人によって異なって見える。
考えるべきもうひとつのことは、人々の認識は危険
とその変化への理解が増すことによって変わるとい
うことである。
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リスク(複数要因の複合)
例:十分な明るさのないエリアを急いで歩いていた人
が木材につまづく。
次のような質問に対する答えが要求される:
 そのエリアを歩く必要があったか、または安全な経路があったか?
 この人物が急いでいなかったら、木材に気づき、よけていたか?
 そのエリアがより明るかったら、この人物は木材をよけていたか?
 その木材を取り除くことができたか?
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リスク(ドミノ効果)
社会環境:
危険にする状態
危険行為または状態:
不十分な計画、危険な設備、危険な環境
事故:
上記の出来事が互いに作用し、悪い何かを引き起こすときに事故
が起きる。
けが:
人がダメージを受けるときにけがが生じる。
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リスク(ドミノ効果)
けがのない事故がしばしば起き、それらはニアミス
(ヒヤリ・ハット)と言われる。通常、これらのニアミ
スは最後のドミノが倒され、けがが生じるまで無視
される。
ドミノ効果は限定的なので現実に反映されない。
より正確な現実の状態は、複数要因とドミノ効果の
結合によって得られる。
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容認できるリスクレベル
可能性のあるメリットと比較して、デメリットに対し
て対応することによって決定される。
どんな場合もリスク0はあり得ない
交通事故が多くても自動車を使うのは便益が大
きいため。社会がリスクを許容している。
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リスクアセスメントとは
リスク検出のための確実な考え
を用い、問題となる危険を評価
すること。
許容できるリスクを見出すことと
も言える。
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リスクアセスメントが使えるとき・使えないとき
 使える場合
 ハザードが重大な“脅威”を引き起こしそうであり、現状のまた
は計画している管理が十分かどうか不確かである場合
 最低限の法令要求を超えるOHSの継続的改善
 使えない場合




明らかに些細なリスク
管理がゆるぎない法的要求または標準に適合している
業務に対して適切である
誰もが理解し使用されている
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なぜ、リスクアセスメントが重要なのか?





法令上の義務(欧米の場合)
計画の / 現状の管理が十分かの確認
危害発生前のリスク管理
積極的な安全カルチャーの促進
RAは全員の手順への同意の機会を提供する:
 hazards & risksの認識の共有に基づく
 不可欠であり実行可能
 傷害及び疾病の防止に成功するであろう
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証拠を調査する
 小さな事故の体験を持つ人は、高いリスクの
認識を持っている。
 この体験は強烈に関係付ける
 作業許可システムの支援
 作業許可システムの有効性への信頼
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落とし穴と解決策
 落とし穴
 (官僚的な)煩雑な手続きは雑用と理解される
 組織は過度の(官僚的な)煩雑な手続きを作る
 アセスメントの様式を埋めることが目的になる
 自己満足: 仕事に近すぎる人々は、もはやハザード
が見えず、リスクを判定できない
 解決策
 協力と参加
 トレーニング:皆が新鮮な目と探求的アプローチでアセスメン
トに取り組む
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リスクアセスメントの基本ステップ
1.
2.
3.
4.
5.
6.
業務活動の分類
危険源の特定
リスクの見積り
リスクが許容か否かの決定
リスクコントロール実行計画の作成
実行計画の妥当性の見直し
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リスクアセスメントの要求事項






上級管理者の選任 – 組織と指揮
関係者との協議
アセスメント要員のトレーニング
アセスメントの妥当性の見直し
管理上の詳細及び重大な所見の文書化
リスク手順の対比:
 重大な危険源
 健康への危険源
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実際上のリスクアセスメント







統合したアセスメント が有効(例, 手作業, 化学物質)
リスクアセスメント様式の設定
業務活動及び必要な情報の分類基準
危険源の特定及び分類の方法
リスクの学識的決定の手順
見積りしたリスクレベルの記述用語: risks tolerable
優先のリスクコントロールと実行のタイムスケジュー
ル
 アクションプラン見直しの基準
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リスクアセスメント様式








業務活動
危険源
適切なコントロール
リスクにかかわる人員
危害発生の可能性と危害の厳しさ
リスクレベル
必要とされる対策
管理の詳細
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業務活動の分類





地理的区域
生産またはサービス提供の段階(工程)
計画された業務と事後処理的な業務
特定の職務
記憶されたまれな職務
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業務活動情報:
 職務: 場所; 期間; 頻度; 人員
 適切なコントロール: トレーニング; 業務制度; 機
材・設備
 機械装置: 道具; 指示書
 手作業: 大きさ; 形状; 重さ
 物質: 物理的組成; データシート
 リアクティブなモニタリングデータ
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危険源の特定 1
 危害の源が存在するか?
 誰が (何が) 危害を受ける可能性があるか?
 危害はどのように発生するか?
 危害発生の可能性が明らかに無視できる程度の
危険源は文書化したり、更なる検討をすべきでは
ない。
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危険源の特定 2
 危険源の広範な分類:





機械的
電気的
放射線
物質
火災及び爆発
 危険源リスト, 例:





スリップ/転落: 平地または高所から
スタッフへの暴力
物質: 吸入, 摂取, 皮膚吸収
業務上の肢体障害
下請負作業
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危険源の特定:視点
 物理的
気象学的
 化学的
地質学的
 人間工学的
動物学的
 生物学的
行動科学的
 心理学的
海洋学的
場所の視点・要因
 山岳、海洋、地下、山林、熱帯雨林、砂漠、
雪山、石油・化学コンビナート
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リスクの見積り 1
 危害の重篤度
 些細な危害:
 軽い切傷 / 打撲; 一時的不快感
 中程度の危害
 振動症, 軽い骨折; 難聴; 喘息
 重大な危害
 切断; 死亡; 職業性癌
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リスクの見積り 2
 危害の起こりやすさ
 非常にまれ
 まれ
 おこりやすい
 起こりやすさの見積り, 考慮点:






管理の妥当性
業務活動情報
頻度 / 暴露の期間 & リスクに接する人数
サービスの停止, 機械部品, 安全装置, 場所
保護具による保護
不安全行為
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可能性(起こりやすさ)
危険源の場所が事故発生の可能性に影響すること
に注意。
例えば、回転ベルトが人が容易に接近する安全通路
の近くにある場合、同じ回転ベルトが人が入れない
位置に置かれる場合よりも可能性が高い。
つまり現場を確認することが重要!
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リスクの許容可否の決定
 リスクレベル評価表の活用
 危害の起こりやすさ及び重篤度の見積りにし
たがって分類する
 合理的な出発点
 リスクレベル記述に数字も使用可能
(ただし正確にはならない)
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Risk level estimator (words)
些細な危 中程度の 重篤な危
害
危害
害
極めてま
れ
些細
許容
可能
中程度
まれ
許容
可能
中程度
重大
起こりや
すい
中程度
重大
許容
不可
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Risk level estimator (numbers)
些細な危 中程度の 重篤な危
害
危害
害
極めてま
れ
1
2
3
まれ
2
4
6
起こりや
すい
3
6
9
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Risk level estimator- 実行
 リスクレベルに応じた管理努力と緊急性
 対策の登録, 優先順位, 管理の維持または改
善の考案
 計画と実行 – BS8800:1996 annex C
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リスクに基づくコントロール計画 (事例)
リスクレベル
対策とタイムスケジュール
些細
ノーアクション, 記録不要
許容可能
追加の対策不要、管理を確実にす
るための監視要
中程度
リスク低減の努力要、しかし防止の
コストは制限する
重大
リスク低減の速やかな努力要、低
減コストは効果かもしれない
許容不可
リスク低減まで業務停止、低減コス
トは無制限
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リスクコントロール実行計画の準備
コントロール – 考慮点, 例:
 危険源の除去?
 全員を保護?
 技術上、管理上のコントロールの組み合わせ?
 計画保全?
 保護具は最後の手段
 予防活動的な測定指標も計画の一部
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リスクコントロールの順位
コントロール: 危険除去または許容可能なレベルま
で減少させるためにとる方法
コントロールの順位: リスクコントロールの方法を選
ぶとき、考えられる順番
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コントロールの階級(順位)






除去
代用
隔離
工学コントロール(Engineering control)
管理コントロール(Administrative control)
個人用保護具(PPE)の提供
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コントロールの階級
除去
危険源を扱う最良の方法はそれを取り除くことである。
一度取り除かれれば損害の可能性はなくなる。
例)不要化学物質の排除、作業の廃止
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コントロールの階級
代用
これは危険なプロセスまたは物質を危険でないもの
に置き換えることである。これは除去ほど十分ではな
いため、リスクが残留するかもしれない。(減少したと
しても)
例)化学物質の毒性の低いものへの代替
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コントロールの階級
隔離
危険源を人から離す、または隔離する。この方法
は、危険が取り除かれていないことが問題である。
ガードまたは隔離装置は、取り除くときまたは外さ
れたとき、常に危険である。
例)安全カバー、騒音遮蔽板
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コントロールの階級
工学
工学的な解決は、設備や作業環境を改善することで
ある。前述の隔離の方法を含むこともある。
例)局所排気装置の設置、安全装置の設置
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コントロールの階級
管理
管理的な解決は、通常事故発生の可能性を変えるこ
とである。これは、その危険にさらされる人数、時間
を減らし、その危険にさらされる人々にトレーニングを
提供することによって行われる。
例)作業方法の変更、教育訓練の提供
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コントロールの階級
個人用保護具
個人用保護具の提供は、全てのコントロール方法が
実行不可能なとき、またはコントロール階級のより上
のもう一つとともに使用するときにコントロールを高め
るためにのみ考えられるべきである。
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実行計画の妥当性の見直し






新たなコントロール: 許容可能なリスクレベルか?
新たな危険源が生じないか?
最もコスト対効果が優れた解決策か?
従事者の見方: ニーズ & コントロールの実用性は?
実際の使用, 仕事の圧力に直面して無視されないか?
継続的見直し, そして必要があれば見直す
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モニタリングとレビュー
 コントロール策実施後のレビューは不可欠である。
 レビューは、リスクマネジメントプロセスの重要な
一部である。
 実施されたコントロールの有効性を評価すること、
そしてコントロール策により新たなリスクが生じて
いないことを確認する。
例)安全柵の設置により避難ルートが妨害される。
排気装置の設置により騒音が高くなる。
 常に変化に対応しなければならない
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最後に
 リスクアセスメントは、その仕事に従事する作業者、
専門家を加えて実施することが大切である。
 過去の災害やニアミスは貴重な財産として活用す
る必要がある
 書面上ではなく現場を確認することが不可欠であ
る。