第3日目第2時限の学習目標 平均値の差の検定について学ぶ(続 き)。 (1)分散が等しい時の平均値の差 の 検定方法 (2)分散が異なる時の、平均値の 差 の検定の是非 平均値の差の検定(37) 分散が等しい時の、平均値の差の検定の手順(1) 両群での分散が等しいとみなされる場合は、つ ぎの t-統計量と対応する自由度を計算する。す なわち、 t N x N y ( N x N y 2) X Y NxS N yS 2 x 2 y また、自由度は、 N x N y 2. Nx Ny , 平均値の差の検定(38) 分散が等しい時の、平均値の差の検定の手順(2) t-統計量を計算し、自由度を計算し たら、授業中に指定された危険率に 対応する「分散が等しいときの t-検 定の危険率と棄却点の値」を見る。 すなわち、 平均値の差の検定(39) 分散が等しい時の、平均値の差の検定の手順(3) 標本での t-値がこの棄却点の値 0.05 t18 (0.025/ 2) 2.4450, * ( 0.01 t18 (0.005/ 2) 3.1966) * 未満ならば、等平均仮説を採択する。この 場合、平均値の差がないことを意味する。 平均値の差の検定(40) 分散が等しい時の、平均値の差の検定の手順(4) 一方、授業中に指定された危険率に対応する 「分散が等しいときの t-検定の危険率と棄却点 の値」を見て、標本での t-値がこの棄却点の値 0.05 t18 (0.025/ 2) 2.4450, * ( 0.01 t18 (0.005/ 2) 3.1966) * 以上ならば、等平均仮説を棄却する。この 場合、両群の平均値に差があることを意味す る。 平均値の差の検定(41) 分散が異なる時の、平均値の差の検定の是非(1) 両群の分散が異なるとみなされる 場合は、べーレンス・フィッ シャー問題と呼ばれており、 そのような場合に平均値の差の検 定を行うこと自体に無理があると 言われている。 平均値の差の検定(42) 分散が異なる時の、平均値の差の検定の是非(2) また、この場合、F-統計量と t’-統 計量は互いに独立ではないので、 2つの検定を続けて行う場合の全 体としての危険率の計算は困難で あり、 t’ 検定では、危険率のコントロー ルは行わず、次善の策として、 α%の危険率で行うこととする。 平均値の差の検定(43) 分散が異なる時の平均値の差の検定の手順(1) 両群での分散が異なるとみなされる場合は、つ ぎの t-統計量と対応する自由度を計算する。す なわち、 X Y t' , Wx Wy ここで、 2 x Uy S y2 Ux S Wx , Wy . N x N x 1 N y N y 1 平均値の差の検定(44) 分散が異なる時の平均値の差の検定の手順(2) つぎに、この場合の t’-分布の自由度は、いろいろ な方法があるが、ここでは、その中で SAS が標準 として用いているところの (b) Satterthwaite (1946) の方法による自由 度を計算すること、すなわち: (Wx Wy ) 2 2 Wx2 Wy N 1 N 1 x y . 平均値の差の検定(45) 平均値の差の検定の一連の手順(1) 平均値の差の検定の一連の手順は、つぎのとお り: (1)最初に、分散の等質性の検定を行う。 (2)その結果、両群の分散が等しいと見な さ れる場合は、 t の値を計算する。 (3)もし、両群の分散が等しいとみなせな い 場合は、 t’ の値を計算する。 平均値の差の検定(46) 平均値の差の検定の一連の手順(2) 平均値の差の検定に先立つ、分散の等質性の検 定を行うには、 (1)2組の標本の平均を、それぞれ求める。 (2)2組の標本の分散を、それぞれ求める。 (3)分散の等質性検定のための F-統計量を 計算する(標本数が等しい時、簡単)。 (4)分散の等質性検定と平均値の差の検定 を逐 次的に行う場合、一連の検定の全体的危 険 率に対応する棄却点の値と、上の F-値を 平均値の差の検定(47) 平均値の差の検定の一連の手順(3) 平均値の差の検定に先立つ、分散の等質性に関 する F 検定では、両検定の一連の全体的危険率 をコントロールした危険率で検定を行う。 分散の等質性の検定では、 (1)分散の等質性が採択された時は、平均 値の 差の検定時にも、両検定の一連の全体的 危 険率をコントロールした危険率で検定を 行う。 (2)分散の等質性が棄却された時は、平均 演習7(1) 2群の平均値の差の検定を行う。 授業での演習のサンプル数は両群共、10 と する。 以下の演習7のデータセットのうち、演習6で 使った群がX群に入っている方のデータセット を選ぶこと。 (データセット1): X群: 41,24,20,21,15,26 ,19,23,40,26 Y群: 10,46,26,12,57,18 演習7(2) 2群の平均値の差の検定を行う。 授業での演習のサンプル数は両群共、10 と する。 以下の演習7のデータのうち、演習6で使った 方を X群とし、演習6では使わなかったもう一 方のデータを Y群のデータとして用いよ。 (データセット2): X群: 38,24,15,26,10,22 ,14,29,37,29 Y群: 25,46,45,12,46,27
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