電気事業の現在 -変革する海外・日本の電気事業- ②

電気事業の現在
-変革する海外・日本の電気事業-
②
2001年11月13日
籔本 晃
http://www.epdc.co.jp
トピック
• 第1回 (11/6)
– イントロダクション
– 電気事業の変革
– 海外電気事業の変革
– 米国
– 英国
– EU
– まとめ
• 第2回 (11/13)
– 日本の電気事業
– 日本の電気事業改革
– 自由化への経緯
– 現状
– 評価と課題
– まとめ
日本の電気事業 Japan
電気事業の規制
• 法令
– 電気事業法
• 規制官庁
– 経済産業省 資源エネルギー庁 電力ガス事業部
事業者の種類
卸供給事業者
一般電気事業者
卸電気
事業者
特定規模
電気事業者
公営等
特定電気
事業者
特定供給
自家発
卸供給事業者
発電
送電
同一構内の自営線
配電
小売販売
小売販売
需要家
需要家
電力供給・電気事業の構造
発電
卸電気事業者
一般電気事業者
(電力会社)
送電
卸販売
ネットワーク
配電
小売販売
需要家
自家発電
/特定供給
特定電気事業
電源開発株式会社
• 国が67%の株式を所有する特殊法人
• 日本全体の発電設備出力の約6%を保
有
• 電気を一般電気事業者(電力会社)に卸
売り
• 2003年頃に民営化予定
(1997年閣議決定)
電力供給・電気事業の構造
発電
一般電気事業者
(電力会社)
「託送」
送電
特定規模電気事業者
(PPS)
ネットワーク
配電
大口需要向け小売販売
需要家
事業者の種類
卸供給事業者
一般電気事業者
10
卸電気
事業者
3
北海道
電源開発
東北
東京
公営等
卸供給事業者
54
多数
自治体営
特定規模
電気事業者
特定電気
事業者
特定供給
自家発
9
4
多数
多数
共同火力
ダイアモンドパワー
日本原電
(IPP等)
丸紅
上越共火
新日鉄
イーレックス
中部
神戸製鋼
サミットエナジー
北陸
太平洋セメント
エネット
関西
トーメン 他
大王製紙
中国
サニックス
四国
新日鉄
九州
旭硝子
沖縄
諏訪エネル
ギーサービス
石油、化学、鉄鋼などの
事業者が、自らもしくは
関係企業等により発電
設備を工場に隣接して設
尼崎ユーティリ 置している場合が多い
ティサービス
六本木エネル
ギーサービス
JR東日本
電力会社の供給区域
9電力会社
+
沖縄電力
60Hz
沖縄電力
50Hz
北海道電力
北陸電力
東北電力
関西電力
中国電力
東京電力
九州電力
中部電力
四国電力
電源の構成
特定規模電気事業者
0%
自家発電
14%
特定電気事業者
0%
卸電気事業者
13%
水力等
12%
一般電気事業者
73%
(電気事業便覧平成13年度版 2000 発電電力量)
石炭
19%
石油
16%
原子力
32%
LNG
21%
( IEA Electricity Information 1998 電力10社、卸事業者、自家発等 合計)
電源の構成比
100%
90%
12.2
18.6
80%
70%
40%
30%
28.0
15.1
3.8
6.2
13.5
29.1
32.4
9.8
1.1
20.9
16.2
天然ガス
75.9
石油
53.8
52.3
34.3
18.9
1.0
2.3
7.3
0%
Japan
US
水力等
原子力
1.6
20%
10%
3.7
31.8
60%
50%
10.6
UK
Germany France
石炭
発電種別の位置付け
電力需要
180,000
175,000
600,000
500,000
165,000
電灯
電力
特定規模需要
自家発自家消費
最大電力
400,000
160,000
155,000
300,000
150,000
145,000
200,000
140,000
100,000
135,000
0
1991
1992
1993
1994
1995
1996
1997
1998
1999
130,000
2000
最大電力(1,000kW)
170,000
最大電力(1000kW)
使用電力量(1000MWh)
使用電力量(100万kWh)
700,000
日本の電気事業改革 (電力自由化)
電力自由化(規制緩和)の背景
• 経済状況
– 電気料金の内外価格差 ⇒ 輸出産業の国際競争力
• 政治的課題
– 政府規制の役割見直し
– 外国からの市場開放要求
• 国内他産業の規制緩和
– 通信・航空
• 諸外国での電力自由化進展
– 米国・英国・EU諸国
電気料金の国際比較
産業用
家庭用
18.72
15.89
20
15
8.26
10
12.78
4.02
0
an
p
Ja
US
6.73
6.49
UK
an
G
m
er
y
4.67
e
c
n
a
Fr
家庭用
5
産業用
US¢
/kwh
12.89
12.07
”規制緩和”/”自由化“
供給義務
供給義務
独占的地位
料金規制
独占
(保護)
規制
原価主義
原価主義:Cost of Service
料金規制:Rate of Return
規制
緩和
自由化
競争
自由
参入退出自由
競争価格
原価主義
電力自由化の概念
発電/卸
自由化
発電
垂
直
統
合
送電
供給義務
独占的地位
配電
販売
料金規制
発電
送電
配電
小売
自由化
参入退出自由
供給義務
独占的地位
規制の
変質
原価主義
競争価格
販売
料金規制
原価主義
競争価格
参入退出自由
電力自由化のコンセプト
目
的
• 『より効率的な産業、規制の仕組みの構築による
料金の低減』
手 法
• 発電部門での全面的競争
• 最終需要家による供給者選択
(小売供給部門での競争)
2015/10/1
19
自由化実現の手段
• 送電線の開放
送電線「所有」と「使用」の分離
送電線は”Essential Facility”
• 競争・規制部門の分離
発電,供給(販売) ・・ ・・ ・・
送電,配電
・・ ・・ ・・
競争
規制(独占)
• 給電・系統運用の中立化
全ての送電線利用者に対して公平・非差別な取り扱い
ex.公平性を担保するための組織
⇒ISO (Independent System Operator)
独立系統運用者:系統運用等を行なう中立組織 送電線を所有はしない
小売自由化
発電
競争関係
発電事業者
送電
電力会社
配電
一般電気事業者
供給(販売)部門
需要家
競争関係
小売供給事業者
電力自由化の進展
Phase Ⅰ
発電競争入札制導入
1995(H7)
Phase Ⅱ
競争入札拡大
1996(H8)
1997(H9)
電気事業審議会
中間
報告
電気事業審議会
卸入札拡大
論議の開始
電気事業
法改正
卸入札制度
開始
第1回
入札
第2回
入札
閣議
決定
経済構造変革プログラム
(行政改革委 規制緩和小委)
中間
報告
閣議
決定
閣議
決定
電力自由化の進展
Phase Ⅲ
小売部分自由化導入検討
Phase Ⅳ
自由化の開始・制度見直し論議
1999 (H11)
1998(H10)
2000 (H12)
電気事業審議会
中間的
整理
基本
答申
電気事業
法改正
制度
答申
小売自由化
論議の開始
第3回
入札
第4回
入札
小売部分自由化
開始
議
定
行政改革推進本部
行政改革推進本部
規制緩和委
規制改革委
2001 (H13)
2002
電気事業
分科会
制度検証
論議の開始
Phase I:発電競争入札制導入
発電
送電
配電
販売
発電/卸
自由化
供給義務
発電
送電
競争価格
参入退出自由
供給義務
独占的地位
独占的地位
料金規制
料金規制
配電
原価主義
小売
自由化
販売
原価主義
競争価格
参入退出自由
Phase I:卸発電部門自由化
• 1995年(H7) 電気事業法改正
– 発電部門参入の一部自由化
– 追加供給力の一部を外部から募集
• 既設電源は対象とならない
• 長期開発電源は対象とならない(7年以内運転開始のもの)
• 競争入札の実施
– 募集に対して多数の応募
– 上限価格より2~4割低い価格
– 鉄鋼・石油会社等の参入
– 用地、燃料、発電経験 等
– 限られた募集枠
– 電力会社が募集枠を決定することができる
卸発電競争入札制度
IPP
IPP
(独立系発電事業
者)
IPP
競争入札
発電
卸発電
会社
送電
電力会社
一般電気事業者
配電
卸入札の状況
年度
供給力
燃料構成
(万 kW)
平成 8 年度
304.69 石油系: 26.8%
石 炭: 57.4%
ガ ス: 13.6%
その他: 2.2%
平成 9 年度
311.83 石油系: 40.2%
石 炭: 46.8%
ガ ス: 13.0%
その他: 0.0%
平成 10 年度
21.50 石油系: 0.0%
石 炭:100.0%
ガ ス: 0.0%
その他: 0.0%
平成 11 年度
100.43 石油系: 39.4%
石 炭: 60.6%
ガ ス: 0.0%
その他: 0.0%
総 計
738.45 石油系: 33.8%
石 炭: 54.4%
ガ ス: 10.9%
その他: 0.8%
入札状況
応札企業:93 社
落札企業:20 社
【神戸製鋼所㈱、新日本製鐵㈱など】
応札企業:92 社
落札企業:16 社
【神戸製鋼所㈱、新日本製鐵㈱など】
応札企業: 6 社
落札企業: 2 社
【太平洋セメント㈱、住友大阪セメント㈱など】
応札企業:11 社
落札企業: 5 社
【住友金属工業㈱、トーメンなど】
応札企業:191 社
落札企業: 38 社
Phase II:卸発電部門競争拡大
• 『経済構造改革行動計画』
– ”いっそうの規制緩和・競争導入を“
– 平成13年までに国際的に遜色ないコスト水準の達成
• 電気事業審議会での議論(平成9年6月~12月)
–
–
–
–
全ての新規火力電源は入札の対象
平成11年度開始予定(”~特段の事情変化ないかぎり~”)
既設電源は競争対象とはならない
エネルギー政策上の理由から原子力・水力は競争対象外
Phase III :小売(供給)自由化
発電
送電
配電
販売
発電/卸
自由化
供給義務
発電
送電
競争価格
参入退出自由
供給義務
独占的地位
独占的地位
料金規制
料金規制
配電
原価主義
小売
自由化
販売
原価主義
競争価格
参入退出自由
Phase III :小売自由化の議論
• 行政改革委員会規制緩和小委員会 最終報告
(平成9年12月)
– 小売競争の導入
• 大口需要家からの段階的実施
• 電力会社の発送配電部門の機能的分離
• 送電線の開放
閣議決定 『経済構造改革 行動計画フォローアップ』
電気事業審議会での小売自由化論議へ
1998~, 1999~
小売自由化
発電
競争関係
発電事業者
送電
電力会社
配電
一般電気事業者
供給(販売)部門
需要家
競争関係
小売供給事業者
電気事業審議会の結論
• “部分自由化” ←→“全面自由化”
↑ “公益的課題”との整合を重視
– 公益的課題:
エネルギー安全保障
地球環境問題
供給信頼度の確保
原子力・水力の保護
• 裁量型からルール型行政へ(事前規制から事後規制)
• 電力会社の所有する送電線を開放
– 小売託送(接続供給)制度の整備
1999年5月 電気事業法改正
政策間の整合
安定供給
供給信頼性
[電源の選択]
エネルギー
安全保障
石炭・石油
ガス・原子力
水力
再生可能エネルギー
競争政策
(効率化による費用低減)
地球温暖化対策
小売部分自由化制度の概要
自由化の範囲
“特別高圧需要家”
(受電電圧 20kV以上 & 使用規模 原則 2MW以上 )
自由化部門の制度
原則:参入規制・料金規制なし
例外:電力会社による「最終保証」
託送制度
原則:当事者間交渉、事後的紛争処理
送電線所有者(電力会社)が託送約款を公表
約款は「届出制」(認可ではない)
必要あれば経済省が「変更命令」
※ 料金算定の原則:
○自由化向けの託送料金によって、他の需要家に悪影響を及ぼさない
○電力会社も新規参入者も同じ条件
小売部分自由化制度の概要
• 託送料金の算定
• 料金算定規則(経済産業省令)
他部門への内部補助の防止
ABC (Activity Based Costing)の導入
• 料金制度の見直し(非自由化部門)
• 料金引き下げを「認可制」から「届出制」に
• 供給メニューの多様化を容認
(電力会社の“経営の自主性”を尊重)
• 独占禁止法との整合、適正な競争環境を創出
• 送電部門における情報遮断
• 『適正取引ガイドライン』を経済産業省、公正取引委員会が整備
• 紛争処理プロセスの整備
– 「相談・紛争事例集」の発表
(経済省 HP上)
部分自由化後の電気事業
電力会社
発
電
新規参入者
規制
非規制(競争)
独占的供給
需要家による選択
需
要
非自由化需要(独占)
特別高圧需要(自由化)
部分自由化後の市場1
販売電力量に占める自由化部分の比率
非自由化
72.3%
自由化
27.7%
需要家口数:8,300口
販売電力量:2,191億kWh
特別高圧
(業務用含む)
高圧
業務用
(特別高圧除く)
低圧その他
電灯
受電電圧
20000V~
6000V
6000V
200V
100V
比率
28%
18%
18%
7%
29%
例
大規模工場
ビル・デパートなど
中規模工場など
ビル
スーパーなど
小規模工場など
一般家庭
部分自由化後の市場2
電力各社 自由化・非自由化需要の電力量比
100%
14%
80%
29%
77%
71%
30%
24%
70%
76%
32%
31%
18%
23%
17%
82%
77%
83%
60%
40%
86%
68%
69%
20%
沖
縄
九
州
四
国
中
国
関
西
北
陸
中
部
東
京
東
北
海
道
0%
北
%
23%
部分自由化後の市場3
電力各社 自由化対象における業務用・産業用口数
北
業務用
産業用
1161
647
1252
46
縄
州
123
九
国
375
四
国
西
関
陸
151
29
7
446
北
部
中
京
東
北
12
910
505
106
47
沖
164
中
2154
68
東
海
道
3,500
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
35
500
87
0
制度開始後の動き
-需要家-
• 官公庁入札の実施
• 通産省本省ビル、静岡県庁、大阪府庁、福岡県庁、九州大学
他
• 地元電力会社による単独応札が多い
• 2年目(H13)はいくつかの入札で新規参入者が落札
• 新規参入の低調などを理由として、入札実施を見送る自治体も
未だ多い
• 需要家団体等による勉強会・検討
• 百貨店協会、トヨタ自動車 など
主な官公庁 電力調達入札結果
静岡県
通商産業省
大阪府
熊本県
福岡県
実施日
H12.7
H12.8
H13.2
H13.2
H13.3
落札者
中部電力
ダイヤモンドパワー
エネット
九州電力
九州電力
応札者
なし
東京電力
東北電力
関西電力
新日鉄
イーレックス
新日鉄
最大使用
電力
3,650kW
4,500kW
3,800kW
3,500kW
4,900kW
参考単価
(削減率)
\16.53
(8.7%)
\19.08
(4%)
\19.05
(5.5%)
\14.96
(11%)
\14.62
(14%)
福岡市
九州大学
鹿児島県
名古屋市役所
大分県
実施日
H12.7
H12.8
H13.2
H13.2
H13.3
落札者
新日鉄
新日鉄
イーレックス
サミットエナジー
イーレックス
応札者
九州電力
イーレックス
九州電力
九州電力
中部電力
九州電力
最大使用
電力
3,100kW
4,000kW
4,500kW
3,800kW
2,300kW
参考単価
(削減率)
\15.77
(15.3%)
\16.00
(8%)
\12.40
(21.5%)
(-)
\16.99
(9%)
制度開始後の動き
•
•
•
•
-新規参入者-
商社、自家発保有者、ガス会社、通信会社などが参入
外資も参入意欲を表明(Enronなど)
私設電力取引所(取引仲介事業)への関心
供給力のほとんどは「遊休自家発設備の活用」
– 新規建設は時間、投資リスクを伴う
– 最近、新規建設の動き ←自家発の余剰による参入の限界
• 官公庁入札への応札
• 事業用ビル、百貨店などへの供給
• 産業用需要(工場など)への供給は難しい
– 産業用料金が安い → 業務用需要がターゲット
新規参入の状況
特定規模電気事業者 出力(届出ベース) 母体企業の業種
名
[kW]
電源の種類
ダイヤモンドパワー
他社(火力・水力)
206,700 商社
丸紅
32,200 商社
子会社(水力)
旭硝子
40,900 窯業
自社(火力)
イーレックス
33,000 金融・商社
他社(火力)
新日本製鐵
31,000 鉄鋼
他社(火力)
エネット
93,020 通信・ガス
サミットエナジー
54,000 商社
自社(火力)
、他社(火
力)
親会社(火力)
、他社(火
力)
自社(火力)
大王製紙
サニックス
524,110 紙パルプ
74,000 産廃処理等
自社(火力)
自由化市場での供給シェア
単位
(GWh)
H13.1
2
3
4
5
6
7
8月
特定規模電気事業者
合計
14
14
16
36
42
46
66
71
10電力
合計
17,504
16,894
18,056
17,238
17,778
18,588
19,495
18,267
特定規模電気事業者
シェア
0.08%
0.08%
0.09%
0.21%
0.24%
0.25%
0.34%
0.39%
特定規模電気事業者
事業者数
1
1
1
5
5
5
6
6
電力会社
99.61%
特定規模電
気事業者
0.39%
制度開始後の動き
-電力会社-
• 料金の改定
• H12.10 各社一斉に料金改定
• 自由化需要向けメニューも値下げ
• 供給メニューの多様化 (休日高負荷割引 など)
• 営業の強化
• 経営効率化努力
• 設備投資抑制
• 費用削減
※ 電力会社間の競争は起こっていない
現行制度下での評価
※ 11月に始まった電気事業分科会では「現状評価」が当面の主要テーマ
• 競争が起こっているか?
(結果)
– 新規参入は微小
–
–
–
–
6社で0.39%
供給力確保の困難
電力会社の値下げ
託送約款の問題点
– 電力会社間競争は起こっていない
– 価格の低下は観察されている
– 非自由化部門の値下げ幅との比較
現行制度下での評価
※ 11月に始まった電気事業分科会では「現状評価」が当面の主要テーマ
• 現行制度は適正に運用されているか?
– 相談・紛争処理事例
※ 部分供給:一部を新規参入者から、一部を電力会社から供給を受
けること
※ 託送における運用の問題
応諾までの期間
メーター等機器の設置
※ 自家発の利用による新規参入への対応
– 公益的課題(エネルギーセキュリティ、供給信頼度)への影響
現行制度下での評価
※ 11月に始まった電気事業分科会では「現状評価」が当面の主要テーマ
• 現行制度はそもそも妥当な制度か?
– 接続供給約款の内容
•
•
託送サービスの条件(料金、期間など)
事故時バックアップなどの付随サービスの内容
– 新規参入者の競争条件
•
既存事業者の圧倒的なシェアの存在
– 非自由化部門への効果波及 (小売自由化の範囲)
– 公益的課題(エネルギーセキュリティ、供給信頼度)への影響
今後の課題における視点
• 託送制度
• 料金水準
• 条件 (バックアップ、“同時同量”)
• 送電・系統運用部門のあり方
– 機能的・組織的分離の要否
(ISOの設立、送電部門の分離など)
• 小売自由化範囲
• 高圧までの開放
• 電灯(一般家庭)までの開放
今後の課題における視点
• 競争の活性化
•
•
•
•
卸電力市場の設立
電力間競争
非対称規制の是非
参入の促進 (スケジュールの明確化)
• 公益的課題との整合
• 原子力政策との整合
• 地球環境問題との整合
• (技術的)信頼度の維持
今後の課題における視点
• 海外諸国との関係
• 米国等からの構造改革圧力
• 欧米における先進事例の評価 (cf. カリフォルニア)
• 行政のあり方
• 政策形成の方法、方向
• 規制機関のあり方
• 政策機関のあり方
まとめ
• 構造改革のスピード
– “伝統的”事業が6年で変化
– 海外との比較、他産業との比較ではどうか
• 政策を捉える視点
– 競争政策・社会政策・産業政策…
– 政策の目的
• 事業としてのダイナミズム
– 業態の変化
– 企業の行動論理の変化
– 消費者の視点の変化
質問をどうぞ