文献史料にもとづく19世紀末~20世紀初頭の 東北地方

文献史料にもとづく19世紀末~20世紀初頭の
東北地方における地震・火山噴火頻発期の推移
小山研究室
30616014
総合科学専攻2年
鈴木 慎
目次
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研究目的
研究方法
これまでの研究成果
これまでの研究から
今後の課題
これまでに読んだ史料
研究目的
19世紀末から20世紀初頭の東北地方は,明治三陸地
震に始まり様々な地域で火山が噴火したり地震が起き
たりした異常な時期だった。火山は蔵王,磐梯,安達太
良,吾妻など次々と噴火していて明らかに異常である。
これらの記録をまとめることは、これから起こる火山噴火
や地震の予知、因果関係を研究する上で重要である。
研究方法
気象庁のページや史料から火山噴火、地震回数を
調べ、分析する。
火山について
1860年~1940年に噴火がみられた岩木山、岩手山、秋田焼山、秋田駒ヶ岳、
蔵王山、磐梯山、安達太良山、吾妻山について気象庁のページ、史料
(火山噴火志:震災予防調査会 編)から記録し、噴火回数をカウントする。
地震について
・1926年~1940年については気象庁のページからマグニチュード4.0以上
のものを抜き出す。
・1860~1925年ものについては史料から地震についての記述がある日を
抜き出す。
これまでの研究
年代別火山噴火回数
西暦
1860
1870
1880
1890
火山噴火回数
1
1
1
7
1900
1920
1
0
1930
1940
1
1
噴火火山
岩木山
蔵王山
磐梯山
秋田駒ヶ岳(1)
吾妻山(3)
蔵王山(2)
安達太良山(1)
安達太良山
秋田駒ヶ岳
蔵王山
表より、1890年代は特に噴火が多かったことがわかる
1926~1940年のM4.0以上・
震度3以上の地震の推移
200
M4.0以上
震度3以上
150
回
100
数
昭
和
三
陸
地
震
秋噴
田火
駒
ヶ
岳
福東
島方
県沖
地
震
50
0
1925
噴
火
蔵
王
山
1930
1935
1940
西暦
火山噴火時は、M4.0 以上の地震が減少傾向
これまでの研究から
1860年~1925年の地震記録に地域、回数とも
に明らかなばらつきがある。年によっては地震が
なかった時期もあった。これは地震の情報が不
足しているといえる。したがって、1860年~1940
年という長い期間から見るとM4.0以上の地震が
減少傾向の時に噴火しているとは断定できない。
今後は、まだ目を通していない史料から地震に
関する記述を抜き出し、地震の回数をカウントす
る必要がある。
今後の課題
• 1860~1925年についてまだ目を通していない史
料(気象要覧、気象月報等)から地震の数をカウ
ントする。
• 時期別に地震と火山噴火の推移の表を作成する。
地震と火山噴火の推移からわかることを分析する
これまでに読んだ史料
• 日本地震史料 続補遺
東京大学地震研究所 編
• 日本噴火志
震災予防調査会 編
• 震災予防調査会報告
震災予防調査会 編