企業の社会的責任』 ー競争力としてのCSRー

経済学のフロンティアへ・・・
『企業の社会的責任』
ーCSRが企業に利益をもたらすー
武蔵大学経済学部
渡辺史門
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ゼミ論の概要と構成案の紹介
2
概要

今年度のゼミ論も昨年と同じく、『企業の社会的責
任(CSR)』について熱くディープに論じる。

CSRに取り組むことで企業にとって利益をもたらし、
競争力になるということを多くの具体的手法やケー
スを用いて論じていく。

また、『CSRスパイラル』という独自の手法を用い
て企業がとるべき活動をわかりやすく紹介する
3
プレゼンを始める前に・・・
現状とCSRスパイラルについて
4
日本におけるCSRの意識調査(消費者編)

環境や社会貢献への意識と消費行動
5
日本におけるCSRの意識調査(企業編)

CSRへの取り組み
6

CSRを取り組む意味
7
CSRスパイラルとは・・・

今まで数多くのCSRに関する手法が考案されて
きましたが、一企業がとるべき行動の具体的な
流れをまとめたものがなかった。
そこでそれをわかりやすくまとめたものが・・・
『CSRスパイラル』
です!!
わかりやすく図式化すると・・・
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CSRスパイラル
企業価値の上昇
SRIにおける評価
第三者の評価
自社における活動
社会貢献活動
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本日のプレゼン
『企業倫理』
-CSR徹底への道のり・・・
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自社における活動





社会貢献活動:教育機関への援助、環境保全活動
経営倫理
コンプライアンス活動
フェアトレード
環境への配慮
・・・etc
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なぜ、企業倫理が利益につながるのか??

今まで・・・
企業倫理

正反対の事象
であるという認
識
利益追求
これからは・・・
企業倫理
利益追求
企業倫理なくして利益
が見込めなくなってくる
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なぜこのような考えになったのか??

アメリカでは・・・
・70年代に「利益の最大化」をゴールとした戦略論が主流と
なる。
・80年代になると、「血も涙もない経営」が横行し、不祥事や
訴訟が多く発生した。
・80年代後半には、マネーゲームこそがビジネスの真髄と
言われるようになる。
・大学教育の中で人間理解や社会における企業の道義的
責任を考えるカリキュラムを作ることとした。
・また、NPOなどを通して市民が意見を発するようになった。
市民が企業を選択するようになった
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
日本では・・・
先にあげた意識調査でもわかるように、60%近
くの人が企業の環境への配慮、企業の姿勢を考
慮して消費行動をとるようになってきている。
ということは・・・
環境や企業姿勢が利益につながる要素になることがわかる!!
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具体的な企業倫理に関する手法

わたりやすくフレームワークで表現すると・・・
倫理計画
の策定
監査
の実施
倫理教育
の実施
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倫理計画の策定方法
外部へ公表
倫理計画の正式決定
各部署の意見を吸い上げる
全体構成の検討
経営トップのコミットメントの発表
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倫理教育

階層別教育項目
階層
必要教育項目
経営層
①経営者から見た企業倫理の定義と必要性
②企業倫理の歴史的背景と現状と今後の方向
役職者
①現場のリーダーとしての倫理観
②倫理先進企業の経営哲学を学ぶ
一般社員 ①職場における人間関係を円滑にする心得
②企業の経営理念と行動規範の理解と実践
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
職能別教育項目
職能
必須教育項目
営業
・カルテル ・有害欠陥商品 ・詐欺
・誇大広告 etc
技術
開発
・欠陥商品 ・知的財産 ・機密保持
・産廃処理 ・自然破壊 etc
管理
一般
・社会の倫理動向の流れ ・知的財産
・多国籍企業の不正 etc
経理
財務
・脱税 ・虚偽報告 ・市場操作
・不正政治献金 etc
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教育上のポイント
①自社の企業倫理を理解すること。
②経営トップの考えを理解すること。
③社内外の環境が大きく変化していることを理解
すること。
④最近の不祥事をケースに使って理解すること。
⑤外国の企業など先進的事例を紹介すること。

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ケーススタディー:
株式会社テキサス・インスツルメンツ(TI)

TIにおける企業倫理のフレームワーク
フォロー
組織
教育
普及
20
組織
エシックスに関
する戦略の立
案
エシックスコンタクト
エシックス委員会
ダラス本社にあ
る。
エシックスオフィス
エシックスコンタクト
エシックスコンタクト
エシックスコンタクト
エシックスリーダー
日本を含め全世界
に四ヶ所に配置。各
地域の特性を理解
した責任者を配置。
エシックスリーダー
日本では各事業所
に責任者を配置。
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普及
①エシックスカード
もし判断に迷ったら
・「それ」は法律に触れないだろうか
・「それ」はTIの価値基準にあっている
だろうか
・「それ」をすると良くないと感じないだ
ろうか
・「それ」が新聞に載ったらどう映るだろ
うか
・「それ」が正しくないと分かっているの
にやっていないだろうか。
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教育
・二年に一度の受講が義務
・教育方法
問題提起
ディベートの実施
標準的な答えを解説
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フォロー
①まず原則として直属の上司に相談する・・・
これは直属の上司が、その職場や状況を一番
理解しているからである。
②オープン・ドア・ポリシー・・・
これによりさらにその上の上司に相談できる。
③エシックスオフィス・・・
さらに困ったら電子メール、電話などで、エシッ
クス・オフィスを活用することができる。また、
匿名での利用も可能。
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まとめ
企業倫理の検討
利害関係者のことを考える
企業倫理の徹底
共通の価値判断基準
企業倫理の徹底を
宣伝
投資家の信頼上昇
企業倫理の徹底
調査機関の評価上昇
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