うず電流探傷技術によるPCB検査における画像処理に関

A-7 うず電流探傷技術を用いたPCB検査に
おける画像処理に関する研究
環日本海域環境研究センター 生体機能計測研究部門
井波 孝仁
もくじ
1.はじめに
 研究対象
 研究背景,目的
2.PCB探傷原理
3.計測結果と差分処理
4.複数の断線を持つ配線の探傷
5.PCB配線の探傷試験
6.まとめ
1.プリント基板(PCB)配線
90°
0°
実際のプリント
基板(PCB)
実験で使用した
配線モデル
1.現在用いられているPCB検査方法
光学的検査
利点
非接触、高速
電気的導通検査
両検査方法の利点を
併せ持つ
利点
導通性の確認が可能
うず電流探傷検査
自動化
問題点
導通性の確認が不可能
2値化
問題点
接触、探傷時間
2.PCB探傷原理
断線
微小な傷部分の信号
2.ECTプローブの構成
検出部 巨大磁気抵抗効果センサ
高感度方向:z方向
利点
数十mmオーダの微小なサイズ,
励磁部 ミアンダコイル
一つの高感度方向を持つ.
利点
プリント基板(PCB)配線の
両端に逆方向のベクトルを
持ったうず電流を流す
電流
3.計測結果
プリント配線
x方向走査
配線
x方向差分
配線が出力
される
傷
z方向走査
z方向差分
傷が出力さ
れる
プリント配線
3.差分処理の利点
計測結果
X方向差分
4.複数の断線を持つ配線の探傷
x方向に1回差分処理をした画像
見逃し
x方向走査
誤認
抽出
x方向差分
x方向差分結果
x方向差分結果
出力信号
4.複数の断線を持つ配線の探傷
z方向にも差分処理をした結果
他では
使えない
しきい値
誤認
見逃し
x方向差分結果
出力信号
感知
z方向差分
x,z方向差分結果
出力信号
他でも
使える
しきい値
5.PCB配線の探傷試験
z方向差分
傷部分の信号の
みが出力されて
いる
探傷可
2値化
x方向差分
配線幅
130mm
計測点幅
200mm 45°方向差分
2値化
配線部分の出力
がキャンセルされ
ていない
探傷不可
6.まとめと今後の展開
まとめ
1. 2方向差分処理によって探傷の確度上昇
2. 2値化処理によって探傷の自動化に前進
3. 前年の研究の40倍の計測点幅で高速化
傾斜を持った配線の探傷

45°,135°方向の配線の探傷は現段階では行え
ないが,プローブの走査方向を45°方向もしくは
135°方向にずらすことで,探傷は可能である
傷のある配線の磁束変化
直線上配線
パッド、断線のある配線
x方向うず電流無
x方向うず電流有
検出磁束無
検出磁束有
5.欠け傷に対しての有用性
x方向走査
x方向差分
z方向差分
傷幅,配線幅判明
傷幅,配線幅不明
z方向走査
x,z方向差分
断線,欠け傷ともに傷
部分が出力
傷の種類の区別はつか
ないが存在は判別可能
励磁磁場の均一性
中心部分が均一性
が高い
上面の磁場
励磁周波数
5MHz
I=200mA
断面の磁場
表皮深さ
29mm
前年の研究手法
配線部分の出力が歪んでいると
シミュレーションで作成したイメー
ジとの差が大きくなるため探傷が
不可能
細かい計測点幅(5mm
程度)が必要計測時間
探傷
配線モデルの計測
予め
合成
作成した
イメージ
との比較
PCBの一部を作成
差分処理
5
6
3
2
1 -6 3
6 -4 -3
4 6 3
45°方向差分処理
7
9
6
1
3
2
7
5
計測結果
5
4
8
7
2
3
3
-1
-4
-7
1
4
2
2
1
2
x方向差分処理
-1 -2 1 1
3 3 -5 -4
1 5 2 1
z方向差分処理