確率・統計Ⅰ

確率・統計Ⅰ
第10回 正規分布(続き)
ここです!
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確率変数と確率分布
確率変数の同時分布、独立性
確率変数の平均
確率変数の分散
確率変数の共分散
ベルヌイ試行、二項分布
二項分布(続き)、幾何分布
ポアソン分布
正規分布
正規分布(続き)
大数の法則、中心極限定理
統計学の基礎1(母集団と標本、確率論との関係)
統計学の基礎2(正規分布を用いた推定・検定)
正規分布(続き)
1. 標準正規分布の(代表的)確率値
2. 正規分布の標準化
3. 正規分布の(代表的)確率値
4. 正規分布の確率計算法
標準正規分布の(代表的)確率値1
確率変数 Z* が標準正規分布 N(0,1) に従うとき、
1. P( Z*≦ 1) ≒
0.841
2. P( Z*≦ 2) ≒
0.977
3. P( Z*≦ 3) ≒
0.9987
標準正規分布のグラフ
標準正規分布 N (0, 1)
f ( x) 
1
e
2
0.4
x2

2
0.3
左右対称
0.2
0.1
-3
-2
-1
1
0
2
3
x
標準正規分布の(代表的)確率値2
確率変数 Z* が標準正規分布 N(0,1) に従うとき、
1. P(-1≦ Z*≦ 1) ≒
0.683
2. P(-2≦ Z*≦ 2) ≒
0.954
3. P(-3≦ Z*≦ 3) ≒
0.997
正規分布(続き)
1. 標準正規分布の(代表的)確率値
2. 正規分布の標準化
3. 正規分布の(代表的)確率値
4. 正規分布の確率計算法
確率変数の標準化
確率変数 X の平均 E(X)=μ, 分散 V(X)=σ2 と
するとき、
X 
*
X 

(Xの標準化)
とおくと、 E(X*)=0, V(X*)=1 となる。
(問) E(X*)=0, V(X*)=1 となることを確かめよ。
正規分布の標準化
確率変数 Z が正規分布 N(μ,σ2) に
従うとき、
標準正規分布
Z の標準化 Z* は N(0,1) に従う
正規分布と標準正規分布の関係
N(0,1)
N(μ,σ2)
面積が等しい
μ+aσ
μ
μ+bσ
b
=
=
b
=
=
a
a 0
a μ b μ
σ
σ
正規分布と標準正規分布の関係
確率変数 Z が正規分布 N(μ,σ2) に
従うとき、
P(μ+aσ< Z <μ+bσ) は、μ,σ
に関係なく、
a, b だけで決まる
(そしてそれは、P(a<Z*<b) に等しい。)
正規分布(続き)
1. 標準正規分布の(代表的)確率値
2. 正規分布の標準化
3. 正規分布の(代表的)確率値
4. 正規分布の確率計算法
正規分布の(代表的)確率値
  3   2   

0.68
0.95
0.997
     2   3
正規分布の(代表的)確率値
確率変数 Z が正規分布 N(μ,σ2) に従うとき、
1. P(μ-σ< Z <μ+σ)
= P(-1< Z*<1) ≒ 0.683
2. P(μ-2σ< Z <μ+2σ)
= P(-2< Z*<2) ≒ 0.954
3. P(μ-3σ< Z <μ+3σ)
= P(-3< Z*<3) ≒ 0.997
正規分布(続き)
1. 標準正規分布の(代表的)確率値
2. 正規分布の標準化
3. 正規分布の(代表的)確率値
4. 正規分布の確率計算法
正規分布の確率計算(例題1)
例題: 確率変数 X が B(10, 0.5) に従うと
き、P(4≦X≦6) を厳密に求め、これと正規
近似から得られる確率を比較せよ。
P(4  X  6)
 P( X  4)  P( X  5)  P( X  6)
1
21
 10 C4 10 C5 10 C6  10 
 0.65625
2
32
正規分布の確率計算(例題1)
例題: 確率変数 X が B(10, 0.5) に従うとき、P(4≦X≦6) を求め、こ
れと正規近似から得られる確率を比較せよ。
P(4≦X≦6)=0.65625
Z を N(10×0.5, 10×0.5×0.5) = N(5, 2.5) に従う確率変数とすると
6.5  5 
 3.5  5
*
P(3.5≦Z<6.5)  P
Z 

2.5 
 2.5
= P(-0.95≦ Z*<0.95) = ( N(0,1) の表を利用)
≒ 0.6578
二項分布の正規近似
確率変数 X は二項分布 B(n, p) に従う
確率変数 Z は正規分布 N(np, npq) に従う
とする。
p が 0 や 1 に近くなく、n が十分大きいとき、
目安: np≧5 かつ nq≧5
P( X =
x)
= P( x - 0.5 ≦ X ≦ x + 0.5 )
≒ P( x - 0.5 ≦ Z ≦ x + 0.5 )
正規分布の確率計算(例題2)
例題: 確率変数 X が B(30, 1/6) に従うと
き、P(X≦5) を求め、これと正規近似から
得られる確率を比較せよ。
5
P( X  5)   P( X  x)
x 0
1
  30 Cx  
 6
x 0
5
x
 5
 
 6
30 x
 0.6164
二項分布の正規近似(例題2)
例題: 確率変数 X が B(30, 1/6) に従うとき、P(X≦5) を求め、これ
と正規近似から得られる確率を比較せよ。
P(X≦5)=0.6164
Z を N(30×1/6, 30×1/6×5/6) = N(5, 25/6) に従う確率変数とすると
5.5  5 
  0.5  5
*
P(0.5  Z  5.5)  P
Z 

25 / 6 
 25 / 6
= P(-2.69≦Z*<0.24) = ( N(0,1) の表を利用)
≒ 0.59…
[まとめ演習] いろいろな分布とその計算
確率変数Xが二項分布 B(50, 0.1) にしたが
うとき、P(X=5) の値を(小数点以下第二位
まで)求め、さらにポアソン近似および正規
近似による値もそれぞれ同様に求めて、
比較せよ。
(計算には電卓等を用いよ。計算式を書く
こと。)
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