授業展開#15 コンピュータの未来 スーパーコンピュータ 内部の演算処理速度がその時代の一般的なコンピュータ より極めて(1000倍以上)高速なコンピュータのこと。 気象予測、分子動力学、シミュレーション天文学のような 大規模数値解析に基づくシミュレーションに利用される。 世界最速: Jaguar: アメリカのオークリッジ国立研究所 に設置されたクレイ社が製造したスーパーコンピュータ。 ピーク時性能が 1,750 テラFLOPS (1.75 ペタFLOPS) 以上 日本の最上位は地球シミュレータ(NEC、122.4 Tflops) で、31位。2004年までの2年半に渡ってTOP500の第1 位。 次世代スーパーコンピュータ 2006年より文部科学省は、地球シミュレータに代わる次 期開発プロジェクトとして、「次世代スーパーコンピュータ プロジェクト」を開始した。当初計画では、「2012年に 10 ペタFLOPS」を達成し、TOP500の1位を目指す。 しかし2009年2月にアメリカで「2011年に20ペタ FLOPS」を目標とするIBM Sequoiaが発表され、予定通 りであれば「日本の1位奪還」にはならない見込みとなっ た。 同年11月、行政刷新会議の「事業仕分け」で、当プロジェ クトは「予算計上見送りに近い縮減」(事実上の凍結)と判 定されたが、政府は判定を見直し、12月16日には2010 年度予算に227億円の計上を決定した。 人工知能: Artificial Intelligence, AI コンピュータに人間と同様の知能を実現させ ようという試み、あるいはそのための一連の 基礎技術。 ちょっと気の利いた家庭用電気機械器具の 制御システムやゲームソフトの思考ルーチン などがこう呼ばれることもある。 ニューラルネットワーク 人間の脳を模した情報処理によって、問題解決を行 う(情報を処理する)こと。シナプスの結合によりネッ トワークを形成した人工ニューロン(ノード)が、学習 によってシナプスの結合強度を変化させ、問題解決 能力を持つようになる。 多次元量のデータでかつ線形分離不可能な問題に 対して、比較的小さい計算量で良好な解を得られる ことが多いことから、パターン認識やデータマイニン グをはじめ、さまざまな分野において応用されてい る。 ファジィコンピュータ ファジィ集合論に基づいて制御モデルや制御系を構成する 方法をファジィ制御といい、ファジィ制御に従ったコンピュー タをファジィコンピュータという。 ファジィ集合論は、要素が集合に属する場合と、属さない場 合の中間の状態を許容する。言語で表現された論理(ファ ジィ論理)によって対象となるモデルや制御系を組み立てて 行くためコンピュータプログラムとの親和性が高い。 例:ある年齢の人間を「若者」「中年」「老人」という3種類の 集合にわけることを考える。ファジィではこのような曖昧な事 象を定量化する。例えば若者に属する集合を A、中年に属 する集合を B、老人に属する集合を Cとすると「35歳の人 間」 x は 0.7の割合で中年に属し0.2の割合で若者に属し 0.1の割合で老人に属すると置いたりする。 光コンピュータ 光に情報を担わせ,適当な光学機能素子により 種々の演算を行わせようというもの。 従来の電子的コンピューターでは,半導体の集積度 の向上とともに導電路が細く長くなり、信号の伝達 速度の低下と発熱が問題となり始め,次世代コン ピューターとして真剣に検討されている。 エレクトロニクス → フォトニクス 量子コンピュータ たとえば量子力学の世界では飛び飛びの値しか取れない物 理量がある。たとえば電子や原子核の「スピン」とよばれる量 がその典型である。これをそのまま1ビットのメモリとして利 用できれば原子一個で1ビットの情報を記憶できる究極のメ モリとなる。 上記のようなビットは「キュービット(qubit)」と呼ばれ、通常 の0/1 の値の他にもそれらの「量子的重ね合わせ」の状態 もとることができる。この状態でプログラムを実行すると、0の 場合と1の場合の両方について並行して計算が行われる。 今のところまだ量子コンピュータは研究段階にあり、核スピン を使った5キュービットが試作されたり、基本回路である制御 NOTゲートがようやく実現されたりというところである。技術 的には克服すべき点がまだまだ多い。2003年巨視的量子 コヒーレンス研究チームはNECと共同で、固体素子を用いた 量子コンピューターの基本回路を世界で始めて実現させた。 バイオコンピュータ 狭義には、デオキシリボ核酸(DNA)を演算 素子として用いるコンピュータ。 DNAコンピュータ 広義には、従来の半導体素子を用いたもの であっても、脳などの神経細胞の構造を模す ことでその働きを再現したコンピュータ。 ニューロコンピュータ フォールトトレラントコンピュータ Fault Tolerant Computer 通常のコンピュータは、システムの一部に支 障を来たすと機能が停止してしまう。大規模 なシステムやミッションクリティカルな業務の システムには障害の発生は許されない。その ため、電源を多重化したり、ハードディスクを 多重化したり(RAID)、無停電電源装置 (UPS)を用いたりすることで、システムに障 害が発生した場合にも正常に機能し続けるこ とをフォールトトレランスという。耐障害性など と和訳される。 その他 人工知能関連では、LISP言語、Prolog言語 が用いられているが、その高速処理専用コン ピュータとして、LISP専用のLISPマシンや通 産省主導による第5世代プロジェクト用並列 計算機がある。 ユビキタス ユビキタスとは、ラテン語で「どこにでもある・遍 在する」という意味で、ユビキタス・コンピュー ターとは「どこでもコンピューター」という意味です。 小型コンピュータチップ 小型メモリチップ 以上 期末試験について 実施:2月4日(木)7・8時限 持ち込み可能なもの • • • 筆記用具 電卓 直筆ノート 範囲 授業全範囲 復習 情報とコンピュータ:ビット 数値の表現と計算アルゴリズム 位取り、ビット列、バイト アナログとデジタル:量子化 2進数世界の数値と文字 変換、エンコード、デコード、文字コード 16進数表現、漢字コード、論理演算 計算機とコンピュータ 計算機の歴史 素子:リレー、真空管、トランジスタ、IC CPUの発展 コンピュータの構造 コンピュータの5大機能 CPUの機能:レジスタ、クロック 処理速度 メモリ:ROM、RAM、キャッシュ、仮想記憶 バス:データバス、アドレスバス HDDの構造:シリンダ、トラック、クラスタ、セクタ インタフェース:パラレル、シリアル コンピュータの構造2 ハードとソフト OS(Operating System) OSの歴史と種類 コンピュータ言語 アルゴリズム 代表者の決定 勝ち抜き戦のアルゴリズム ソート マージ(併合法) 一筆書きのアルゴリズム オイラー閉路 数式と推論のアルゴリズム 数式の表現 前置記法、後置記法、構文木 推論形式 三段論法 あいまいな命題とその評価 コンピュータは何ができるか 有限オートマトン 入力テープ a 状態遷移図 b a b b 読み取りヘッド チューリングマシン 読み書きテープ 0 1 1 0 0 0 読み書きヘッド 有限状態部 b b b b b 有限状態部 コンピュータは何ができないか 万能チューリングマシン チューリングマシンの停止問題 扱いにくい問題 問題の大きさと処理時間:指標 ナップザック問題 巡回セールスマン問題 NP問題 NP完全問題 情報通信 ネットワーク プロトコル イーサネット インターネットサービス インターネットでのプロトコル IPアドレス ネットワークアドレス DNS セキュリティ管理 以上
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