女性支援ワーキンググループは、日本臨床検査医学会において女性が活動しやすい環境を提供するため の方策を調査する目的で、学会員を対象にアンケート調査を行い(2015年2月)、265名より回答を得ました (回答率10%)。 ご協力をいただきました会員各位に深謝するとともに、本アンケートで寄せられた意見を今後の活動に生か してまいります。 アンケート結果の概要および結果の詳細を以下に示します。 アンケート結果概要 1. アンケート回答率は、女性会員17%、男性会員7%、全体で10%であった。 2. 年齢別回答率は、20歳代 5%、30歳代 12%、40歳代 11%、50歳代 13%、60歳代 11%であった。 3. 回答者の約90%は常勤者であったが、30%は休職の経験があり、その半数は出産・育児による休職であった。 4. 専門医認定更新について、該当者(専門医)の半数以上が困難と考えており、理由の半分が、学会参加また は講習会・教育セミナー参加であった。 5. 出産・育児・留学などに伴う専門医取得・更新のサポート窓口については、該当者の約7割が必要としていた。 6. 求人情報サイトについては、約3割の回答者が必要とした。 7. 学術集会での託児所設置は、約半数が必要とし、64%が有料が妥当と回答した。託児所使用料については、 1時間あたりでは、500円以下が約半数、700円―1000円が約40%であった。1日当りでは、2000円、3000円、 5000円という回答がそれぞれ、ほぼ1/4を占めた。 8. 電子媒体による学術集会の公開の必要性については、約3/4の回答者が必要とし、教育講演の公開希望が 約40%であり、以下、シンポジウム約30%、リスクマネージメント約20%であった。公開方法は、約9割がWeb配信 を希望した。 9. 自由意見 ■WG名称、男女共同参画など 男性も育児や介護に関わるため、対象を女性に限るべきではない。(類似意見 6件) 出産・育児に限定した活動内容とすべきではない。 ■支援対象、支援内容について 医師に限らず、研究職、臨床検査技師など幅広い職種に対しての女性支援活動を望む。 理事の女性比率を学会員の女性比率と同程度にしてほしい。 学会のシンポジウム企画や座長に女性を起用するなど、女性が活躍し能力を発揮できる環境作りを希望する。 (本カテゴリー意見 5件) ■学会参加形式、関連単位 学会不参加でも単位が取得できるシステムを希望する。(類似意見 3件) 出産・育児の期間を考慮して、更新を保留できるシステムを希望する。(類似意見 4件) ■託児所関連 学会での託児所が必要。(類似意見 4件) セミナーや学会場で茶菓を出す休憩所などの工夫が欲しい(他学会ではすでに行われている)。 2014年学術集会では、ホームページに託児所の案内があったが、実際には開設されておらず、落胆した。 ■広報 専門職・資格職としての検査医の宣伝が足りない。(類似意見2件) 求職案内を希望する。(類似意見2件) ■生涯学習 学会・セミナー講演のDVD公開を希望する。(類似意見2件) eラーニングの提供を希望する。 ■その他 本活動を通じて、女性医師の勧誘を行いたい。(類似意見2件) 女性支援に関するアンケート 集計結果 日本臨床検査医学会の現在の会員状況(2014年4月現在) 1. 会員数、医師数、専門医数 535 専門医数 男性 女性 74 (609人) 1378 医師数 (1597人) 219 2246 総会員数 (2993人) 747 0 500 1000 1500 2. 評議員数 (250人) 2000 2500 (人) 3. 理事数 (20人) 2 不明 (4人) 2 6 技師 (43人) 0 37 医師 16 (203人) 医師 2 (18人) 187 0 2 その他 (2人) 50 100 200 (人) 150 0 16 5 10 20 (人) 15 4. 過去5年間 (2009-2013年度) の年度別入会医師数 2014年度 (42人) 35 2013年度 (84人) 7 64 2012年度 (94人) 20 72 2011年度 (90人) 22 68 2010年度 (112人) 22 84 0 20 40 28 60 80 100 120 (人) アンケート配布(送信)者の内訳 (男性 2005人、女性729人、計2734人) 未登録 126 45 100代 1 0 11 90代 0 80代 63 2 70代 134 13 60代 356 72 50代 629 40代 401 182 30代 198 171 20代 86 74 54 未登録 10 92 なし 25 21 薬剤師 7 技師 638 医師 471 1200 送信数 216 2005 0 500 1000 729 1500 2000 2500 3000 0 200 400 170 600 800 1000 アンケート回答者 265人 問1. 性別 問2. 年齢 (回答数 265) (回答数 265) 8 (3 %) 20歳代 男性 (52 %) 139 30歳代 (17%) 44 40歳代 女性 64 50歳代 (48 %) 126 102 60歳代 0 50 100 150 問3. 現在の勤務形態 0 (38%) (18%) 47 50 100 150 問4. 今までに休職したことがありますか (回答数 265) (回答数 265) 非常勤, 6% (24%) 休職・離職中, 3% ある, 30% 常勤, 91% ない, 70% 問5. 休職、非常勤の理由 問6. 専門医認定更新に必要な単位取得について (回答数 98人) (回答数 265人) その他, 16% 容易である, 22% 留学, 17% 出産・育児, 50% 該当せず, 50% やや困難, 23% 病気, 14% かなり困難, 5% 介護, 2% 問7. 単位取得困難な理由 (回答数 132人) 日常業務報告書20編, 28% 論文, 25% 問8. 出産・育児・留学などに伴う専門医取得・更 新に関するサポート / 問い合わせ窓口の必要性 全く必要としない, 3% あまり必要とし ない, 14% 学会参加, 23% 講習会参加(RM, 教育セミナー) , 23% (回答数 265人) 該当せず, 48% かなり必要とす る, 22% 非常に必 要とする, 14% 問9. 求人情報サイトの必要性 (回答数 265人) 非常に必 全く必要 要, 12% としない, 16% かなり必 要とする, 22% あまり必要としない, 50% 問10. 学術集会時の託児所 問11. 託児所使用料 (回答数 265人) 非常に必要, 21% (回答数 152人) 有料とす べき, 11% 全く必要とし ない, 25% 無料とすべき, 36% かなり必要と する, 26% 無料が望ましいが 有料でもやむを得 ない, 53% あまり必要とし ない, 28% 問12. 学術集会での妥当な託児所使用料金(自己負担分) 3000(円) 2% 1時間当たり 10000(円) 2% 1日当たり 8000(円) ≦1000(円) 8% 16% 2000(円) 7% ≦500(円) 48% 700-1000(円) 43% 5000(円) 24% 4000(円) 2% 2000(円) 22% 3000(円) 24% (回答数 42人) (回答数 49人) 問13.電子媒体による学術集会内容の公開 の必要性 (回答数 265人) 問14.公開を希望する学術集会の内容 (複数回答可) 全く必要とし ない, 2% 非常に必要, 29% あまり必 要としな い, 24% かなり必要とする, 45% その他, 2% (回答数 243人) リスクマ ネージメ ント, 22% 教育講演, 42% シンポジウム, 34% 問15. 学術集会内容の望ましい公開方法 その他, 2% DVD, 11% Web配信, 88% (回答数 265人)
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