概要3-18 (13)参考:労働法制 ・「第一に、米国政府は、確定拠出年金制度の拠出限度額の引き上 げ、給与天引きではない従業員拠出を認めること、及び従業員が最 適な投資戦略を決めることや、適時ポートフォリオのリバランスな どの適切な行動を確保することを助けるために、投資助言サービス を任意で利用できることを認めるように要請した。米国政府はこ れらの変更が確定拠出年金制度をより魅力的なものにし、従業員、 事業主双方に利益があると述べた。/第二に、米国政府は、解雇紛 争に関し、復職による解決の代替策として、金銭による解決の導入 を要請した。/第三に、米国政府は、労働者の能力育成の観点から 、管理、経営業務に就く従業員に関し、労働基準法による現在の労 働時間制度の代わりに、ホワイトカラーエグゼンプション制度を導 入するよう要請した。/第四に、米国政府は、労働者派遣法による 規制については、限られた時間の仕事や職場(選択)の自由を希望 する者を含む労働者により多く雇用の機会を提供する必要があると の観点から、これを緩和すべきであると指摘した。」(2006年日米 投資イニシアティヴ報告書) 55 評価4-1 4.要望における日本政府に対する評価 (1)「米国は、日本の規制改革に対する継続的な取り組みと、 「機敏かつ迅速」に規制改革を実施し、「改革して成長なし」 の原則を堅持するとの小泉総理の力強い発言に勇気づけられて いる。」(2001) (2)「米国は、日本が意味ある経済改革を達成するため努力を 継続していることを歓迎し小泉総理が国会で表明した「聖域な き構造改革」を断行するとの公約や、「あらゆる分野において 規制改革を大胆に進める」との決意に勇気づけられている。」 (2002) (3)「米国は、本年9月22日に小泉総理大臣が、新内閣は「引 き続き規制改革に力を注ぐ」とともに、「改革なくして成長な し」という政策を堅持するとの表明をしたことを心強く感じる 。」(2003) 56 評価4-2 (4)「本年の要望書において、米国は、日本郵政公社の民営 化計画が進んでいることを受け、勢いを増している日本に おける民営化の動きに特段の関心を寄せた。」(2004) (5)「米国は、小泉総理大臣の日本経済改革に向けた継続的 取り組みを歓迎する。これらの取り組みは日本を成長軌道 に乗せ、より多くの貿易および投資機会を創出した。米国 はまた、規制と構造改革を協力かつ効果的に提唱してきた 規制改革・民間開放推進本部と構造改革特別区域推進本部 のすばらしい取り組みを評価する。」(2005) (6)「米国は、日本の経済改革を推進するとした安倍総理大 臣の決意を歓迎する。新しい機会を生み、競争を促進し、 より健全なビジネス環境をつくりだす改革は、これから先 何年にもわたり日本の経済成長と活力を維持し支えるであ ろう。」(2006) 57 評価4-3 (7)「今年7年目となる規制改革イニシアティブは、日米 2国間の経済関係を強化・拡大するための重要な議論 の場であり続けている。」(2007) 58 狙いと「成果」5-1 (1)個別の分野における米企業のアクセスの拡大 ・電気通信、情報技術、エネルギー、医療、農産物 (2)日本型金融制度の「構造改革」:貯蓄 → 株式投資へ ・郵貯、簡保、共済、年金、投資信託 (3)日本的企業システムの「構造改革」:従業員(経営者) 主権 → 株主主権へ ・(労働者派遣法改正)、商法改正、三角合併 ・株主に対する「責任」が第一、「もの言う株主」 ・正規社員の絞り込み、非正規社員の拡大、元請け・下請 け関係 ・←→「無恒産、因無恒心」(『孟子』「梁恵王篇」) 59 狙いと「成果」5-2 (4)「成果」:日本型企業システムと日本社会の解体:米国 型社会か南米型社会か? ・「もはや日本は経済一流とは言えない」 (大田弘子経済財政担当相2008年1月18日衆議院本会議) ・1人あたりGDP(国内総生産): 1993年世界2位 → 2007年世界18位 ・「格差」の拡大:地方、老人、障害者、貧困層 60
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