統計の基礎 第3回 変数 5月13日 【目標】 • 経済社会のメカニズムを変数の相互関係とし て捉えることを理解する。 • 変数の型について説明できるようになる。 【構成】 変数 1.変数の役割と設定 2.変数の型 (1)スチーブンスの4種の尺度 (2)属性データ、数量データ 3.尺度化 Excelの基本 1.変数の役割と設定 (1)役割 調査の研究課題とは、 • 「 分析単位間で共時的あるいは通時的に、 なぜ従属変数の値が異なるのか」 という観点から定式化できる • 調査の内容はどのような従属変数(被説明変 数)に焦点を当てるかで決まる • 調査の積み重ねは、明確に定義した変数を 共通して使うことが前提 (2)設定 変数をできるだけ明確に定義し、 妥当性、信頼性を高める。 • 変数設定の基本ステップ 変数名称 記述的定義 言葉で明確に定義 カテゴリー 変数の値を示すカテゴリーの設定 ⇒尺度化 分類手順 具体的にカテゴリーへの対応を決める方法 • 相互背反的で全てを尽くしたカテゴリー • カテゴリー分類が困難な変数は複数次元の 可能性 例;国際化、要介護 • 残余カテゴリー なるようにする 該当標本ができるだ少なく 2.変数の型 ①スチーブンスの4種の尺度 比例尺度 ratio scale 原点(0点)を持ち多様な数値解析が可能 距離尺度 interval scale 分散(散らばり度合い)の計測が可能 序数尺度 ordinal scale 推移律の適用が可能 距離尺度化のために、 1,2,3等の値を付すことがある 名義尺度 nominal scale 名義をコード化することが多い 数値的分析のために、 1(該当)、0(非該当)の値を付すことがある ダミー変数 ②属性データ、数量データ • 属性データは属性ごとの標本の頻度で扱う • 数量データは標本の特定の特性の大きさ • 標本を特定の尺度で計測し、 いずれかのデータとして集計する • 名義尺度→属性データ • 序数尺度→属性データ 序数を数量として扱うこともある • 距離尺度・比例尺度→数量尺度 階層ごとの頻度に変換することもある 尺度化 (1)尺度化とは 測定水準の低い尺度の変数の計量可能変数 への転換 • 序列的選択肢による転換 • 他指標との関連付けによる転換 • 回答者による直接的位置付けなど 多様な工夫がありえ得るが、作られた尺度の妥 当性・信頼性に疑問がつきまとう • 任意尺度 文章尺度 文章表現により恣意的に付与 社会的距離尺度 • 外的基準 態度尺度と外的基準との対比 ウォーナー『ヤンキー・シティ』 階級と階層の研究に転換点 • 間接・直接測定 間接:判定者の主観的な判断 直接:回答者の判断 個体値の入手 • 内的一貫性 • 一次元性の確認 ①リッカートの技法 賛成の多い人のグループ、賛成の少ない人のグループを分け グループによって明確に差がある指標を判定に用いる ②ガットマンの技法 誰もが肯定する指標から、あまり肯定されない 指標までを並べ物差しとする ③サーストンの技法 人々の評価から、物差しを直接決める
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