ロングコアデータの解析

ロングコアデータの解析
パススルー磁力計
測っているのはなに?
デコンボリューション演算
周波数空間での演算
実空間での演算
デコンボリューションの前提
本当に測っているものはなに?
パススルー磁力計
コアの磁化を丸ごとほぼ連続に測る
サンプリングが不要
消磁も丸ごと連続にできる
交流消磁だけだけど
ARM/SIRM の着磁も
良いことばかり?
本質的でない問題点
本質的な問題点
パススルー磁力計
測っているのは何?
感度曲線
d m r
i
j
j
m(x)
ij
×
r(t)
+
d(x)
問題点
解像度が上がらない
径を細くする
Negative lobe の問題
方位に偽の変動が出
る
径を細くしてもだめ
Negative Lobe による偽の方位変動
典型的な例
•磁化の強い層
40
30
20
10
0
-10
-20
-30
-40
-50
Rz
Rx
m
dz
dx
Inc
コンボリューション積分
連続関数で書くとコンボリューション積
分

d(x)   m(t)r(x  t)dt
逆演算=デコンボリューション
周波数空間でのデコンボリューション
d(x)   m(t)r(x  t)dt
d˜ ( )   d(x)eix dx
i x
d˜ ( )   m(t)r(x  t) e dtdx
i t
i (x t )
d˜ ( )   m(t) e r(x  t) e
dtdx
d˜ ( )  m˜ ( )˜r ( )
d˜ ( )
m˜ ( ) 
r˜ ( )
ノイズがあるので
˜( )
d˜ ( )  
m˜ ( ) 
r˜( )
r˜ (はωが大きいと小さくな
)
るので、ωが大きくなると、不
安定。安定化するには例え
ば、
˜ ( )
d˜( )  
m˜ ( ) 
˜ ( )
r˜( )    w
実空間での離散デコンボリューション
d1  r1 r0 r1
d2  0 r1 r0
d  0 0 r
3
1

  
  
  
dk  0 0
0
r1
0
0
r0
r1
r1
r0
0m1 
0m 2 
0m 3 
 
 
 
r1 m n 
d から m を求めるには連立一次方程式を
解けば良い。
ただし、やっぱり不安定。
安定化するには
d1  r1 r0 r1
d2  0 r1 r0
d  0 0 r
3
1

  
  
  
dk  0 0
0
r1
0
0
r0
r1
r1
r0
0m1 
0m2 
0m3 
  1
  0
 
r1 mn  0



0
と
安定化最小自乗法
2
1
1
2
0
1
0
0
0
1
2
1
0
1
の大きさのバランスの良い を見つける。
m
2
2
d  Rm    2 m  min
2
0m1 
0m2 
0m3 
 
 
 
2 1mk 
周波数空間?実空間?
周波数空間の演算の方が速い (FFT)
二次元のデコンボリューションはこちら
例えば、HSTのピンぼけ補正
しかし...周波数空間の演算は端の影
響が避けられない。周期性の仮定。
可能であれば実空間で。
いずれにせよαをどう決めるかは大問題
正しいαを見つけるには
ベイズ統計
事前分布:
2次差分が正規分布(0,τ)と仮定
⇦磁化は急に変化しない
残差
正規分布(0,ν)と仮定
事後分布
P(x,y)  P(x | y)P(y)  P(y | x)P(x)
P(d | m)P(m)
P(m | d ) 
P(d )
L(m | d )  L(d | m)L(m)
ν/τ (=α)を与えて尤度が最大になる m を求める
⇨安定化最小自乗法の式のベイズ統計的解釈
αを決めるのはABIC最大の法則
ABIC=-2log(尤度)+2N
デコンボリューションの前提
磁化がある層準で一定である
磁化の変化は一次元
磁化変化の滑らかさ&誤差は一定
一つのαですむ
正確にはデータの滑らかさと誤差を事前分布
として正しく反映できていること
正しいレスポンス関数が与えられている
レスポンス関数の見直し
2G から与えられるのは軸上のレスポンス
レスポンス関数の計算
 レスポンス=微小コイルに電流Im流した時にセンサコイ
ルに流れる電流Isとの比
 Is=Msm Im(Msm:相互コンダクタンス)
 Msm = Mmsだからセンサコイルに単位の電流を流した時
に出来た磁場=レスポンス
センサコイル
Msm
Im
Mms
微小コイル
Is
超伝導シールドの効果
超伝導物質の内部に磁場は入らない
シールドの外側に適
当な磁場元を置い
て表面で垂直成分
が0になるように
調節する
x センサ
z センサ
レスポンスは
サンプルで違う
点試料
半割コア
結局、本当に測っているのは
何?
三次元のレスポンス関数と三次元に分布
する磁化とのコンボリューション
スピナ磁力計でも
帯磁率計でも...etc. etc.
測定器を理解しよう!!