日本の環境税に関する状況

日本の環境税に
関する状況
熊野雄太
環境税関連の委員会、団体
• 環境省
o 中央環境審議会 総合政策・地球環境合同部会
• グリーン税制とその経済分析に関する専門委員会
• 環境税の経済分析に関する専門委員会
• 地球温暖化対策税制専門委員会
H.20~22 全9回
H.17
全8回
H.13~15 全14回
o 地球環境税等研究会 H.20~21 全4回
o その他資料
• 「環境税の具体案」
H17~23
• 「税制改正要望の結果」 H17~23
• 経産省
o 産業技術環境局
• 地球温暖化対応のための経済的手法研究会 H20~21 全10回 中間報告
• 「環境・持続社会」研究センター JACSES
Japan Center for a Sustainable
Environment and Society
• 炭素税研究会
o JACSES、気候ネットワークなどのNGO、研究者、税理士、企業人などで構成
された団体
• 環境省
o 「環境税の具体案」
H17~23
1、環境税のついての考え方
• 広く薄く課税する
• 当面は増税とならないように
• 経済状況、国際競争力などを考慮して仕組みを検討する
2、税収額・税率
税収額(億円) 炭素1トン当たり(円)
平成17年度
平成18年度
平成19年度
平成20年度
平成21年度
平成22年度
4900
3700
3600
3600
3600
原油、石油製品
ガス状炭化水素
20000
石炭
ガソリン
2400
2400
2400
2400
2400
3900
3900
4303
27380
3、課税の仕組み
(平成23年度)
• 全化石燃料(原油、石油製品、ガス状炭化水素、石炭)
o 輸入者・採取者の段階(上流)で課税
o 税率はCO2排出量に依存
o 使途 全額をCO2抑制対策
→
「容易、確実」
• ガソリン
o 製造者の段階(現在の揮発油税の課税段階)で上乗せ
o 暫定税率の水準を、名称を変えつつ維持
o 使途 温暖化対策に優先的に充てる
出典 「地球温暖化のための税について」 平成22年11月9日税制調査会資料
4、免税措置
•
•
•
•
製品原料としての化石燃料
鉄鋼製造用の石炭、コークス
セメント製造用の石炭
農林漁業用A重油
これらは現行でも免税になっている
輸入者、採取者段階での課税下でも執行できるシステムあ
り
5、見込まれる効果、負担
• 削減効果 炭素トン当たり1000円とした場合
o 税収約2500億円を全額温暖化対策に充てる
o 900~1400万トン(2020年時点で1990年比1%削減)
• 負担増
o 部門別
• 産業
• 民生(家庭、業務)
• 運輸
• エネルギー転換
o 1世帯当たり
• 年間1207円
20%
39%
25%
15%
6、考慮する点
• 部門による排出増加量の違い→家庭、業務その他の増加
産業
運輸
業務その他
家庭
• 主要3施策の関係
o 国内排出量取引(キャップアンドトレード)
o 環境税
o 再瀬可能エネルギー全量固定買取制度
1. 国内排出量取引と環境税の負担の重複
o
各事業者の削減ポテンシャル(それまでの努力、技術投資など)に合
わせた想定される量を設定すれば、重複は起こらない
→ 排出量取引を保険的に使い、削減を確実に担保する
2. 固定価格買取制度と環境税の負担の重複
o
固定価格買取制度は電力利用の枠組みの中のもの。「広く薄く」の税
制とは特別調整の必要なし
• 環境省
o 「税制改正要望の結果」
H17~23
7、税制改正要望の結果
(平成23年度)
「目標
2030年に1990年比30%程度、もしくはそれ以上」
• 平成23年度「地球温暖化のための税」導入
o 現行の石油石炭税に税率を上乗せ
o 段階的に引き上げ
o M
出典 「平成23年度 環境省税制改正要望の結果について」
• 改正案と検討結果
H22 改正案
H23 結果
原油、石油製品
2780円/KL
760円/KL
ガス状炭化水素
2870円/t
780円/t
石炭
2740円/t
670円/t
• ガソリン税(揮発油税、地方揮発油税)
o 当分の間現状の税率維持
• 免・減税 (現行、上乗せともに)
o
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o
製品製造用揮発油等
輸入特定石炭
沖縄発電用特定石炭
農林漁業用A重油
国産石油アスファルト
• 上乗せ税率のみ免税、還付措置
o
o
o
o
苛性ソーダ税葬用電力の自家発電に利用される輸入石炭
内航運送用、一定の船舶に利用される重油・軽油
鉄道事業用軽油
国内定期運送事業用航空機に積まれる航空機燃料
• その他
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国際連帯税 → 検討する
住宅の省エネ改修に係る税 → 2年延長
低公害車用の燃料供給設備に係る税 → 2年延長
環境関連投資促進税の創設