接続料算定の在り方について 平成11年11月12日 東京通信ネットワーク株式会社 1.郵政省モデルケースBの適用を • 社会のニーズは高速で低廉なインターネットアクセス回線。 • 常時接続型サービスの面的拡大には時間が必要。 • 当面はダイヤルアップ接続における低廉化が必須。(例:NTTのiアイプラ ン) NTTのiアイプラン:15時間1,200円、37.5時間3,000円 現行のNTT接続料水準では対抗メニューの設定困難。 現行ISDN接続料:15時間2,808円、37.5時間7,020円 郵政省モデルケースBならば対抗メニューの設定可能。 ケースB接続料:15時間913円、37.5時間2,282円 • 郵政省モデルケースBが適用されれば、以下の項目が達成可能。 ISDNユーザへの市内競争導入 ダイヤルアップ準定額制(例:NTTのiアイプラン)への競争導入 -1- 2.基本料の値上げについて (基本料と接続料は切り離して議論を) • き線点RTコストの帰属先問題は現行接続約款において既に存在し ている問題。LRIC導入とは別のテーマ。 • き線点RTコストの帰属先がどうなってもトータルコストは変わらな い。消費者のトータル負担額は変わらない。 • オールメタルと光/き線点RT/メタルの構成とでは、トータルの伝 送コストにおいて、後者の方が低コストと認識。 • 基本料300円値上げは世論をミスリードする。モデル上では端末回 線接続料が約110円値上げ。基本料がいくら値上げかは不明。 • NTTは基本料がいくら値上げになるか明らかにすべき。現行のNTT 網に使われているき線点RTの数はモデルほど多くないと認識。 -2- 3.NTTの経営への影響について(その 1) • 競争市場下では、市場がプライスを決め、商品/サービスの提供者 は市場が決めたプライスにコストを合わせる。 • NTT接続料の分野は競争市場下に無いので、コストがプライスを決 めてきた。 • 郵政省モデル算定値は、NTT接続料の分野に競争原理が働くと市 場価格はこうなるであろうというシグナルと認識。 • NTTは、市場に代わって郵政省モデルが示したプライスにコストを 合わせる努力をすべき。 • ユーザ料金の分野では、既に、NTTも含め各事業者とも、市場が示 したプライスに自社コストを合わせる努力を行っている。 • 郵政省モデルは競争原理が働けばこうなるというシグナル。これを 大事にしていただきたい。 • NTT地域会社を保護するよりも競争にさらすことにより、インターネット社 -3- 会の実現をはかるべき。 3.NTTの経営への影響について(その 2) • NTTの意見書では、約4300億円の減収とされているが、これは同意 見書におけるNTT地域収入計5兆5400億円の約8%。 • 競争市場下では、売上が8%減というのは破壊的な数値ではないと 認識。 • NTT再編計画において、NTTコミュニケーションズは、従業員6500人で売 上約1兆3000億円。従業員一人当たりの売上は約2億円。 • 一方、東西NTT地域は従業員約12万7000人。従業員一人当たりの 売上は約0.4億円。 • 再編時のNTT地域/長距離における人員配置の最適化をはかること により、NTT地域への影響を緩和することが可能と認識。 -4- 4.まとめ • NTTの経営に配慮するならNCCの経営にも配慮を。競争市場を育 成するという視点を最優先していただきたい。 • 郵政省モデルケースBを採用し、法案成立後、平成12年4月に遡及 して適用願いたい。ダイヤルアップの世界で広範囲のエリアに競争 を起こし、インターネットの普及促進を。 • 数年後の目標値では、ドッグイヤーと言われる情報通信市場におい て遅すぎる。 • 競争市場を継続して活性化させるため、郵政省モデルの定期的な 見直しを。 • 競争市場下では事業者の創意工夫が一段と進む。競争がNTTの優 れた力をより発揮させる。 • 結果的に、日本の情報通信市場を一層力強いものにすると確信。 -5-
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