ま え が き 病院年報第 14 号発刊にあたり 平成 21 年度の年報を上梓することができました。 21年度の施策としては、電子カルテシステムを5月から稼働させたことです。当 院ではオーダリングも採用されていない全くの紙カルテからの飛躍でしたので、電 子カルテシステム移行については大変な労力が求められました。7月にベンダーが 決まり、10 月からシミュレ-ションを繰り返し、さらにはリハーサルをおこない 5 月の本番となりました。大きなトラブルもなく移行できました が、運用上の細かい 点での煩雑さもあり、もろ手あげて喜ぶものではないと感じています。しかし端末 があればどこでもも情報が見え、指示も出せることなど可視化をはじめ長所に目を 向けつつ、カルテシステムをレベルアップさせることが求められています。これに 伴い、ますます重要性を増している地域連携機能の充実を図るため、地域医療連携 室を 1 階に移すとともに相談室を併設しました。また 4 月末から流行し始めた新型 インフルエンザ対策に翻弄された1年でもありました。インフルエンザの対策会議 や発熱外来の設置、さらにはワクチン接種も含め国の対策が適切でない場面も多 く ありました。特に当院では千葉市夜間救急初 期診療部門(夜救診)を併設している ため初期対応の難しさを痛感しました。患者数は 8 月から多くなり 11 月には前年比 1600 人増の 4295 人を記録した。9 月のシルバーウィークには重度障害を残した医 療事故を経験しました。新型インフルエンザによる心筋炎 を起こし、補助循環を使 用して急性期を管理した小児重症例も経験しました 。経営的には経常収支比率が最 悪だった平成 19 年度は 96.5%であったが、平成 21 年には 100.1%となりました。 職員の努力の成果と受け止めています。 最後に、年報の刊行に至るまでご尽力いただいた広報委員に感謝申し上げます。 平成23年2月 千葉市立海浜病院 院長 廣瀬 彰
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