スライド 1

AD交渉における主要国の立場
米国
ADフレンズ
AD措置の濫用防止のために、ADの規律強化を目指す
グループ。
AD関連の紛争処理案件のうち、半数近くが米国の
ADを問題視したもの。
急進派:香港、ノルウェー、チリ、スイス
議会や産業界(鉄鋼等)にADの発動を求める強い
意見があり、ADの規律強化には消極的。ただし、
透明性の強化など自らの「攻め」のタマもあり。
AD発動した経験が皆無または殆どなく、もっぱら輸出
国として被害。規律強化が進めば進むほど良い。
穏健派:日本、韓国、台湾、シンガポール、コス
タリカ、コロンビア、イスラエル
その他
輸出国の立場からAD規律強化を目指すが、現実的な
アプローチを志向。
発動国:ブラジル、メキシコ、トルコ、タイ
自らもADの発動を増加させつつある途上国。米国のA
D濫用を規律したいが、発動当局に一定の裁量が残る
ような漸進的な規律強化を志向。
EU
ADルールの規律強化に基本的には賛成の立場だが、
対途上国を中心にADを積極的に活用。米国と日本等
ADフレンズの中間的な立場。
バ
ラ
ン
ス
カナダ、ニュージーランド:古くからのAD発動国とし
て現行協定に基づく規律を維持しつつ、米国の濫用
を阻止したい面もある。
インドは、AD措置の最大発動国である一方、ADの
規律強化のための具体的提案も提出。途上国配慮も
主張。
中国は、AD措置の発動を増やしているが、世界最
大の被発動国であることから、AD規律の強化に前向
きの立場。
エジプト等アフリカ諸国
今後、ADを保護主義的に活用していく可能性のあ
る途上国。規律強化による途上国の当局の裁量が
弱められることに根強く反対。