開放端磁場における低温プラズマジェットに関する研究 1) 吉田和行* , 1) 長原洋 , 2) 根津篤 , 2) 松浦治明 , 1),2) 赤塚洋 1)東京工業大学大学院 創造エネルギー専攻 2)東京工業大学 原子炉工学研究所 * E-mail: [email protected], Phone: 03 – 5734 - 3379, Fax: 03 – 5734 - 3379 イントロダクション 実験装置 電流:300[A] 磁場:0.16[T] 2.0 m 開放端磁場でのプラズマ膨張の応用と関連研究 2つの油拡散エゼクタポンプ +メカニカルブースタポンプ +油回転真空ポンプ ポンプ速度 : 16000 [l/sec] 到達圧力 : ~10-4 [Torr] マテリアルプロセス 薄膜堆積とイオン注入 放電条件 直流アーク電流 : 120[A] 直流アーク電圧 : 25[V] 作動ガス : He 100 mm 80 mm 60 mm 1.2 m プラズマ推進 人口衛星や宇宙探査機 Plasma Generator 宇宙科学と核融合研究 (電位形成に注目) 開放端磁場で電気二重層の存在が確認されている[1] 電気二重層はオーロラの発生機構に関連[2] ミラー磁場における開放端磁場での電位形成が閉じ込め性能 に影響する[3] しかし,開放端磁場における低温プラズマの研究は少ない 目的 開放端磁場でのヘリウムイオン加速を測定し,加速を確認する 1.2 mm マッハプローブで測定 開放端磁場でのヘリウムイオン加速と電位形成の機構を検討する 軸上の測定(para-perpマッハプローブ[4]) 5 mm 軸上の実験,計算結果 イオンの加速機構モデル 仮定 B* A* 二流体 (イオンと電子) 準一次元 定常状態 準中性 (ni=ne) 熱平衡 (Ti=Te) モデルは加速領域で実験結果を 表現している B A 0.2 Bz [T] イオン 連続の式 d 2 ni vi A A CR ne dz 4 Parallel 電極 dvi dPi d mi n i v i ni q mi ni in v i dz dz dz 電子温度,電子密度,プラズマ電位 エネルギー方程式 ポリトロープ変化 T0/Ti=(n0/ni)γ-1 ( = 5/3) Mi [-] (b) イオンマッハ数 0 I is ( para ) 0.4 I is ( perp ) 0.3 10–4 10–3 10–2 10–1 1 二次元プラズマ流の測定 0 1012 dΦ 1 d ne kTe dz ene dz 二次元のプラズ マ流構造は? -1 1011 -2 -100 0 z [mm] 100 200 まとめ •軸上をpara-perpマッハプローブで測定し,開放端磁場 でイオンが加速されていることが確認された. マグネット • モデルと実験結果との比較から 開放端磁場でイオンが 1) 電場 と 2) プラズマ流断面積 電極D の増加で加速される マッハ数+流れ方向を測定 加速領域ではプラズマは準中性 マグネット 電極A 40 r C A D -60 Experiment Calculation (d) 1010 -200 <4方向マッハプローブ[6]> 20 mm Experiment Calculation 0 7 mm 互いに90度ずつ角度を変え た4つの電極を持つ 暗部の発生 (c) 二次元プラズマ流の測定 8 mm これらの現象は衝撃波で起こると 考えられる 0.4 0.2 ボルツマンの関係式 Temperature Ratio T i/Te [–] Experiment Calculation 0.6 電子 0.5 このモデルでは加速領域後は表 現できない Acceleration zone 0.8 Pi ni kTi 0.6 2 1 状態方程式 Parallel と perpendicular 電極 Mi 電場 残留中性粒子 との衝突 加速領域ではプラズマは準中性 Experiment Calculation Isentropic flow (one-fluid) 3 -3 Ne Φ ] [cm[V] Parallel 電極 H H exp 2 3.8 10 p k T k T B e G B e 14 運動方程式 1) 電場 2) プラズマ流断面積の増加 で加速される 0 Te [eV] Perpendicular 電極 0.1 (a) 再結合係数[5] CR イオンは 0 プローブ B z -40 JD ln J C arctan ln J A J B Mc J Mi ln A cos J B モデルは加速領域後は表現できない 軸方向マッハ数 Dの電極で通常のラング ミュアプローブと同様にプ ラズマ電位を測定 • 4方向マッハプローブで二次元プラズマ流を測定 予想通り軸上ではr 方向の速度はなく,正しく測定できている マッハ数増加と電位降下の位置が対応しており,電場がイオ ン加速に寄与している マッハ数が増加する場所 で電位降下がある <実験結果> 軸(z)-半径(r )方向マッハ数ベクトル線図 今後の予定 円周方向の流れの測定 二次元一流体モデルの数値計算 参考文献 予想通り軸上ではr 方 向の速度はなく,正しく 測定できている 電場がイオン加速に寄 与していることがわかる プラズマ電位 1. 2. 3. 4. 5. 6. C. Charles and R. Boswell, Appl. Phys. Lett. 82, 1356 (2003). H. Alfvén, Tellus 10, 104 (1958). K. Sato, J. Plasma Fusion Res. 68, 562 (1992). A. Ando et al., J. Plasma Fusion Res 81 451 (2005). T. Fujimoto, J. Phys. Soc. Jpn. 54 2905 (1985). A. Ando and S. Kado, J. Plasma Fusion Res 83 167 (2007).
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