ロールプレイの進め方

今回の流れ
18日(日)
10:00
第1部:講演と演習
「大規模災害時に
有効に機能するために」
12:00 昼食
13:00 演習の続き
15:15 第1部終了、休憩
15:30 次年度の事業計画づくり
17:45 施設利用説明、夕食
19:00 団体作業の続き
20:30 入浴
22:00? 懇親会
19日(月)
07:30 清掃:部屋・トイレ・風呂等
朝食
09 :00 仮想理事会:
バーチャル・ボード・ミーティング
各団体の事業計画の集中討議
12:00 昼食
13:00 事業計画の加筆・修正
17:00 研修終了
国内での大規模災害時に
ネットワークが
有効に機能するために
課題整理のための机上演習ワークショップ
2008年11月3日
IIHOE [人と組織と地球のための国際研究所]
代表者 川北 秀人
個人的な経験や背景から

阪神・淡路大震災では、2週間だけ「情報支援」を
87年-91年:リクルート、91年-93年:国会議員秘書、
93年からは司法試験浪人。。
 柴田敬三さんからのご連絡で、高見裕一事務所へ

 1月24日から2月10日まで
被災者向け情報誌発行や、国会・中央省庁との調整
 「幹線は復旧しても、毛細血管とつながらない」現実


田村太郎くん(多文化共生センターの創設者)は、
IIHOEの元・研究主幹(現・客員研究員)

広瀬敏通さん(ホールアース自然学校)、村野淳子さん
(大分県社協)、石井布紀子さん(コラボねっと)、
桑原英文さん(JPcom)、能島裕介くん(ブレーンヒュー
マニティー)とも、長いお付き合いです。
阪神・淡路大震災での(個人的な)教訓

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

「被災者に必要な情報」が届かない不条理
自治体職員も被災者
中央省庁の非常識
自治体間連携の決定的な不足
市民・行政・企業の決定的な連携不足
「外国人」という多重被災者
アレルギー・難病患者へのソフト支援の不在
物資があっても配分できない「権限・手続きの不在」
「避難所」というカオス
「自称ボランティア」の禍根
被災(犠牲)者遺児の支援
学校を避難所にして良いのか?
「仮設住宅」という非情
ポジションを決めないと、組み立てできない

支援活動の3類型
サービス供給
片付け、医療、避難所運営、相談、物資、・・
ロジスティクス支援
サービス供給者の現場運営支援
後方支援
寄付・ボランティアなど支援の呼びかけ
あなたの団体が強いのは?
 現場で最も求められているのは?

「最も深刻なニーズ」や「最も届かない人」は?
 避難所の運営
 病院・介護施設の運営支援
 物資配給の運営支援
 首都圏では、地域より「属性」が問題
外国人
 独居高齢者
 介護サービスの利用者
 障碍者
 アレルギー
 難病患者

即応する姿勢を持つ団体への提案
 ユニフォームの共有
 写真入り大型IDの発行
 事務所所在地域との連携
 主なボランティアとの共有
 毎月1回以上、15分間のドリル
 「第2事務所」の確保
即応する姿勢を持つ団体のネットワークへの提案
 ニーズ別の専門団体との連携
 アレルギー、難病、障碍者、高齢者介護
 病院・施設、患者・当事者団体
 (外部との)相互補完原則の共有
 野外教育系、子育て支援系、カウンセリング系、・・
 人的つながりの共有
 自衛隊、警察、建設業界、JC、地方議会、・・・
 震つな、中央防災会議・全社協・共募、・・・
 拠点の確保
 自治体・社協・経済団体・主要企業との協定!
中間支援機関は、被災地・被災者を支えるヒト・
コト・モノ・カネ・情報を、どう備え、実働させるか?








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
まずは、自団体&施設の安全確保&再開
人材:ボランティアから専門家まで
専門サービス:足湯から介護・医療まで
物資:衣類・食品から再開支援(例:車両)まで
資金:広く薄い募金から目的・対象特定助成まで
情報:社会的少数者・弱者への絆の格差を防ぐ
起きない前提から、起きる前提へ
団体の可能性(平時の分野以外での活躍)
意思決定の遅さ・鈍さは、日常の現場感・機動力の裏返し
平時にできてないことは、非常時にできるはずがない



施設内のみならず、圏域のニーズに応える視野・体制
イノベーションのリーダー不在地域の、既存のリーダーとの接点
地縁組織との接点→「情報を持つこと」と「連携できる関係」
事業継続計画(BCP: Business Continuity Plan /
Contingency Program)
目的:
例:①利用者、役職員と家族の安全確保
②事業中断による利用者への影響最小化
③職員の雇用維持
④支援者からの信頼維持
対象事業:→止めてしまう事業も明記!
適用範囲:
例:全事業所と主な調達先10団体
想定災害:タイプと日時、出社率、インフラ
例:A:地震+津波、平日日中、60%、
電気・通信:2日停止、水道:4日停止、
道路:3日停止、交通機関:5日停止
B:新型インフルエンザ、年末、10%、
電気・通信・水道:平常、店舗・公共施設・
道路・交通機関:5日停止
C:スタッフの傷病
対象、停止影響、代替、再開目標、資源:
例:事業㋐:○(△人)・◇(▽人)、
影響大(・・不能、・・停止)、
代替容易(相互協定!)、目標5日、
人員・施設・備品・データ・・・
事業㋑:・・・
会計:全顧客(☆件)、影響大、・・・
リスク評価(資源、確率×影響)と対策:
例:会計:ソフト・証憑・PC、中×大、
毎週バックアップ(責任者:・・)
共通施設:・・・
事業㋐:・・・
事業㋑:・・・
平時のリスク軽減策と責任者:
例:会計などデータのバックアップ(・・・)
◇会・〇会との相互支援協定(・・・)
家族の連絡先確認(・・・)
・・・(・・・)
発災時の初動手順:
例:安全確保
安否確認(役職員・利用者・家族)
被害調査→被災状況発信
帰宅/出社困難者対応→備蓄提供/在宅
机上演習ワークの進め方
・ケースについて、各団体ごとに、
再開と支援の初動を演習(60分)
・演習で明らかになった
「団体内での課題」を整理(25分)
・「団体内での課題」を発表(各3分)
課題と対策
・データ管理
・連携:県・市、県外基金と
& 県内団体と
・発信:休止・中止予告
支援活動・団体紹介
・口座開設など支援準備
・単身大学生の相互支援
+ニーズ把握+Vo受入
・大学・大学生の動き把握
・Vo派遣先・大学の体制
・ガソリン枯渇時の移動
・避難場所として提供
&被災地団体の支援
・被災者とCo放送で発信
・避難者の車両の対応
・物資:供給も地元も把握
・主にロジスティクス
・団体・行政の情報把握
→連携促進:学校区単位
+少数の特別者支援も
・手引き+災害計画策定
→利用者避難:備品確保
→通学マップ策定
・SNS(Fb)、社協など活用
・食べ物:備蓄
・スタッフ:全員「お母さん」
→支援できる人把握
・利用者の詳しいニーズ
タスクリストに落とし込みましょう!
来週中に開始・確定!
・総務ヒアリング→必要なら修正
・連絡網(3)
・スタッフ、利用者、仕入先名簿
(家族・所属先含む)(2)
・ヘルメット購入
・バックアップ(2):メモリ購入・開
梱
・中間支援組織会議の役割
・備品リスト:水、非常食、電灯
・災害時の手引き作成(2)
・事務所+代表自宅でも保有
・利用登録に経路など項目追加
・クラウド、紙など併用
・「電話集中」ブログに表記
・シミュレーション
・開門手続き
夏(台風)前に開始!
・災害時の整理
・BCP
・理事会で検討
・ご近所と防災ミーティング
・持ち出し備品リスト
・支援金口座開設
・ページ準備(緊急時用下書き)
・災害時発信検討 w/タイフーン fm
・緊急時配食の練習、要員確保
・利用者からの協力者登録
・手引き完成
・スタッフ勉強会+訓練!
・グッズ・食糧など購入
・近隣公民館に確認
・定期的な訓練
「求められる判断・業務」と「責任者」を1項目ずつ書き出す。
手続き・権限・基準、備品、体制など「必要な準備」は緑に
- 18時
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内部
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管理
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調達・
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連携
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記録・ ■■■■
広報 ■■
現場
運営
- 21時
- 翌03時
D2晴
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D3雨 D4暴風雨
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ケース:9月8日・火曜日15時 東シナ海 M7.0
・本島震度6強・津波最大3m、
要避難2万戸・5万人、重傷1千人?
・空港:閉鎖、沿岸道路寸断・大渋滞
・電力系の被害軽微、水道・ガスは寸断
・大型で非常に強い台風接近中
・代表(または事務局長)は東京出張中
8・火
天候 晴
最高 34℃
最低 26℃
湿度 70%
9・水
10・木
11・金
12・土
13・日
14・月
晴
35
27
75
雨
32
27
90
暴風雨
晴
34
28
70
晴
34
27
70
晴
34
27
70
31
27
90
中期計画の精度を上げるには?
・そもそも、計画って?
→ 9つの質問に答えること(6W3H)
・計画は、誰のため、何のために?
→ 一緒に動く人が、主体的に動くために
・良い計画のポイントは?
→ 具体的な目標、合理的な手法、現実的な資源
・中期計画の精度を上げるには?
→ 精度の高い中期目標から、なすべき業務を逆算
・目標の精度を上げるには?
→ 意欲的でありつつ、データ・事実をもとに、
幅のある目標(最低・標準・最高)を
本気で社会を変えるなら、
「社会を変える計画」が必要!
 計画の6W3H
 ニーズの2W1H
Why(ニーズと、その原因)、for
Whom、How far
 プロセスの3W1H
What
& How、When、Where
 資源の1W1H
Who、How
much
目標はSMARTに!
Specific(具体的に)
→ いつまでに、なにが、どれだけ?
Measurable(測定可能で)
→ 量的に把握できる
Attainable(がんばれば実現可能で)
→ 今のチカラの115%ぐらいで
Reasonable(合理的で)
→ 組織の理念・設立趣旨に合致しているか?
Traceable(検証可能な)
→ 進捗も成果も課題も確認できるか?
「育成」が最適・有効であるための
プロセスのデザイン 例
一覧表に
基づく評価
相手と協働して
計画立案
実施しつつ
(アセスメント)
検証
精度の向上
+ 派生型の創
出
評価(アセスメント)すべきこと 例
本人の
可能性
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
地域・テーマ
の可能性
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
顧客・対象
のニーズ
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
プランの
熟度
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
他者の力を
借りる力
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
ビジネスモデルの中心に、
当事者は明確に存在するか?
家
族
自
治
会
多様な団体
当事者
少なくとも
5パターン
自治体
専
門
団
体
家
族
自
治
会
多様な団体
当事者
少なくとも
5パターン
専
門
団
体
企業
企業
雇用者 兼
雇用者 兼
供給者
自治体
供給者
誰と誰とのつながりを、どう改善するか?
(1)これまでの経緯:発足時の理念、発足以来の(主な)実績、
昨今の重要な課題(リストのみ)
(2)昨今の重要な課題の詳説:
「本当は○○ (目標)でありたいのに、現実には△△な状況。
その原因・背景には、◇、□、▽が挙げられる」という形で、
課題と原因・背景を。
(3)対策の一覧表:緊急(すぐ実施するもの)+中期的な取り組み
(2・3年かけて積み上げ)の一覧表
(4)対策の詳説:緊急→中期的取り組み、の順で。
対策には必ず、①期限付きの目標、②実施する業務内容、
③責任者、④担当スタッフ、⑤想定される所要時間とコスト、
⑥スケジュール、⑦期待される成果(目標と同じでOK)を明記
書き方としては、「実施する業務内容」だけを詳述して、
あとはガントチャート(縦軸に項目、横軸に時間)でもOK
(5)3~5年間の、既存の通常業務と合わせた業務計画表
いつごろ、どんな業務が発生するのかを一覧で見られるもので
横軸に時間、縦軸に業務を置き、(4)のガントチャートに、
既存の通常業務を重ねあわせるイメージ。
(6)3~5年間の、既存の通常業務と合わせた収支見通し
(5)に挙げられた組織のすべての業務について、支出と収入
(最低限・ちょっとがんばれば・上限の3段階で)積算。
(7)3~5年間の、組織図
人名入りのほうがリアリティが高いので、毎年(または
主なシーズンごとに)どんな体制で臨むのかを描く。
(8)(7)の各段階に応じた権能図:
「何を決めるのは誰か?」の一覧表
「仮想理事会」を開きましょう!
 各団体、発表20分+質疑応答35分+まとめ
 発表を聞く人は、各団体の「理事」になった
つもりで聞き、質問し、提案してください!
 発表を聞いている間に「質問」を付箋の上
半分に書き、発表者の「回答」を下半分に記
入して、後ほど、発表者にお渡しください
 「理事さん、どうぞよろしくお願いします!」、
「理事さん、どうもありがとうございました」と
ごあいさつを!
説明20分+質疑35分+総括・確認10分
「理事」は、付箋に質問→回答も記入→本人に
①09:35~10:40、②10:50~11:55
③13:00~14:05
エクスブリッジ
みらいファンド沖縄
今木さん、下地さん、 小阪さん、坂本さん、
前本さん、スミさん
宮道さん、川北
まちわく
沖縄シニアの会
スミさん、秋本さん、 小阪さん、坂本さん、
前本さん、川北
玉城さん、我如古さん
ちゅらゆい
全員!
質疑・意見からタスクリストを!
来週・今月中に確定・開始!
・VBM(議事録+提案)資料作成
・めざす姿50項目ブレスト
・顧客×ソリューション 一覧
・コミュニティ:パターン分類
・「理事の責任」掲出
・寄付者とのコミュニケーション見直し
・企業向けツールまとめ
・1人・2人どっちでやる?協議
・競合(評価を通じた強み)分析
・中期計画&ビジョン策定:
(診療所か大学病院か?)
・数値把握:事業者・利用者・就職者
・インターンシップの詳細把握→検討
5月・総会までに確定・開始!
・数値目標設定
・大学院 修了後の機会デザイン
・事業部門再編
・当事者のための生態系整理
・実績踏まえビジョン立案
・「全県的な重点課題30」列挙
・理事、連携先、具体的内容など
→対象とアプローチも
・理事との連携強化→理事会開催
・評価表:原案作成→試行→修正
今日、必ず理解してやり遂げてほしいこと
= 良い社会起業家・事業家の卵の要件
(= 社会起業塾イニシアティブに選ばれる条件)






自分に足りないこと・ものを率直に把握し、補う。
場合によっては、時計を巻き戻す
「いつまでに、何が、どこまで変わればよいのか」
「そのため自分はどんな役割を、どう担うのか」
によって、すべきことは全く違う
インパクトを最大化するために、顧客群を絞る
他社・行政は何を「実現してきたか」を調べ、役割分担
を明確にする
インパクトを実現するために、誰を巻き込めばよいか
を、最初から設計しておく
ニーズと先輩と社会変革こそが、
社会事業家を育てる
あなたが社会事業家を志すなら、また、そうあり
続けたいと願うなら、贈りたい言葉は、「ニーズを
知りぬいて、その代弁者たれ」、「先輩と歴史か
ら徹底的に学べ」、「事業の計画ではなく、社会
を変える計画をつくれ」の3つだけだ。
残念ながら多くの「自称:社会起業家(をめざす
若者)」に共通するのは、感じただけで、調べも
せず、気付きもなく、確かめ・試しもせずに、自分
の感情や欲求を「思い」と称して語っていること
だ。しかしそれは、思い込みに過ぎない。
私たち社会事業家は、「自分はこういうことをし
たい」という感情や希望・欲求を語るのではなく、
「これまで、どんなことがどれだけ起きてきたの
か」という現象と、「なぜ、その現象が起きたのか
」という原因・背景、そして「それを放置すれば、
今後どんな事態が起きてしまうか」という見通し
を踏まえたニーズを正確に知り、それを当事者
に代わって、ときに代表して社会に伝え、変化へ
のプロセスへの参画を呼び掛ける存在に他なら
ない。
事業や運動を展開するとき、あなたは決して、
純粋な意味での「世界初」ではない。
あなたと同じような課題や理想に挑んだ先輩
や、同じ原因や背景に取り組んだ先輩たちが、
必ずいるはずだ。
社会的事業は、起業することに意味があるの
ではない。それを事業や運動として、実現するこ
とにしか、意味はない。だからこそ、やり抜くため
に、成果を導くために、先輩たちの取り組みを学
び、ときには修行させてもらうことが不可欠だ。
そして準備ができたら、計画をつくることになる
。あなたひとりではなく、誰かを巻き込みたいか
ら、計画をつくるのだ。その計画は、事業をする
ためではなく、社会を変えるためにつくる。
昨今、ニーズも先輩も歴史も知らずに、スケー
ルアウトだ、ティッピング・ポイントだなどという言
葉を口にする輩が増えている(そんなことを教え
ている輩が一番悪いのだが)が、それはあくまで
、その団体の事業を、ひいては自分を、中心に
置いた考えに他ならない。
そんな天動説の団体や人間に、てこの原理で
社会を動かす力は、生まれない。
ニーズを正確に知り、どこにどんなしくみを持ち
込むことで、社会全体を動かすのか。
そのために、誰とどう連携するのか。
その視点を持てれば、既に先行している団体も
、自分たちの活動の対象となる人々(利用者・受
益者)も、敵対関係にある存在さえも、貴重な資
源に見えてくる。
あなたは、ニーズを代弁できるか。
先輩と歴史を学んだか。
社会を変える計画を用意できたか。
ならば、あとは自信を持って、持てる力のすべ
てを振り絞ればいい。
私も全力で、応援する。