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欧州銀行同盟
小柴・小泉・藤田
欧州銀行同盟とは
欧州域内での
銀行監督の
一元化(SSM)
破たん銀
行の処理
預金保険
制度
欧州銀行同盟とは
スペイン
銀行危機
&
財政危機
スペイン政府による銀行への公的資金
スペイン政府の債務拡大、財政悪化へ
負の
スパイラル
国債保有銀行の不安増、金融危機深刻化
銀行システム安定化のために
支援国への直接資本注入の提案へ!
銀行監督一元化
円滑な破綻処理への制度設計
現状
銀行監督の
一元化(SSM)
破たん銀行
の処理
監督権限はEU域内の6000行ではなく、各
国の主要行に留まる
EUレベルでの共通の整理機構の導入が想
定されている。
ほとんど決まっていない!
預金保険
制度
各国基金間の相互融通を含む預金保証制
度の調和が今後想定されるにとどまる。
銀行監督の一元化
欧州金融監督制度とは
従来の欧州における金融監督体制の特徴には、単
一免許制度、母国監督主義に基づく分権的監督体制
が挙げられる。
2008年の金融危機後に欧州委員会の提案によって、
それまでのEU圏の監督体制を改め、統一的な金融監
督体制をしようという目的の下、2011年1月に成立。
10月:EU首脳会議 主な同意事項

Ⅰ.欧州銀行(ECB)が各国ばらばらの銀行監督を
一手に引き受け、各国主要銀行を直接監督。
*推定 銀行数:180/6000 銀行資産:90%

Ⅱ.中小金融機関は各国当局が引き続き監督。
経営問題の兆しがあればECBの監督対象になる。
具体的な構想(欧州委員会案)の特徴
①ECB政策理事会の下に監督理事会
(SSM)を設置。
②非ユーロ圏諸国に関しては希望す
ればECB協力国となり一元的監督制度
に加わることができる。
既存の欧州銀行監督機構(EBA)との差異
EBA
監督対象:EU全体
監督権限:各国の銀行監督
の協調の促進など、ECBに
比べて権限は弱い
ECB
監督対象:ユーロ圏全体
監督権限:銀行免許の付
与の是非など大きな権限
を握る
破綻処理機関
ESMによる銀行へ
の資金注入
暫定的な措置
整理機構
の設立
共通の清
算基金の
創設
構想段階
構想段階
「ユーロ圏破綻銀行清算基金」が構想されているが、結論は得られて
「ブリッジバンク」「バッドバンク」など破たん処理をするた
いない。
めの手段などは提案されているが、機構そのものはEU
2013年度中に結論や手法を構築するという極めて
首脳の合意には達していない、
発展途上の構想
整理機構導入までは道筋は遠い
!
徴収金額もEU全体で800億ユーロ前後になるとされ
ているため、非常に長期的目線になる
預金保険制度
預金保証制度が国によって異なると、預金
安全度も異なることに
 通貨統合機能のためにも、保証制度共通化
は必須!

単一の制度が望ましいとしながらも、既存制度との関
係で複雑な法制度の改正が絡むため
今後のありかたについては先送りにされている現状
進捗状況は、銀行同盟の3本柱のなかで
も極めて遅い!
論点
欧州銀行同盟は
ユーロ圏の安定に寄与するか