Document

【ポリスチレンがリサイクル性に優れるのはなぜ?】
ポリスチレンは他のプラスチックと比べると、熱をかけたり溶かしたりするときに壊れにくい
特別な性能(道具)を持っているためです。
まえおき)
ポリスチレンは、『スチレン』という小さな物質(分子)が
お互いに手をつないだもの(分子鎖)がたくさん集まって出来たものです。
H
H
H
H
Bz
Bz
Bz
Bz
H
H
Bz
★ すちれん君 ★
水素の帽子をかぶり、大きくて
重たい「魔法の」ペンダントを
ブラさげています。
H
より実際はこんなイメージです。
ペンダントはぶつかるので横を向いてます。
※皆でウェーブしている訳ではありません。
この『分子鎖』がたくさん集ま
ったものがポリスチレンです。
1)プラスチックは熱をかけたり溶かしたりすると、プラスチックの中で次のようなことがおき、
分子鎖の途中から壊れていきます。
【友情出演】
例)ポリプロピレン
H
H
H
H
H
H
H
H
H
H
H
H
H
H
CH3
CH3
CH3
CH3
CH3
CH3
CH3
CH3
CH3
CH3
CH3
CH3
CH3
CH3
CH3
CH3
H
H
H
H
H
CH3
★ ぷろぴれん君 ★
規則正しく並び易い
性格です。
H
H
CH3
CH3
熱
O
O
CH3
H
H
H
H
CH3
CH3
CH3
CH3
CH3
帽子が取られると、隠していたラジカル『 』がみえてしまう。
O
O
H
★ぱーおきさいど君★
熱により発生してプラスチックに
近づき、帽子を取るのが得意!
※活性酸素とは従兄弟?!の関係
CH3
CH3
切断
H
H
H
H
CH3
CH3
CH3
CH3
H
CH3
切断
CH3
つないだ手を離して隣りから帽子を取ってラジカルを隠そうとするため、
分子鎖が切れてプラスチックは『分解』する。
3)ポリスチレンも同様なことがおきますが、次のような特別な性能を持っているため、分子鎖の
途中から壊れることはそれ程ありません(全く壊れない訳ではありません)。
②魔法のペンダントの特別なチカラで帽子
が無くてもある程度ガマン出来ます。
①ペンダントが大き
いため、帽子まで
近づけません。
O
O
O
Bz
H
H
H
H
Bz
Bz
H
H
Bz
Bz
Bz
Bz
H
Bz
H
H
Bz
Bz
O
Bz
O
Bz
H
このようにポリスチレンは『分解』が起こりにくい
メカニズムを持っております。
H
H
Bz
そのため、リサイクルしてもあまり壊れないので、
リサイクル性に優れていると言えるのです。
Bz
切断
Bz
ただし、一番端はペンダントの特別なチカラ
が弱く、ガマンできません。