行政と評価 ~富山県の事例から~

行政と評価
~富山県内の事例から~
平成13年12月11日
富山国際大学地域学部
住みたい富山研究所
谷口新一
谷口新一とはいったい何者???
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昭和40年2月26日生/魚座
36歳/AB型
昭和62年3月東京大学経済学部卒業
住みたい富山研究所を個人で開設
NPOならぬNPP(NonProfit Person)
• 得意分野:NPO,地方自治,環境教育
• 現在、北陸電力立地環境部勤務
• 山に生まれ、山に住む
4軒、水道、新聞、トイレ、ごみ、除雪
今日は何を言いたいか
• 評価とはどういうことか
• 結果(output)と成果(outcome)の違い
以上2点を自分なりに学んでほしい
今日の講義の評価
• 以下のアドレスで評価してください
http://www.hayazo.com/c
gi-bin/vote.cgi
評価ざっくばらん
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ヤフーオークション
価格.Com
旅の窓口
銀行格付け
大学偏差値(代ゼミ)
授業評価(新潟経営大学)
とやまだ!ね、っと
自治体ランキング
評価とは
• 評価とは事実を確認すること
以下、人事労務管理
査定 人事の基準で測る
評定 評価+査定
考課 評定をフィードバックする
評価により自動的に何かが導き出されるわけで
はなく、客観的判断材料といえるもの
行政評価とは
• 行政活動における事実を確認し、課題を発見
するツール
• 行政活動についての客観的判断材料を、内部
および外部に明らかにするためのツール
一般的な評価イメージ
• PDCAサイクル
• PDCAとPDS(SEE)との違い
SEEは、客観的な第三者評価
CHECKは、主体的自己評価
ACTIONは、主体的改善行動
行政評価の必要性
• Value for Money(税金の払いがい)
予算主義
前例主義
減点主義
勝手主義
閉鎖主義
経営主義
顧客主義
• 住民に対するアカウンタビリティ(説明責任)
住民参加・協働のためには情報公開が不可欠
情報公開→信頼感と役割感→参加
全国的な導入状況
総務省(平成13年7月末現在)
• 鳥取、島根、宮崎、鹿児島を除く43都道府県と
すべての政令指定都市で導入または試行
• 市区町村では290、検討中を含めると全市区
町村の56%
• 国は平成13年1月より全政府的に実施
富山県内の導入状況
• 富山県は今年試行実施
評価の観点は、目標達成度、必要性、実施主体
の妥当性、実施方法の効率性、受益と負担の
公平性の5項目。各部局長が1次評価し、各部
局の次長で構成する県政策評価連絡会が全庁
的な観点から2次評価を行う。結果は公表され
る。参考:石川県
• 富山市、高岡市が実施
• 氷見市、小矢部市が試行中
富山市の事例と問題点
• 担当部局による自己評価のみ
• 公表されない
ただ、富山市の場合は、相対評価を実施してい
るのがユニーク。自己評価の限界性の除去に
有効。参考:評価シート
一般的な行政評価イメージ
• 行政評価分野と評価特性
政策と施策と事務事業
• 政策とは
大局的目的や方向性
例:「環境負荷の低減」
• 施策とは
政策を実現するための選択や尺度
例:「廃棄物の削減」
• 事務事業とは
施策を実現するための具体的活動
例:「生ゴミ処理機への補助」
福祉→在宅福祉の充実→24時間ホームヘル
評価の観点
• Value for Money(税金の払いがい)
をどうやって見極めるか
• 成果(outcome、アウトカム)
を確認する作業
成果(outcome・アウトカム)とは
input(投入)→output(結果)→outcome(成果)
投入(input)とは・・・
投入された予算や職員労働
結果(output)とは・・・
供給された財やサービス量(事業量)
成果(outcome・アウトカム)とは・・・
(1)社会に与える影響(効果)
(2)住民満足度(効用・CS)
成果(outcome)の具体例
• 結果であってはいけない→成果に
結果(output)
成果(outcome)
事業量
効果・効用
道路拡張距離数
所要時間の短縮
図書館蔵書数
貸出数
学校のパソコン数
使用頻度
結果(output)と成果(outcome)
• 結果を成果とするには住民や地域社会との
コミュニケーションが大事である。
• 行政評価は一緒に問題解決するという協働と
パートナーシップのコミュニケーションツール
内部評価と外部評価
• 評価者についての整理(拙者独自概念)
人づくりのための評価
• 内部評価より外部評価が格上?
No! 総合的に行うことが大事。
• むしろ内部評価のうち、第一者自己評価を重視
して「人づくり」を行うことがよいのでは。
→効率的で継続的な改善策や知恵が生まれる
• 内部評価では独善的?
情報公開とアカウンタビティで弊害を除去
• 外部評価を一言でいれば・・・
住民や地域社会とのコミュニケーション
• 外部評価だけに頼ると、誰も考えなくなる。
新しい動き
• 政策評価NPO
評価みえ(三重県)
政策21(岩手県盛岡市)
• ITによる投票という行政評価
(参加型民主主義?、勝手で危険)
コミュニケーションが欠落している
• 選択による競争という行政評価
措置→選択。バウチャー(保育所、福祉施設)
小学校は?中学校は?
究極は人口移動(Voting on foot)
市町村合併で競争がなくなる?
その他
住みたい富山研究所の実践
• 富山35市町村格付け
– 住民とのコミュニケーション(第二者評価)
– 専門家とのコミュニケーション(第三者評価)
• 新ちゃんの公共施設ウオッチング
– C/B分析、効率性などのチェック
– データに基づく判断
• 自分資産を社会資産に 昨年の講義
– どんどん自分の持ち味をネットに乗せていく
– Otoさん 南流石さん モー娘。 puffy
まとめ(ふりかえり)
• 評価とはどういうことか
自動的に何かが導き出されるわけではなく、
客観的判断材料
• 結果(output)と成果(outcome)の違い
結果
事業量
成果
(1)社会に与える影響(効果)
(2)住民満足度(効用・CS)
• 最後にこの講義の評価(成果)は・・・
http://www.hayazo.com/cgi-bin/vote.cgi